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焼き芋屋さんのアフターライフ  作者: 四方 住
3/3

出逢い

だいぶ遅筆なので、ご了承ください。

誰も見てないことを祈ります。




 「うははは・・・・・あうん」

 自分でも変な声が出たことに驚いた。

 こういったシュチュエーションはとても刺激的だが、状況が掴めないのがちょっとシーンを想像しにくくしていた。

 彼女が近づいたと思ったら首筋に噛みついて口をモゴモゴさせているので、身を捩って手で押さえようと彼女の肩を掴もうとする。

 肩に手を置くと、肩の付け根のあたりが柔らかく、本当に人形みたいだった。力が入らずそのまま押すと簡単に腕がポトリと落ちた。

 しかも、両腕が同時に肩からすっぽりと抜け落ちた。

 だけれども、美少女は無表情で痛みを感じないのか、そのまま生暖かい感触は後頭部に残った。

 歯の当たる刺激がとても言いようの無い感覚を与えた。

 そのまま一緒に倒れ込んでしまった。力も入らずされるがままの状態になってしまった。

 荒い息遣いがお互いをまるで別世界にいるような感覚に陥らせる。

 耳元でピチャピチャと音がし、生暖かさが自分を脳を刺激する。

 少女の体はまるで別の生き物に変化したように蛇のように密着し体を這い回った。

 ゆっくりと肌に噛み付いた美少女はモグモグモグモグしていたが、しばらくしてようやく口撃が止まった。

 「はあ、はあ」

 少し生温い感覚が首筋に残る。いくらなんでも気持ち悪い。

 覆い被さっていた美少女が舌舐めずりのような動作をすると、その場で座り話しかけてきた。

 「お姉さん、埋め込まれてないのね!良かった!」

 後頭部を散々味見された後に、そいつはそう言った。

 見れば少女の後頭部に、血の跡がある。それは返り血ではないようで、どうにも正常じゃないこの状況に色々混乱したが、本人に悪気はないらしい。

 「うーん、それでなんで噛み付くの・・・・でも、なんかありがとう」

 執拗な後頭部責めに散々な目に遭ったが、男子学生からどうやら助けてくれたようなので、一先ずお礼もつけた。

 

 取れた腕もつけてあげた。落ちた彼女の義手は凄い軽い。多分お金持ちのお嬢さんなのだろう、こんな軽い義手なら一本数千万円するはずだ。

 しかも、メンテナンス料なども考えると、とても考えられない金額だ。でも今はその義手も根本からプラプラしていて、かえって邪魔になっているかも知れない。

 彼女の立ち上がるのを手伝い。体を払ってあげる。その後周囲を警戒する彼女と自己紹介を行なった。


 彼女は鹿飼莉音と名乗った。今の状況もよく掴めずにいたので、本人に聞いて見ることにした。


 その内容は衝撃的だった。

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