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第27話 緊急指名依頼発動  ~騙された.....「えっトーヤ君何か言った?」

今日も勢いで2話を投稿してしまいます。

よろしくお願いいたします


では第27話お読みください




「で、そこまで考えて準備をし奴隷を購入、あとは店を開く準備ってか、ええっ!」


「ああ、そう思ってよく考えたらあの旧商家は俺の物じゃなかったんだと気が付いて急いでここに来たと言訳だ。そういう事でよろしく!」



いま俺は冒険者ギルドを密かに訪れギルド長のガインと面会している。



商品案を決め急ぎ奴隷の購入までして隠宅の旧商家へ戻った俺はふと気づいた「おれ、ここ一時避難で無償で借りてるだけだ!」


と思い出し奴隷たちに金を渡し裏口からのみの出入りを許可して掃除用具の買い出しや取りあえずの食事を屋台で買い店や部屋の掃除を言いつけて急ぎニーナさんとギルドへ向かったわけだ。





「お前な、確かにあそこはギルドで管理してる物件だがよ急に売れとか言われてもなあ、なんでそんなに急に決めやがったんだ。」



とガインは面倒そうに書類を探しながら毒づくが知矢は涼しげな顔で



「話が長くなるから後でニーナさんに聴いてくれ、それより売るのか売らないのか?どうせ使う予定も無く老爺が困っているからって半分ボランティアで買ったんだろ」



「チィっ、用途が決まって無くたってお前に売る必然も無いだろう、ったく書類どこ行っちまったんだ!」



日頃自ら書類を管理しきれていないガインはニーナを初め優秀な事務方に支えられているのが良く分かる。


「あっったくここにありやがった」

とファイルしてある旧商家の書類を見つけたようだ。



「ええと、買い取り額で借金清算も済んでてっと、土地の名義はギルドに書き換え済み、上物の資産価値は10%だけと、建築規制も無し、改装も自由...うんで、...まあ書類上お前に売るのは障害は無い」



「じゃあ問題ないな、いくらで売る、っとあんまりぼるなよ!」

と今にも無限倉庫から金貨をばらまきそうな知矢にガインが



「おいおい、まてよそうあわてるな、まだ売ると決めたわけじゃない」

何か有るのか焦らす素振りを見せるが



「やめようぜ!時間の無駄だ、で売る条件は金額以外に何だ、何か俺にやらせたい事が有るんだろ」

図星の知矢だった。



「むむむ、まあいい、そうだ丁度ここに凄腕のA級冒険者様が来たことを僥倖に思わなくっちゃな」

ニヤニヤし始めるガインだったが知矢はこのおやじは...とイライラし始める。



「何でもいいからさっさとしてくれ日が暮れちまう」



「よし、じゃあもうぶっちゃけるか!」




とガインが事の次第を話し始めた。


事の起こりは10日ほど前、その情報がもたらされたのは知矢が人目を避けて旧商家へ移り住んだ日と同じ4日前の事だった。


帝国には各都市を結ぶ街道が縦横に走っている、それらの街道には定期獣車と高速連絡用の騎乗連絡そして船運も多くの川を結び重要な交通運輸網として機能している。


それらの安全な運航の為に街道騎士団と呼ばれる巡視隊が日夜警備のために配備されている。



当初設立時のきっかけは南の大国”ルドマリッド人民共和王国”のスパイが侵入し破壊活動や妨害活動を始めたことによるがそれらを掃討した後、現在では時折現れる野盗や魔獣による襲撃に対策がメインであった。



事の起こりは突然だった。


いつもの様に街道巡視中の騎士団が発見した奇妙な惨殺体である。


商人の物と思われる獣車が街道脇に横転し獣馬は殺され、引いていた貨物車は大きく切断されていたのだ。


周囲を探すと商人の遺体、護衛に雇われたであろう冒険者の遺体を発見、当初野盗などの襲撃と判断し近隣街道を含め周囲の都市へ警戒がしかれ捜索が行われた。


しかし襲われた状況を詳しく調べていく内に奇妙な事も解ってきた。


先ず襲われた獣車の貨物にはほぼ商品に手を付けた跡が無い事、


獣馬、貨物車、商人、冒険者、皆に共通するのが恐ろしくキレ味のある大型の刃物で一刀に伏されていた点である。


もちろん商人や冒険者の持ち物が荒らされた気配は無い。


以上の点から再び南の大国の侵入者による妨害活動とも思われそちらの捜索も同時に行われたのであったがそれも虚しく第二,第三の襲撃が起こったのであった。


今度も1つは同じような商人の獣魔であり大刀での両断も全く同じだったが第三の被害者はなんと船運が襲撃されたのだった。



しかも襲撃され船と船員が両断されたのは川辺より15メートルは離れた川の中央部しかもその水深は5メートルにも及び陸から襲撃をするには難しく、船での襲撃は叫び声を聞きつけ川辺付近から駆け寄った者達の証言だと襲撃者どころか川に船も見当たらなかったと言事だった。



