39/47
第38景 カウラまで
戦争の欠片
洞窟の中に蝶が二羽、舞っている。
寄り添う二体の軍服を着た遺骨。
遺骨の前には飯盒の蓋が。
蓋の中には小さな骨の欠片が残されていた。
※『ジャワの極楽、ビルマの地獄、死んでも帰れぬニューギニア』
軍医長は言った。
「此処で遭った事は全て忘れろ。もし仮に内地に戻る事が出来ても、絶対に思い出すな。俺達は鬼畜ではない。『人間』だからな」
アナタの父や叔父達の遺骨が軍服を着たまま、未だ『この不条理の島』に眠っているのです。
引き続き『カウラまで』に続きます。




