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老齢オヤジが死んだけど異世界でゆっくり老後をおくりたい~チートに大金ゆっくり老後、あれ俺若返ってるけど?  作者: 通りすがりの浪人者


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第33話 風を切り裂く二人  ~兄貴!オイラもいるぜ!

今日は早めの投稿になりました。


色々事情がありまして(^_^;)


では第33話

ご覧下さい




街道には行き交う交易魔馬車も人の影も見当たらない。

ただ風が吹き抜けるだけ。



河にも浮かぶ船も無く静かに流れが永遠と続いているのみ。




街道交易魔馬車や船運が襲われはじめてより被害の甚大さに危機感をつのらせた帝国政府により陸河全ての交易が停止され、今街道を行き交うのは襲撃犯を追い求める街道騎士団と緊急依頼を受けた冒険者達のみであろうか。



各地に探索の網を広げ捜索が行われていたが犯人の姿どころか痕跡や目撃情報すら皆無であった。



同じく緊急依頼を受けて出てきた知矢も全く犯人の手掛かりを得られず船を一時近くの都市へ入港させ街に入り休息でもしているのかもと思われた船に動く気配もない。




そんな人が途絶えていた船着場に停泊していた大型の交易船に久しぶりに人が群がる光景が見受けられた。



大きな荷を船の中央に載せ船主らしきフード付マントを身に着けた者が船出の準備を始めていた。



船には護衛だろうか、一人の冒険者が乗り込み辺りを警戒していた。



その姿は上から下まで防具で身を固め剣を数撃受けても打破れそうに無い堅固な様子だ。



そのせいかあまり身動きもせず船首に立ち、手にする大剣を足元へ突き刺すように保持して微動だにしない。



その後現れた初老とおぼしき商人を乗せ船はゆっくりと河を下っていった。



護衛する船団や人影もなく静かで寂しい船出はまるで人も目をはばかる様にも見える。





船は大荷物を載せている割に船の水切りが良いのか船主の腕が良いのか軽快に川面を進んでいる。



相変わらず船首の冒険者はその場に立ち動く様子も無いが微妙にその身が鎧ごと震えている様に見えるのは波のせいかもしれない。



初老の商人は中央へ静かに座り下を向いてこれまた微動だにしない様子から寝ている様に見える。






船は何事も無くゆっくりと河をくだる様子は変わりない。



このまま目的地まで何事もなく行けば交易の途絶えた現在、その利は破格の物となるやに思えるが禁止令を破ってまで命を賭けて船出するその意味は…………。






その答えが出る時が近づいて来た様だ。



寝ていたと見える商人から船首と船尾にいる二人へ小声で命が発せられた。



「お出でなすったぞ!、そのまま動かず待て!」



船上に緊張が走るが船首の冒険者の鎧のみ何故だがカタカタ音をたてていた。



しかし他は誰も言葉を発せず動じもしない。



川面に静かな時が流れる。


辺りは静まり返り平和そのものに見えるが判る者にはわかる、研ぎ澄まされた刃物のような鋭い緊張がその場を覆っている。



「ゆっくりと、少しずつ右の土手へ寄せてくれ、ゆっくりとだ」

再び商人から小声で命が発せられた。




船主は返事も返さず舵をほんの少しきり殆ど船首を変える事無くそれでいて船を岸の方へと寄せていく。





すると

「良いか!もう直ぐだ、合図したら打ち合わせ通りだぞ!良いな!」


と商人らしからぬ鋭い声で三度命が飛ぶ。


だが船首、船尾の二人は声も発せず微動だにしないのは変わらない。




しかし、鎧から発せられるカタカタ音は何故か増すのであった。






静寂の時が過ぎ去り僅かに船首右舷より風が流れてきた。



しかし誰も気にするふうも無くそのままであったが突如突風が吹き付け始めた時!



