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第87話 発見!歓喜!果たして?  ~リラレット「私も同行したかったですわ!」



今日も取り急ぎの投稿になり又しても中身が薄いのはお許しください。


では第87話になります






知矢達を乗せた魔馬車は北側のゲートを目指し大通りをゆっくりと進んでいる。


早朝の出発では無い為、既に街は行き交う人々が多くみられる。その中を注意しながら進むが魔馬車が市街地を通行する時に義務付けされている魔馬の首に下げられている鐘の音が「ジャリン・ジャリン」と聞こえてくると人々は魔馬車を振り返り道を譲ってくれる。だが基本緊急任務など公的な場合を除き通りは人優先。ワイズマンが周囲を気遣いながらゆっくり進める。そこに




「おいワイズマン、珍しいな旅にでも出るのか」と通りの屋台で料理の仕込みをしていた中年男性が御者台のワイズマンを見かけ声をかける。


「ああ、なに数日だ、直ぐ帰るから戻ったら顔を見せに行くぜ」


「おう、よろしくな」



と声を掛け合う様子が見られると今度は


「あらミミちゃんにマクちゃんじゃないどこかへお出かけ」と野菜を積んだ荷車を押す中年女性に声をかけられた。


「おばちゃん、ご主人様のお手伝いで何日か出かけるわ。ティレット達はいるから後でお買い物に行くと思うわよろしくね」


「はいよ!気を付けてね」


と笑顔で街を行きかう人々と挨拶を交わしていた。



その様子を荷台で目をつぶりながら聞いていた知矢は奴隷とはいえ使用人たちが街の者と良い関係を築けているのを感じ安心をした。



確かに彼らは奴隷で手の甲にうっすらと奴隷紋が見える。知矢はそんなもの必要ないと思っていたが奴隷取引商会長のザイードからは



「それはなりません。奴隷であることを隠すこと自体が他者に対する偽りになります。確かに身分は奴隷ですがこの帝国に於いて犯罪奴隷紋を持つ者以外は何ら曳きすることなく生活する事も出来ますし逆にそれを隠すこと自体が後ろめたさの表れとみなされます。互いを信用するためにも隠すことはマイナスです。」と聞いていたが実際使用人たちの様子を観るにその通りなのだと。




魔馬車はやがて北門へと到着した。そこで口頭の申告をし、念のため門を警備する兵士によって魔馬車の荷を改められる。

これは物の改めと言うより犯罪人の逃亡などを確認するためである。



見知った門番と軽く挨拶を交わしワイズマンは都市の外へ魔馬車を向け続いてミレが御者を勤める二台目の魔馬車が続く。




早朝ではないが秋真っ盛り、そろそろ冬の到来も近づくこの季節ともなると木陰を吹き抜ける風は段々と冷たくなる。

しかし今日は太陽光も快晴のもと降りそそぎ風も穏やか。絶好の旅日和となった。



ゆられる荷台の幌は開けはなたれており街道を進むにつれラグーンの城壁がだんだん小さくなり丘の先へ消えていくと周囲は草原と林、先には森も見える。



「「うわー」」ミミとマクが荷台から乗り出す様に周囲の景色を堪能している。



「この間の船での旅も良かったけどこうして魔馬車に揺られるのも気持ちよいし森や山々を眺めるのも良い景色ね」



「オイ後ろ、はしゃいで荷台から落ちても置いていくからな!」ワイズマンが注意を促す。



 「ハーイ」とミミが後ろの魔馬車の御者台にいるササスケに「オーイ」と手を振りながらまだ楽しそうにはしゃいでいた。



 そこへ

 「ミレ、最初の目的地の沼はこの調子だと明日の午前中にはつく様子か」と知矢が元冒険者で獣人のミレに確認する。



 「はいご主人様。その予定でおります。」ですがと続け


 「今夜の野営地点を過ぎてくると中型の魔獣や魔物が現れるかもしれませんのでその様子で変わりますが遅くとも夕刻までには到着できると思われます。」


 わかったと再び目を閉じる知矢。


 そこにはしゃいでいたマクが「ミレ姉さん、野営場所には魔獣は来ないわよね」と少し怖そうな顔をして聞いてみた。



 「ああ、中型以上の魔物は野営地点辺りにはあまり見かけないがだが小型の魔物”一突きうさぎ”や”瓜ボア”は恐らく出てくるだろう。その他夜の暗闇には”血濡れ伯爵”も出るから夜中もぞもぞ起き出すと危険だからな天幕から出るときは夜番に声をかけるのを忘れるな」

