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都での滞在ーその8-

今回は、

 皆と連れ立ち、宿を出ると、今回は目的地などない為、純粋に王都観光を楽しむ事にした。それでもまあ進むべき進路位は決めないといけないので、城へと向かい通った道で、一番お店などが並んでいて、賑やかだったと思った所を、取り敢えず目指す事にする。歩きながら皆で、


「王都って、どんな所なのでしょうね、若旦那様」

「セオ君、やっぱり王都は人が多いわね、はぐれない様、手を繋いでこう」

「あ、ずるいです~若旦那様とは~わたしが~手をつなぐのです~」

「セオス様、綺麗な街並みですね」


 皆からの楽し気な会話に耳を傾けて、喜んでくれてるみたいだな、などと思いつつも、うむ? ちょっとまてよ、という感じで、最後に聞いた会話を思い出しつつ、言葉を発した人を見つつ、


「なんで此処に居るんです? エリーナさん」


 彼女へと、そう問いかけると、こちらに向け普通に、


「え? お優しいセオス様がご両親に、女の子達を王都観光に連れて行くと仰っていたので、私も女の子に入っていると思っていたのですが」


 にこやかな顔を向けられ、そう告げられると、まさか違うとも言えず、もし言おうものなら、その後どうなるのだろうと考えると、恐ろしくなり、誤魔化す為に、


「はい、ちゃんと入っていましたが、頼りになるエリーナさんがこちらに来ると、父上達が大変かな? と、そう思ったもので」


 出来る限り、心を見透かされぬ様、嬉しそうな笑顔で、そう話し掛けると、


「セオス様と一緒にいる事も、立派な仕事ですので、お気になさらずとも、大丈夫です」


 こちらに向け、そう告げてくるのだった。なのでこの件に関しては、もう会話を切り上げた方が良いな、と、我は賢明な判断を下し、違う事を聞こうと、


「エリーナさんは、王都へは来たことがありますか?」


 彼女にそう訊ねると、


「はい、祖母と今は母もこちらに住んでいますので」


 初めて聞いた彼女自身の話に、


「え、そうなのですか?」


 興味を抱き、そう訊ねると、


「はい、国王の乳母を祖母が勤めていましたので、両親と別の街で暮らしていましたが、何度か祖母の元へと遊びに来たことがあります。今は母がマリカ様の乳母を、国王、というより祖母に頼まれましたので、両親もこちらに引っ越して来ているはずです」


 突然の、衝撃の話に驚きつつも、心の中で、あぁ、なので王は彼女を我が家に推薦してきたのですね、と納得できるのだった。なので、


「代々、乳母の家系ですか。じゃあ、エリーナさんもいずれ誰かの乳母になるのかな?」


 話を聞いていた皆とも、そう話していると、呆れたような顔で、


「セオス様、私は家事もこなしていましたが侍女ではなく、貴方の乳母として雇われていたのですが」


 我に向けそう話しかけてきたので、そういえば、いつも我の元に来ていて世話をしてくれていて、それが仕事、とも何度も彼女自身から聞いていましたね。両親も我の傍についている事に何も言ってませんでしたし、今気付きましたがそうだったのですね。と、我が家付きの何でも出来るメイド様だとおもっていたし、若いので、印象的に乳母とはおもわずにいたので、取り敢えずは、


「これからも、よろしくお願いしますね。エリーナさん」


 彼女に向け、そう話し掛けるのだった。皆も驚いた顔をしつつも、その話に、


「エリーナさんは、侍女の仕事をあれだけ何でも出来るのに、乳母だったのですね。凄いです」

「若旦那様のお世話も~、これからもご一緒するです~」

「え、セオ君の乳母だったの? 私も侍女だと思ってたわ」


 我が家の女の子達も、我と同じだったらしく、それぞれ口々にそう言っていた。でもま~最終的に、今までと何ら変わる事の無い、我が家での生活風景を思い浮かべつつ、役職などどうでもいいか、と思い直し、話を元に戻す為、


「話がそれましたが、じゃあ、エリーナさんは何度か来ているので、王都の楽しい場所や良いお店などはご存知でしょうか?」


 目的地がない為、そう聞いてみると、


「祖母の所に遊びに来てた頃は、まだ今のセオス様位の年齢だったので、そう色々な所に行く事など出来なかったので、余り存じませんね」


 申し訳なさそうに、そう告げてきたので、


「それなら、一緒に王都観光を楽しめますね」


 笑顔でそう彼女へとはなしかけると、


「はい、皆で観光を楽しみましょう」 


 気持ちを切り替え、すぐに楽し気に前向きな意見を話してくれるのだった。そんな話を続けているうちに、賑やかな場所へと辿り着けたので、


「先ずは、この辺のお店を皆で見て回りましょう。シールズで買えない様な物を見つけたときは、遠慮などせずに言って下さいね。今度いつ来るか判らないのでちゃんと買って帰りましょう。金銭面も問題ありませんので、皆ではぐれない様、色々新しいものを探しましょうね」


 我も楽しみなので、皆に向けそう言って周りを見渡しつつ、ここまで歩いてきたので、最初は飲み物かな? と、お店を探す事から始めるのだった。

エリーナさん回でした~^-^;

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