「今だ!!」



商人の合図で船首、船尾の二人は同時に何時の間にか用意したのであろう


足元に寝かせていた大盾を持ち上げすぐ様船の右舷方向に取付けた金具に大盾を打ち込む様に差込片膝を立て半身の肩と頭で大盾を保持した。




船の中央に座していた商人は立ち上がると船上衣と日除け傘を脱ぎさりこれまたいつ用意していたのか細身の剣、イヤ刀を上段に構え迫りくる突風に向かい鋭く打ち込むのであった。



「うわああああ!!」と船首からの叫び声


「こんニャろーーーー!」と船尾からの怒声


「クッッ!」船中からの耐える声



突風をマトモにくらう3人であったが徐々にその風圧が収まり風が弱くなってきたその時


船中で風の中からの力に耐えてきた商人、いや初老の商人を装う知矢が耐えきった瞬間突如右方向、船尾より



「喰らうニャアア!!!!!!」


と船主であるニャアラスがこれも足元へ用意していた単槍を風の塊と見受けられる知矢の刀で抑え込んでいた何かに強烈な一撃を喰らわした!


「ギャワワワワワワーーー!」

風の中から何かの叫び声が上がった。



尽かさず手応えを存分に感じたニャアラスが槍を引き再度一撃を打ち込もうとした瞬間風圧に耐えきった知矢の返しの一撃を横殴りに打ち込み解らない何かを両断したのである。




グボボボボボボボーーー!!!



叫び声とも何ともつかぬ音を発した風の塊は急激にその風圧を解き力を弱め次第に大気へと霧散していったのであった。




「やったかニャ?」


「いや、おい!すぐ岸へ寄せろ!」


安堵しそうなニャアラスへ知矢の命が飛び既に岸へ近づいていた船は直ぐ土手へとたどり着くその瞬間船縁を蹴り岸へ飛び降りた知矢は土手を駆け上がりながら


「ニャアラスついてきてくれ、ボンタ船を見とけ!」


と言うと一目散に何かを追い走っていった。



獣人のニャアラスは単槍を握りその柔軟で軽い身を空に踊らせながら土手へ飛び


「おミャア船を無くすなよ!!」


と叫ぶと知矢を追いかけていった。




残された鎧に身を固めたボンタはガシャガシャ音をたててヘナヘナとぐずれ落ちそうになるが二人の命を守ろうと必死で船の係留紐を握り重くて動けない鎧のまま何とか岸へ這いずり上がったのであった。






何かを追い求め疾走する知矢に流石は獣人、ニャアラスは直ぐ追いつき並走しながら



「どこだニャ!」


「この先、もう直ぐ追いつく、肝心の手先を潰され逃げの一手らしいがな、多分二人だ」



と、この襲撃事件の犯人と思われる赤い点を探知魔法のレーダへ表示しながら追いかける二人。



二人の飛び抜けた走りにドンドン追いつかれる者たち。



ついに追いついた二人は相手の逃走方向へ回り込み槍と刀を突きつけて宣した!



