王都へ向かおう!ーその5-
明日の話で・・・・
いつも通りの時間に屋敷へと戻り、夕食の時間を迎えると、皆と行った事のある串焼き屋の新味の話をすると、姉上が、
「もちろん、私も連れて行ってくれるわよね~セオ君」
我にそう言ってきた。店主もお客は多い方が喜ぶだろうと思い、
「構いませんよ、姉上」
すぐにそう答えると、周りの皆が落ち込みながら、
「この前、お休みしたばかりなので~まだ休めないです~」
「まだ、休めない・・・・」
「セオス様、明日なのですか?」
「若旦那様、あの味付けの新味なら覚えたいので、お土産でお持ち帰りをしてきて欲しいのですが、贅沢ですよね?」
方々から悲観の声が上がる。で、何故か勝ち誇った様な姉上が、
「まあ、お土産程度なら私に任せておいて」
皆へとそう言っていた。まぁ獲物で先払いなので、明日位ならまだ無料なのだがと思いつつも、我も皆へと、
「姉上とお土産を買ってきますね」
笑顔でそう伝えておいた。それから夕食が終わるまで全員が楽しく話をし、食事が終わると、皆部屋へと戻り、我も自室へと戻っていった。窓より見える綺麗な星空を眺めながら、
うむ、屋敷内にあるお風呂もいいですが、この星を見ながらの露天風呂なども楽しそうですね。今度庭の一角にでも創るとしましょうかね。などと、この星に転生してより次々と湧き起こる新しいやりたい事に楽しみを隠しきれず、色々な事を考えつつその日の夜を過ごすのだった。当然横には、シルフィーネと今日はルナールが寝ていたのだが。
翌朝を迎え、支度を済ませると食堂へと向かい、皆そろって食事をする。当然寝坊ぎりぎりで起きてきている姉上も、今日が楽しみな様子で笑顔であった。で、食事を済ませ姉上と出掛けるのだが、
「姉上、食事を済ませたばかりなので露店へは夕方いく事にして、最初は店主へのお土産に野兎でも狩りに行きませんか?」
この後の、今日の予定を言うと、姉上も、
「いいわね、私も魔法練習したんだから、成果を見せてあげるわ、セオ君」
威勢よく、訓練の成果を見せようと、張り切り出したので、
「姉上、火魔法で倒すと、お土産にならなくなるのですが」
獲物の肉が必要なのです、と言いつつも冗談を交え楽しく話しながら、街をでて草原でひたすら野兎を狩りつつ時間を過ごしていた。で、そろそろいいかな、という時間になったので、ついでに集めた薬草を収納しつつ、
「取り敢えず一度ギルドの方に行きますので、そろそろ街に戻りましょう、姉上」
アイシャ姉にそう声を掛けると、
「ギルド? 何か用事なの?」
我へと、そう訊ね返された。なので、
「昨日も依頼を受けて狩りをしたのですが、今日清算してもらう事になっていますので、報酬を受け取りに」
理由を説明しつつ、そう言うと、
「じゃあ、行きましょう」
手を繋ぎ二人ギルドへと向かうのだった。ギルドに辿り着くと建物の前には子供の集団が見え、もしやと思い近づくと、
「リーダー、今日は依頼は受けなかったんですか?」
「セオス君、待ってたのに」
その場に街の子供達グループのメンバーが揃っていた。なので、
「これから皆、時間はある?」
皆へと、そう訊ねると、
「「大丈夫だよ、セオス君」」
考える間もなく、すぐに答えが返ってきた。取り敢えずは皆にこのままちょっと待っててもらい、中に清算をしに入って行き、
「ヴィオラお姉さん、清算は終わっているでしょうか?」
受付に居る彼女にそう訊ねると、
「セオス君、こんにちわ。終わってるわよ。それとマスターを呼んでくるわね。私も交代をお願いして、っと」
我へと報酬を渡しながらそう言ってきたので、いままで疑問だったが聞けなかった事を聞いてみる。
「ヴィオラお姉さん、ギルドの職員にお休みはないの?」
彼女にそう訊ねると、困ったような顔をしつつ、
「家から通っている人には週に一度あるのだけれど、此処に隣接する寮に無償で入っている職員は、昼間の時間は基本毎日仕事ね。まあ用事がある時や夜間の人と交代した時なんかは休めるけどね」
こちらに向け、そう言いつつ、奥へとマスターを呼びに行き、交代を告げに入って行った。
うむ、大変なのだな。と、同情しつつも、まぁ顔見知りが毎日受付に居てくれるのは便利なので、それ以上突っ込まない事にした。しばらく待つと私服姿の二人が現れたのにギルド内の冒険者達より歓声が上がっていたが、
「お待たせ、セオス君」
「セオス様、お待たせしましたか?」
二人からの、との声に、
「いいえ、それ程時間は経っていませんよ。それよりもお二人とも私服姿は新鮮ですね」
彼女達にそう告げると、
「どう、似合うかな、セオス君」
「似合っているでしょうか?」
恥ずかし気に、そう聞いてきたので、
「二人ともとても良くお似合いですよ」
我がそう答えると、二人とも凄い笑顔で喜んでいた。そこまで嬉しい物かな? などと思いつつも、
「外にまだ人を待たせていますので行きましょうか」
二人へと話しかけると、
「まだ、誰か?」
ヴィオラにそう聞き返されたので、
「ギルド前にいた子供達と我の姉上です」
彼女にそう返答すると、
「子供とお姉さんか」
ほっとしたような声で言ってきた。
怖い人など連れて行かないので、心配しなくてもいいのに。などと思いつつ表に出ると、
「な、なんで、ヴィオラさんに、マ、マスターまで・・・・」
「セオ君、そのお二人は?」
待っていた集団の皆して、そう聞いて来るので、
「いつもギルドでお世話になっている、受付嬢のヴィオラお姉さんとギルドマスターのクレアツィオーネさんです。かなり狩りの仕方が変? らしいので融通していただいていますので、今日は招待しました」
ギルドが初めての姉上にもわかる様説明しておくと、
「うちのセオ君がお世話になっています、姉のアイシャです」
姉上のその言葉に、女子一同、
「お姉さん、今後ともよろしくお願いします」
笑顔でそう言っていた。姉上は、
「むむむ、どの子が本命なの? 此処にいるの?」
何を考えてか、訳の分からない事を言っているので、
「皆でのお話は露店で食べながらゆっくりしましょう」
皆にそう話し掛けて注目を浴びているその場を、足早に後にするのだった。
王都へと向かいたい・・・・です^-^;




