ーグリムノーデンのダンジョン6ー
今週も20時に投稿していきます。
3階層ではダブルホーンラビットとブラックバットのほかに1階層と同じホーンディアが現れた。すでにこの階層では2種との戦闘を行っていたユーグたちはホーンディアも軽々と倒し3階層を進み続ける。罠も出てきたがそこまで数は多くなく、ユーグたちでも対処できるのものであったため問題なく進む。
その後も魔物と遭遇するたびに倒していき、ユーグたちは4階層への階段を見つけた。
〈うむ、そろそろ夜になるようじゃのう。
次の階層へ降りたら野営でもするかのう〉
「うん?そうなの?
全然まだ明るいけど?」
〈ダンジョンの中には外と同じ天気や時間になるものもあるんじゃが、ここは違うようじゃな。
基本的にはダンジョンの中は階層ごとに同じ時間、天気が続くと思っとった方がいいぞ。
じゃから今はだいたい時間的にそろそろ外は夜になる感じじゃな〉
ダンジョンは魔力によって創られた疑似的な空間である。そのためダンジョンの中と外では天候や流れる時間が違うのであった。今回のユーグが入ったダンジョンのように草原など屋外の空や天気が確認できるタイプの階層は基本的にその階層が創られたときに時間や天候が決まる。中には外と連動した天候や時間となるダンジョンも存在するがそういったダンジョンは稀であった。
「へぇー、じゃあこの階段を降りたら野営の準備をした方がいいね」
「ぐるぅ!」 「ハァ~、ゴブゴブ」
ユーグとソタの会話を聞いていたブリューは野営と聞き、 そろそろ夕食が食べれると思い声をあげる。それを見ていたブラブはあきれた声を出す。
「ブリューはダンジョンの中でも相変わらずだね。
じゃあ早く降りて野営と夜ご飯の準備しないと」
ユーグはそう言って階段を下りていく。それにブリューとブラブは続いていった。
「4階層は2階層と同じ草原なんだね、うん、資料の通りだ」
〈そうじゃのう、ここも3階層と同じで2階層の魔物が多く出てくるみたいじゃな。
この付近には魔物の気配ないようじゃから、ここで野営するか〉
「わかった、じゃあまずはテントだね!」
4階層は2階層と同じ草原が広がっていた。太陽も燦々と輝き昼の時間帯と思われる階層であった。ソタは3階層から下ってきた階段がある周辺の魔物の気配を探り、反応がないことからこの辺で野営をすることを提案した。その提案を受けユーグはテントを取り出し、組み立てる。テントは簡単な作りをしているため、ものの数分で組み立て終わる。
「よし、これでいいね。
あれ?今、思ったんだけどもしかしてテントいらなかったんじゃない?
ダンジョンの中は天気変わらないなら雨も降らないなら」
〈そうじゃのう、まぁこれも経験ってことでいいんじゃないか。
いざ必要なときにモタモタせずにすむじゃろう?
それにこの階層は明るいからのう、テントがあればいくらか明るさを遮れるじゃろ〉
「あっ、確かにそうだね!
じゃあこのままでいっか、よしご飯の準備をしようかな」
「ぐる!」
ユーグはテントのそばで食事の準備のために火をつけた。
「まだ森の中で狩ってたものが残ってるけど、そろそろなくなるかな。
帰ったらどうしよう、買うよりまた狩りに行った方がいいのかな?」
〈アイアンランクの依頼はダンジョンのものが多かったからのう、森に狩りに行くのはいささか効率的ではないかもしれんな。
このままダンジョン踏破できればシルバーランクになれるのじゃから、その依頼を見てから判断したほうが良いかもしれんの〉
「そっか、でもパンとか非常食とかは買っといた方がいいかもね」
〈そうじゃのう〉
ユーグたちは話しながら食事の準備を進めるのであった。
・・・
「ふわぁー、皆おはよう!」
「ぐる!」 「ゴブ!」 〈うむ、おはようじゃ〉
「なんか、ずっと明るいから熟睡はできなかったけど、体調はバッチリかな。
毛布のおかげかな?」
〈ふむ、その毛布は特になんかしらの魔力も持ってないから魔道具ではないようじゃから、気のせいではないか?〉
「そうかな?