と野営の経験が無い者達へと注意を促す。




 突撃うさぎ:鋭い角をもつ小型の魔物。素早い突進に併せ獲物に近づくと後ろ足のジャンプ力をいかんなく発揮し鋭い角を相手に打ち込む攻撃力が恐れれれている。ただし小型なので冒険者には美味しい獲物として夕食の材料として喜ばれる。




 瓜ボア:こちらは鋭い2本の牙を武器に突進攻撃をしてくるがやはり小型の魔物でそれほど恐ろしくはないが気を許すと背後からお尻を突かれて痛い目を観る事が有るので注意。

 丸焼きにするのが人気。



 血濡れ伯爵:小型のこうもり型の魔物。音も無く獲物に近づき鋭い歯で獲物の表皮を何度も傷をつけ染み出す血を舐める。主に魔馬の様な大人しい魔物や獣を狙う。人を狙う事は無い。しかし魔馬が狙われると出血多量で動けなくなったり感染症を引き起こすので注意警戒が必要。




 「うわわわわ、私、絶対夜は天幕から出ないわ」と震え出すと周囲に笑いを誘う。


 暫くはいると北の街道をそれ脇間道と呼ばれる少し細い道へ魔馬首を向けた。



 北の街道を進むと北の大森林の横を大きく迂回しながら北方農村都市方向だ。

 そこからそれる脇間道は川を何本か渡り森を抜け進み北の大森林のたもとに広がるこれも広大な森林を抜ける道である。



 その先は主に森から木を伐採し加工する事を主力とした小都市が存在するが今回の目的はその小都市を素通りしその先を目指す。



 一向は一度小都市の前で魔馬車を止め馬魔の休憩を兼ね都市の中で用を足す者や買い物をしたい者は身分証を見せ出入りする。



 知矢も体を伸ばすために荷台から降りたが特に用もないので小都市には入らずワイズマン達使用人の一部が魔馬の世話をするのを眺めていた。



 小都市のゲートは地方性なのか案外のんびりした空気を漂わせ一時的な出入りをする者には特に身分証の提示をせずとも出入りできる様で気楽な様子だ。



 門を警備する兵士もいるが一人が立番しているのみで残りは番小屋でのんびり談笑中の様子だ。


 その風景を何の気なしに見ていた知矢の目がきらり!と光った。



 ゆっくりと観察する様に番小屋へ近づく知矢は一歩立ち止まり良く観察すると再び番小屋へと接近し番小屋の脇にある明かり取りに大きく開け離れている戸板に近づくと僅かに鼻をひくつかせる様にしながら中の様子を窺がっていた。



 もちろん接近前に気配遮断魔法を使用している。



 「・・・・(これはもしかすると)」中の様子も観察しながら何やら思索する知矢。



 (中には3人か・・・どうする・・・やはり確認するべきだな)


 観察していたがある程度の確信を得た知矢は思い切って番小屋へと声をかける事にした。



 魔法を解き表の入口へ接近すると声をかける。



 「こんにちは、旅の者ですが」

 ゆっくり声をかける



 「おお、直ぐに出るなら勝手に出入りしてもいいぞ。悪ささえしなけりゃなガハハ」とやはりおおらかな様子だ。


 「いえ、少々訪ねたい事が有って」


 「ああ?」番小屋の兵士は近寄ってきた冒険者を訝しぐ観るがまだのんびりした様子だ。


 「あなた達が・・・・」







明日、明後日は更新が止まります事をお許しください。


気が付けばこの小説を訪れてくださった方が1万人を突破しました。

(^◇^)皆様ありがとうございます。


出来ますなら率直な感想などを戴きたく思います。

よろしくお願いいたします。

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