都での滞在ーその4-
会話の続きですです^-^
「マテウス王、まだ何か気になる事でも?」
向けられる視線が気になり聞いてみると、
「今日お呼びして聞いておくべきだと思っていたことを、まだ聞いておりませんでしたので」
先ほど仕事の話をもうしない、と皆に告げた手前言いにくいのか躊躇いがちに聞いてきたので、
「聞いておくべきなら、遠慮せずにどうぞ」
こう言えば皆の前でも聞きやすいだろうと、そう告げると、
「ありがとう御座います。一つ目は、マリカの今回のお披露目なのですが、その時、貴族たちに正式にセオス様を許嫁として紹介してもよろしいでしょうか? という事」
その言葉を横で聞いていたマリカも何と答えてもらえるのか、真剣に食い入るように見つめてきたので、
「マリカの方が、不快でなければ、我の方は別に構いませんが」
望んでいる答えかは判らないが、マリカの方に笑顔を向けつつそう答えると、王はマリカに、
「マリカよ、紹介されることに不満や不快感はあるかな?」
娘の気持ちを確認する為、聞いてみる。すると、
「いいえ、セオス様が良いと仰って頂けてとても嬉しく思います。なので是非お願いしたいです」
顔を真っ赤に染めつつも、そこは譲れないとばかりに王へと告げる。それを聞き微笑ましそうに、
「との事なので、セオス様、その時はよろしくお願いします」
娘の言葉に続き話を纏めてきたので、
「うむ、了解しましたよ。好奇の目にさらされるとしましょう」
冗談交じりにそう答えておくのだった。で続けて王は、
「それに関連しての、もう一つはお願いになるのですが・・・・」
言いにくい事なのか、言葉を濁しつつ躊躇いながら言ってくるので、
「なんなのでしょう? 聞けることだとよいのですが?」
首を傾げつつ続きを促し聞いてみる事にした。すると、
「マリカが7歳で王都の学園に通いだすので、その前に今回貴族達へのお披露目を行うのですが、ご学友という事で、主要な領主たちは子供を同じ学園へと通わせようとするのですが、出来る事なら、王子とマリカのご学友にはセオス様になって頂きたいので、こちらの学園に通っては頂けないものかと・・」
尻つぼみになりつつも、そう願いを口にした王はこちらの様子を窺いつつ、家族を見回しながら訊ねてくる。なので、
「うむ、それに関してだけは、即答しかねるというか、まず向こうの知り合いと会えぬ時間が長くなるという事と、出来立ての男爵家に王都に留まりつつ学園へと通う程のゆとりがあるかは父上と相談するべきかと」
即答を控えねばならぬ為、素直に問題を話すと、
「纏まったお休みが期間期間で御座いますし、セオス様なら毎週の休みにでも帰れるものだと、報告を聞いて判断しておりますが。それと滞在場所も、こちらからお願いしているのですから、お任せいただければ」
などと、問題点を一つ一つ潰し出した。なのでさすがに断り辛くなってくると、追い打ちをかけるかの如く、
「セオス、一緒に学園に通って楽しもう」
「セオス様、私と一緒に学園に通ってくださいませんか?」
王子とマリカの誘いの言葉に、
「うむ~、父上に話をし善処するよ。お披露目会の拝礼の儀式が終わるまでにはなるべくいい返事を出せるようにするので、それでいいかな?」
確定ではないのだけれど、行かねばならぬような流れなので、貴族の子としても拝礼の儀式の時に言われてしまえば、王の頼みを断る事は出来ないので、まぁ仕方ないなと諦めつつ、そう答えると、
「そう言ってもらえて、嬉しく思います。セオス様」
肩の荷が降りたようなさわやかな笑顔で王がそう告げるのだった。で、その後はもう本当に仕事などの話はなく、もう家族の一員ですよ、と言わんばかりの会話を帰るまで延々と続けるのだった。で、まだ少し早い位の時間ではあったのだが、
「そろそろ帰らせていただきますね」
用事を済ませようとそう切り出すと、
「もう帰られるのですか? 宿に戻り眠るにはまだ早いかと」
王が時間を見つつそう告げてきたので、
「いえ、帰る前に先ほど頼まれた仕事をこなしてから戻ろうかと思いまして」
忘れているのかな? と思いそう告げると、全員呆れた顔をしつつ、
「今から行かれたら、いつ頃終わられ、宿にもどれるのでしょう?」
心配そうな顔でマリカが訊ねてくるので、
「いえ、普通に皆が寝る前には宿に戻れると思いますよ」
頭の中で移動時間と、仕事をする時間を考えつつそう答えると、開いた口が塞がらないとばかりに、
「流石に、それは人の域では思いつかない早業ですな。さすがはセオス様、というか、貴方様にしか出来ぬ事でしょうな」
それ以外の返答のしようがない、とばかりに王がそう呟き、それを聞いていた王家の面々もまた、納得しつつ相槌をうつのだった。
別れの挨拶を済ませ、城を出て、頼まれた河川へと出向き、真っ直ぐな河川を作った後、前の河川を埋めておいた。これで此処で問題が起きる事はもうないだろうと確認もおこないつつ、異常を見つけられなかった為、終わりという事で宿へと戻った。皆もまだ起きてはいたが、今日王都に着いたばかりという事で、荷物整理などが今までかかり、宿から出なかった為、特別話せるようなことはなかったと、残念そうに話してくれた。なので、王とその家族に会い、それぞれの印象を皆に話して楽しいひと時を過ごし、王都での一日目を終わらせるのだった。
やっと、王都一日目というか、会話がおわりました^-^;