でもいつもよりバッチリしてる気はするよ。
それと僕が寝てる間魔物とか来なかった?」
〈いや、来なかったな。
そうじゃよな、ブリュー?〉
「ぐる」
「そう、それなら大丈夫だね。
よし、じゃあご飯を食べて出発しようね」
ユーグたちは朝食を食べ、野営道具などを片付けダンジョン踏破へ向け出発する。
・・・
「この魔力はホワイトアーミンだね。
数は6体かな?」
〈今回はどうやって戦うのじゃ?〉
「うーん、そうだね、どうしようかな?
近接戦の鍛錬もしないといけないんだけど、拘束魔法かけて1対1だと簡単に倒せちゃうもんね」
〈うむ、じゃったらバインド系の魔法じゃなくブラブのダークフォグを使えばいいんじゃないか?
それなら目くらましじゃから1体複数の近接戦ができるじゃろ〉
ユーグはホワイトアーミンなどの2階層で出てくる魔物は1対1の戦闘を何度も行い、そこまで苦戦せずに倒せるようになっていた。今までのように拘束魔法を使っての戦闘では結局近接戦を1対1ですることになるため、ユーグたちにとっては鍛錬になる戦闘ではなかった。ソタのアドバイスでは拘束魔法を使わず別の妨害魔法を使うことで複数の相手との近接戦を鍛錬できるものであった。
「ああ、それいいね!
ブラブはダークフォグは使えるよね、それをお願いしてもいい?」
「ゴブ!」
「じゃあブラブはダークフォグを使って相手に当たったのを確認してから、僕とブリューで攻撃ね。
ダークフォグは速度はあまり早くないから、多分何体かは範囲から逃れてこっちに来ると思うからそれを僕らで攻撃する感じで。
ブリューは今回も1対1で手加減の練習で、僕は1体複数の鍛錬ね、ブラブはダークフォグで目が隠れてるホワイトアーミンの相手をお願い。
それで大丈夫?」
「ぐる」 「ゴブ!」
「じゃあ行こうかブラブ!」
「ゴブ……ゴブゴブ」
ブラブの前に深い黒い霧が現れ、ユーグたちに気づいていないホワイトアーミンたちに飛んでいく。黒い霧はそこまで早いスピードがなかったため途中でホワイトアーミンたちに気づかれる。ホワイトアーミンたちは黒い霧から逃れるため動くが、その動きに合わせブラブも黒い霧を操作する。
「「キューーイ!」」 「「「「キュイ!」」」」
ブラブの黒い霧はホワイトアーミンたちを追い、最終的に2体のホワイトアーミンに当てることに成功した。黒い霧から逃れることができた4体のホワイトアーミンはユーグたちに気づき、向かってくる。
「じゃあブリューは1体だけお願いね!」
「ぐる!」
ユーグたちは向かってきたホワイトアーミンたちを迎え撃つ。
「ハァ!……くっ、せぇい!」
ユーグは身体強化を使い、ホワイトアーミンの動きをよく見極める。2体のホワイトアーミンが体当たりなどをしてくるが、その攻撃を動いて躱したり、ショートソードでガードする。
「キュイ!」
ユーグがショートソードで体当たりを逸らした隙を狙い、ホワイトアーミンが風魔法の矢を飛ばしてくる。
「……ゴブゴブ!」
風の矢がユーグに向かって飛ぶ瞬間にブラブは土の壁をユーグの前に出現させ、風の矢はその壁に当たる。
「ハァ!せぇい」
土の壁で魔法を放ったホワイトアーミンともう1体のホワイトアーミンがユーグのショートソードで逸らされたホワイトアーミンと分断された隙にユーグはショートソードで逸らされたホワイトアーミに斬撃を与える。
「「キュイ!」」
ユーグが攻撃をしてた間に2体のホワイトアーミンは土の壁を迂回してユーグに近づく。
「そんな攻撃喰らっても平気だよ!ハァ!」
2体のホワイトアーミンはユーグに体当たりや爪での攻撃をしてくるが、先の攻防ですでに防具でガードしても大丈夫な攻撃を見極めていたユーグはその攻撃を受けたままショートソードでホワイトアーミンを一刀のもとに切り伏せる。残りの1体はすでに何度も戦ってきたこともあり、危なげなくユーグは倒す。
「ぐるぁああ!」
ユーグが最後の1体を倒した瞬間に合わせ、ブリューもホワイトアーミンに体当たりをしたあと爪での一撃を加え戦闘を終わらせる。黒い霧で視界不良に陥っていたホワイトアーミンもブラブの魔法によってすでに倒されていた。
明日も20時に投稿します。
平日の5日間は投稿で、
土日はお休みさせていただきます。