「止まれ、もう諦めろ!」



自分達よりはるかに速い追手に回り込まれ武器を向けられては攻撃するかしか手は無い、が



突如二人は地に伏し片手を拝むように差し上げ命乞いをはじめた。



「勘弁してください!、この通り運んでいた荷、金も差し上げますので命ばかりは!」


と男が叫ぶように懇願する。


もう1人、こちらは女の様で


「命だけは!、この時期に荷物を届ければ人儲け出来るとこの人が言うもんだからつい」


と訳の解らぬ言い訳をはじめる。



「ばか言うな、お前が、交易が止まってる今ならボロ儲けだ、とか俺をそそのかしたんだろう」



と、二人で言い合いを始める始末。



「ニャんだあ?旅の行商人かや?」


とあてが外れたのかと知矢に視線を送るニャアラスだが


視線の先の知矢は全く油断する素振りも見せず痴話喧嘩を始めた二人を冷たい視線で見下ろしていた。



すると

「こんな場所で下手な芝居に付き合う程暇じゃ無い、諦めろ!」



と再び鋭い宣を浴びせると



「えっ、いやあ、芝居とかって?」

ととぼける芝居はまだ続く様だ。



すると女の方が恐る恐ると言う感じで


「あのお、お二人は今流行の襲撃犯では?」


と。



「何言ってるにゃ、こんな善良なしかも獣人族が人様の物を奪うわけニャイ!!」


「で、ですよね、獣人の方々は皆善良な平和な生活をしていると聞いています」


と今度はニャアラスを持ち上げ始めた。




ハァッ、とため息をついた知矢は



「ニャアラス、コイツラの芝居に騙されるなよ、良く見てみろ隠してる片手に暗器を持ち今にも油断した俺達に打ち込む所だ」


と言った瞬間気を見ていたのか二人同時に素早く手を突き出し何かをそれぞれ二人に向けて放った!




だが刀の鍔で弾く知矢、瞬時に体をさばき避けるニャアラス。



二人にこの程度の攻撃が効くわけもない。



「危ニャイな!コイツラやっぱり旅の商人じゃないニャア!」


と再び槍を突き付けるニャアラスだが


もう面倒だと呟く知矢は風魔法の雷撃を弱く発して二人を感電させ気を失わさせた。



そして上空に向かいいつかも使った‘ファイヤーボール’を打ち上げるのであった。



破壊工作犯と目星をつけた知矢は身体検査をし、隠し武器や毒薬、等を取り上げ死なせない様に口に布を巻きつけ、身体と足はロープで拘束した。



その後荷を改めると金やささやかなダミー交易品の他、予備の武器や印が書き込まれた地図、井戸にでも放り込もうとしたのか毒薬の液体、その他出るわ出るわ。



ニャアラスはその証拠をみて先程の暗器での襲撃と共にやっとこの二人が悪い奴だと理解してくれた。



「トーヤは凄いニャア、良く騙されなかったにゃ」


と騙されそうになり少し落ち込む素振りのニャアラスであったが



「人を疑ってるばかりの人族より純粋で心の優しい獣人族の方が素晴らしいよ」


と慰めると少し気を良くした様だ。



念の為再び上空へファイヤーボールを発し暫くすると知矢のレーダに青い反応が現れ見ると地平線から獣馬と魔馬に乗って疾走してくる街道騎士団の一行が見えてきた。




知矢達を見つけ寄ってくると馬上から飛び降りた騎士団達は



「冒険者殿、ご苦労でした、こ奴らが?」


と縛られ今だ気を失って地面に転がされている二人をみた。



「ええ、どなたか鑑定をお持ちでは?」


「残念な事にこの中にはおりません、しかし都市へ戻れば」


「ては、都市へ戻り念の為に確認して下さい、もっとも暗器や毒薬を携行する行商人など見たことありませんからね」


と答え武器は取り上げたが油断しない様に念押しし一度都市へ帰還する旨に同意した。



もっとも知矢の鑑定で答えは出ているがやはり司直の手で確認させなければならずどうせ暫くは都市へ留まり推移を見守る必要を迫られるのは仕方がないとわかっていたので素直に従うのであった。





こうして謎の襲撃犯を捉えた知矢達であるが事件の全容解明はしばし後になる。




騎士団が都市へ引き返す時、送ると声をかけられたが船を戻さないとと断り後で詰め所へ顔を出すと声をかけてニャアラスと二人河へ引き返すのであった。






その頃川辺では





「兄貴!!!!!、ニャアラスの旦那!!!!

助けて!!!!」




着慣れぬ重い鎧に動きもままならないボタンは手に巻きつけてある船の係留紐に引っ張られ

河の流れに動き出した荷船に引かれて川岸から水の中へと滑り落ちた、が重い鎧が上手く錨になった為河に流されはしなかったが身動きもとれず首まで水面に没していたのであった。






今日、熱すぎ!


会社の軽自動車エアコン効きにくいです

(-_-;)




夜も寝苦しいのでしょうね


皆様ご自愛下さい!

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[気になる点] 犯人捕まえたなら鑑定しろよ
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