新たな攻防!
「え?」
レイトに触手が巻き付けられ彼の姿が見えなくなる。
「レイト!!」
事態に気づいたサリヤが叫ぶもその声はレイトには届いていない。それほどまでに触手が伸びる速度は早かった。
《アイスホールド!》
触手を氷で止めようとするも全く止まる気配はない!
「くそ!!」
伸びた触手は何重にも巻きついた後、サリヤに向かって刺すように伸びていく!
《アイスシールド》
氷の盾でその勢いを殺し
《アイスランス》
盾の横から槍で触手を分断させ、勢いを完全に殺す。が
シュルルル
一瞬の間もなく触手は成長を再開し、盾を迂回してサリヤに迫る!
「なっ!!」
一度斬られても再生する速度に驚きつつも軽く回避をするサリヤ。だが触手はサリヤに構わず
「ひぃ!」「く、くる!!」
一か所に固まっているオーク達に向かって行った。オーク達は固まっていたせいで身動きが取れていない。
《ブレイクサンダー!》
オークに迫る直前、ザーガが雷魔法で触手を消し飛ばした!
「彼らを外へ誘導しろ!私が触手を抑える!」
「「はっ!」」
ザーガ以外の狼人族達がオークを誘導し、洞窟から脱出させていく。だが入口が狭いこともあり誘導はゆっくりだ。それを襲おうと宿主が再度再生し襲い掛かった!
《ダースレイ》
ザシュ!
だが触手の先に闇魔法が当たると、再生がされなくなった。
「シルビア殿!」
魔法の直後にザーガの横に降り立ったサリヤ。ご丁寧に杖のオークと杖を蹴り飛ばして自らの後ろに置いている。
「あの触手はオークを狙っているようです。彼らを逃がす時間を稼ぎます。闇魔法ならば再生されないようなので私が先端を潰しますので、ザーガ殿は打ち漏らした触手を潰してください。」
「承知致しました!しかしそれではレイト殿を救えないのでは?」
「彼の魔力は感じます。あの触手の中で何かをしているのでしょう。今は生還することを祈ります。」
「はっ!!」
レイトの心配をしていたザーガも表情を切り替え触手に向き合った!!
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「うぉぉぉぉぉ!!」
巨大な触手の中に閉じ込められたレイトには無数の小さな触手が群がっていた。それらは新たにインフィから生え出たもので、レイトにどんどんと群がっている!
(こいつに触れられたらまずい!)
《アイスキューブ!!》
レイトは自身の周囲に四角い氷の膜を張り、触手の接近を防ごうとする。だが一瞬は動きが止まったものの、触手は氷の膜を食い破ろうと動いていた。
「このままじゃやられちゃう。取り合えずインフィさんに近づかないと!」
小さな触手が全身から出ているインフィの姿は見えない。氷の膜では動くことは出来ない。そう考えたレイトは
《ダークアーマー!》
新たに身に纏う魔法をイメージして、次の行動に移った!
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「キリがない!」
サリヤが闇魔法で触手の先端の再生を潰しているが、先端から再生出来ないと理解したように側面から新たな触手が生えオーク達に襲いかかろうとする。もはやその触手の数は数え切れない程になっていた。
《サンダーネット!!》
地面に雷の網を展開し、その上に移動してきた触手を打ち消すザーガ。その表情には焦りが浮かんできている。
「サリヤ殿!これはどうしたら勢いが収まりますかね!」
「私も知りたいです!」
悪態をつきながらも懸命に触手を潰していく!その数の多さにも苛立っているが、終わりが見えないこの状況にサリヤは苛立っていた。オーク達の退避はまだ終わっておらず、入口に多くのオークが詰まっている。触手はどんなに潰されても勢いが収まることはない。
「!サリヤ殿!足元に触手が!」
「くっ。」
ザーガの注意を受けて咄嗟に飛び退いたサリヤ。彼の言う通り触手がサリヤに近づいていたが、サリヤを捕らえられないと直ぐに杖のオークと杖に向かっていった!
「しまった!」
反応した時には既に触手が杖のオークを拘束している氷を砕いていた。
「はっはっはっ!これがデメテル様の偉大なる力だ!」
「デメテルの、力?」
「この触手はオークを取り込む!我々はデメテル様の願望の糧となるのだ!お前たちを殺し、あの人間をデメテル様に献上する!!」
杖のオークが杖と共に触手に取り込まれると、オークから新たに触手が生まれた。その触手がサリヤとザーガに襲い掛かる!
「増えるのか!」
ザーガが触手に文句を言いながら対処をしていると、レイトを囲んでいる触手が天井にぶつかり、凄まじい振動が引き起こされた。そのせいで入口が崩壊し外に出られなくなってしまった!
「しまった!」
ザーガがその事実に驚いた時、杖のオークは次の行動に移っていた。
「この程度では足りないかもしれないが、同胞を取り込め!」
その言葉と共に触手が更に増殖し、逃げ場を失ったオークに襲い掛かった!
《アイスウォール》
触手の攻撃を防ごうと氷の壁でその勢いを殺す。天井から壁まで氷の壁が生成され迂回できる場所もない。
「無駄なあがきだ!!」
だが触手の攻勢は強まり、サリヤが自身への攻撃に対処している間に壁は破壊されてしまう。
「お前がどれほど強くても、同胞を取り込めば殺せるだろう!!」
オークが成す術なく触手に突き刺されそうになった瞬間
ドパァァァン!!!
とてつもなく大きな音と共にレイトを囲んでいた触手が弾け飛んだ!




