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なぜ私は

【marumaru】「もちもちさん、『VIVI(ビビ)コンテスト』参加されるのですね!頑張ってください」


【Ai】「可愛い!もちもちさん、オリキャラ描かれるのは珍しいですね」


【☆みな☆】「Good!!」


「みんな………」


私は、画面の前で、狼狽えてしまった。

私の、数少ないネット上の友人。

フォロワーのうちの、コメントを書いてくれる何人かの子。

応援してくれる人がいる。

応援してくれる人もいる―――いよいよ私のジェットコースターは最高地点といったところだ。


【もちもち】「ありがと!き、期待しないでね!初めてだから!全然、ダメだから!」


打ち込み終わってから、やはりこの発言はいけないか―――と思い悩む。

自分の絵に、まだ自信が持てないし、実際、目指す地点には、まだいない。

目指す地点、目指す可愛さ。


コンテストに参加するからには、もっと自信満々に、どっしり構えたほうがいいのだろうか。

どっしりはしないけどね。

体重ないからね。

私の体型は普通だし、私が描く女の子はすべて、体重がゼロ。

存在しないのだよ。


【Ai】「でも、もちもちさんはスゴイな、私なんか、コンテストってちょっと怖いもん」


【☆みな☆】「わたしもそー思うー、だってプロ的な人だっているじゃん?ここ―――」


私以外の子は、みんな仲良くしてもらって、いい人たちだ。

けれど私のようにコンテストには参加していない。

慎ましやか、ひかえめな性格のようだ―――確かに、私だってそうだった。


【もちもち】「私だってそうだよ、怖いっていう気持ちはあるもん」


【Ai】「怖いけど、描いているって、フシギ。もちもちさんは描けるの―――」


描こうとしているんだってば。

絶対に上手くいくとは思えないけれど、「皆もやろうよ」、と言いたかったけれど、自分でも疑問が湧いたのだった。

彼女らの言うように、私は何故コンテストに出る事になったのだろう。

好きなマンガもイラストというわけではなく、慣れない、オリジナルキャラのようなもの―――を描くという事をしてまで。


私は―――今、一生懸命やっている。

何故だろう―――怖さというか、違うという気持ちはあるのに。

何故コンテストに出た、エントリーしたのだろうか。

初めての事だった。


【もちもち】「ちょっとは上手くなってきたからだと思うよ?」


そうやってチャットを返すと、一応彼女らは納得をしたようだった。

けれど、私の発言には嘘があった。

私の画力は足りていない―――ビビちゃんは、まだまだ未完成だし、私よりも上手い人は、このサイトにいる、いるんだ。

そりゃあネットだもの、全国、もしかしたら世界中から来ているよ。

上には上がいるという言葉は真実だ―――知っている、コンテストに参加してから、さらにそれは痛感している。


私の発言は、嘘―――高校生が強がっているだけ。

でも―――じゃあ発言が嘘だとして、真実は?


「私は、今、前向きにやっている………」


私は、嘘はつかなかった―――けれど、真実を仲間に言わなかった。

否、言えなかった―――真実がわからなかった。

心の底から、わからない。

私は何故コンテストに参加したのか―――その理由は?

出しゃばっているだけ?

単なる()()け?


例えば親や友人に、参加を促された、誘われたなどという事はないのに。

目上の人に、大人たちに、クラスのみんなに―――出ろとは―――言われてないのに。

多分、誰かの役に立つかというのではない。

クラスの誰かのためとかじゃあ、無い。

でも、今はなんだか―――やめたくない。

もっとマンガを好きになりたい。

マンガも、イラストも。


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