そして同様の襲撃が12件立て続けに発生し今都市を結ぶ街道と船運は全面規制を受け停滞しているのであった。







「で、その話と俺に商家を売る話はどう繋がるんだ、まさかその獣馬の護衛でもしろってんじゃねえだろうな。」


イライラし始めた知矢はいつの間にかべらんめい口調が混ざり出した。



一応知矢の出生は東京都内であるが育ちは関東の地方都市、どちらかと言うと得意なのは各地方弁が入り混じった九州は長崎弁のはずだったが。




「まあ、中らずも遠からずってな、


うぉほん! A級冒険者トーヤ事、知矢・塚田に対してギルドより緊急指名依頼を発動する!


船運及び街道での襲撃犯を特定し可能ならば殲滅を命じる!」


居を正し宣言するギルド長ガインであった。




「はああ!?何を馬鹿な、俺は資源発見の功績だけでA級になった男だぞ、しかもまだ若手の冒険者だ、そんなのは手練れの冒険者、しかも集団で動くパーティーに依頼するもんだ、ソロの俺にどうしろってんだ!」




「何が若手だ、そんな可愛げのない若手がいるかどう見ても熟練の気風を漂わせやがって、ともかく指名依頼だ、A級冒険者に拒否権は無いぞ!」と騒ぐ知矢にしてやったりとにやつきながらダメ押しを宣言する。




拒否権が無いだと!

「そんな説明受けてねえぞ!契約違反だ、命令の撤回を要求する」


当然の権利と主張する知矢にどこ吹く風のガイン




「あのなあ、トーヤよ、お前ギルド入会時にニーナの奴から何て言われたか覚えてねえのか」

更に勝ち誇るガイン



入会時に言われたこと???思い出そうとする知矢......




(確か....「後は冊子をきちんと読んでくださいね~」.......)ってまさか



「へへーん、その顔は覚えているみたいだな、そうギルドから入会時に渡される冊子にきちんと記載された契約条項にある!」




ねへなへなへな....と今にも床へ倒れ込みそうな知矢は(そんな冊子今まで日本でも読み込んだことなんかねえぞ!くっそー!)




「よし、と言う訳だ、今日の残りと明日を準備期間とし、明後日の早朝5時初の臨時船運を用意しておくからな遅れずに必ず起きろよ、


そしてこれが任務の詳細が書かれた冊子だ今度はよく読んでおけww、


それと指名依頼の命令書に緊急通行許可証、


あと任務に必要だと思われる物の詳細はニーナへ聞いてみろ、じゃあ、頼んだぞ!  



貴殿の成果に期待する、以上だ!」







解散!の言葉に追い出されるようにギルド長室を出た知矢はよろよろした足取りで歩きだしながら何かを呟いている




「騙された....騙された....何がA級に昇格すればだよ....何が安心して昇級しろだよ....絶対罠だ.......」



ぶつぶつ呟きながら知矢は階下へのの階段を降り受付の定席にいるであろうニーナの所へ向かうのだった。






今日は初めて皆さんのアクセス数が1日で600を越えました(∩´∀`)∩ワーイ


初めての数字に驚いております。


昨日は498アクセスでああ、もう少しで500かまあ、そうそう無理だな

とか思っておりましたのでびっくりし過ぎです!


本当にありがとうございました。


ただ、明日以降も投稿ができるかは表の仕事次第なのでご勘弁を。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 主人公冒険者辞めればよくない? 別に冒険者でいる理由も義務もなかろうよ。 拒否したので剥奪とかペナルティあっても、いや続ける理由無いしラッキーで済むやん。 そもそも命の危険がある任務で…
[一言] この展開の時いつも思う 冒険者ギルドやめろよ、もしくは無茶な依頼してきたら やめるぞって脅せよ
[一言] 馬鹿ねー、元とはいえ社長だったんだから契約書はちゃんと読まなきゃ。 自業自得であります。
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