告白したら保留って言われた
「好きなの」
大好きな彼に気持ちを伝えた。すごく緊張したけれど彼のことが好きだったから。
学園に入学する前に伝えたかった。
ほぼ毎日会っている私と彼。家同士の付き合いはあるし貴族内の派閥も同じ。
学園に入る頃には婚約をしている子たちも増えるっていうし、両親に言う前に気持ちを伝えた。
まずは私の気持ちをちゃんと知ってもらいたかったから。すると彼は……。
「知っているよ」
やっぱり! ちゃんと告白したのは今日が初めてだけど、態度には出ていたと思うから、知っていてもしょうがないもの。彼の好きなお菓子を出して彼の好きなお茶を毎回準備している。彼が好きそうな本も読んでいるし話題に困らないように自分磨きもしている。
「私のことどう思っているの?」
知っているよ。って……。それは私が求めている返事ではない。
「うーん。嫌いじゃないけど、一旦保留かな!」
「……ほ、保留?」
素っ頓狂な声が出てしまった。保留とは?
「うん。シャノンのことは嫌いじゃないし、むしろ好きなんだけど、将来を考えると今の僕たちってさ視野が狭いだろう?」
「どういうこと?」
理解が追いつかない私の頭が悪いのか……今は頭が真っ白な状態だった。
「明日から学園に入学するんだ。シャノンにも新しい出会いがあるかもしれないし、僕だってそうだ。今まで知らなかった人たちに会うことになるだろう?」
「……たしかにそう、ね」
「それに僕は伯爵家の嫡男だし、シャノンは侯爵家の一人娘だ。お互い家のことを考えないとね」
「……分かった」
「周りをよく見た結果、やっぱりシャノンがいいとなったら改めて僕から告白しよう。シャノンもいろんな人と出会ってやっぱり僕がいいと思ったら、もう一度気持ちを聞かせて欲しい」
「……分かった」
「僕たちはまだ若い。シャノンの道を阻むことなんてしたくない」
「……分かった」
「分かってくれた? 嬉しいよシャノン」
******
申し遅れました。私の名前はシャノン・ド・コレットと言います。
コレット侯爵家の一人娘です。
恥ずかしながら、先ほど告白をしてフラれてしまいました。
保留って言われるとは思っていなくて、口から魂が抜け出てきたような感覚に陥っています。
告白をした彼の名前はミカエル・ロンゴ。
伯爵家の嫡男で、幼馴染でずっと仲が良かった。この気持ちをちゃんと伝えないと、あとから後悔しそうだったから意を決して告白をしましたが……しなければ良かった。
だって、フラれるとは思わなかったの。
でも私は一人娘で、ミカエルは嫡男。そう考えたら婚約は難しいのかもしれません。
それも分かっていたんだけど、なんとかなるかなぁ。って思ったりした。甘い考えでした。
ミカエルはちゃんと家のことを考えていたのに、浅はかな考えで告白をしてしまったのです。
穴があったら入りたいです。
明日から学園に通うことになるのに、しばらくミカエルの顔を見られそうにない。




