表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
4/47

第03景 赤い水薬

 夜、ランプの灯の周りを大きな『蛾』が飛んでいます。


小山さんの話しを続けます。

夕食後、小山さんは高山看護婦からコップに入った『赤い水薬ミズグスリ』を渡されたそうです。

その薬は消毒液の様な匂いがしたそうです。

小山さんは、


 「薬ですか?」


と尋ねると、高山看護婦は黙ってウナズいたそうです。

そして、


 「ありがとうございます。頂きます」


と言ってその赤い水を一気に飲み干したそうです。

空のコップを渡すと高山看護婦はニッコリと笑って医務室に戻って行ったそうです。


すると小山さんの耳に何処からか声が聞こえて来たそうです。


 「薬は試しに使っている。薬を飲んで生きたヤツもいれば、死んだヤツもいる」


小山さんはその声を聞いて少し不安に成ったそうです。

暫くして巡回して来た河村看護兵にこう尋ねたそうです。


 「すいません。あの赤い水薬は何んですか?」


すると河村看護兵が、


 「赤い水薬? あ~あ、あれは薄めたアカチンだ」


小山さんは、


 「アカチン? アカチンだったのですか。アカチンとは何にでも効くモノなのでしょうか?」


と尋ねると、

河村看護兵は一言、


 「効くと思って飲めば、効かぬモノはない!」


そう言い残し、去って行ったそうです。

何と言う『精神論の戦い』なのでしょうか。

コレでは日本軍に勝ち目はないと、小山さんはつくづく思ったそうです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