第27話 改めて尋問しようとした結果
時間は不定ですが毎日更新予定です。
ぐぅぅぅぅ~~~~~・・・
私たちがグランドドラゴンのステーキをたらふく食べて落ち着いてきたころ、部屋の隅からそんな音がした。
そちらのほうを向くとナルシスがよだれまみれの口を半開きにしていた。
「・・・ハッ!」
注目されていることに気づいて慌てて口を閉じる。
何この子、ちょっとかわいい。
カリンに頼んで焼きたてステーキを持ってきてもらう。
目の前で左右に動かすと目がしっかりとステーキを追っている。
「情報を色々と教えてくれるなら、食べさせてあげてもいいよ?」
「そんな、ことするわけ、ング、ないじゃないですか。」
よだれがたーっぷり出ているのを呑み込みながら必死で拒否するナルシス。
「そう?じゃあ仕方ないね。」
あえてナルシスをテーブルの近くまで椅子ごと運んで、目の前のテーブルにステーキを置いておく。
もちろん、縛られているナルシスの届かない範疇に。
指を鳴らしてカリンに合図する。
すると厨房からデザートを侍女たちが運んでくる。
「デザートは、ゲバルト山脈で採れた季節の果物をふんだんに使ったゼリーというものでございます。」
ぷるんぷるんのゼリーの中に色とりどりの果物が入っている。
甘い香りが漂ってくる。
一口さっそく食べる。
ひんやりとした冷たさとプルンとした食感、果物の甘さが何とも言えない。
加えてさっきまでのお肉を食べていた口がさっぱりする。
ここまで食事の流れを考えた献立を作れるようになるとは、成長したなぁ。私には元から無理だけど。
ちなみにこの世界に冷蔵庫はもちろんない。
後から聞くと『氷魔法』によって作られた氷で冷やしていたらしい。
そしてもちろんゼリーもこの世界にはない。
ゼラチンがそもそもないので、代わりにスライムの体液を使っているのだとか。
スライム種は基本的に倒したらすぐに地面に染み込んで消えてしまう。
なので、凍らせたり倒した直後に器に入れるなどしない限りは手に入れることはできない。
デザートに舌鼓を打っていると、ナルシスは滝のようなよだれを流していた。
もう目も涙目だ。
「こんな拷問初めてだ・・・」
まぁ確かにこの世界の中で最もうまいだろうご飯を目の前で食べられてお預けを喰らっているのだから拷問といえば拷問かな。所謂、飯テロ。
「さて、ナルシスくん。」
「は、はい・・・ってなぜ名前を!?」
「そんなことはどうでもいい。君は『魔王の右腕』なんだろう?」
「!!?」
『鑑定』を使えば一発でわかるのだけど、『鑑定』自体レアスキルであまり知られていない。
だから名乗っていないことを知ってるのは確かに不思議だろう。
「改めて聞こうか。私たちに色々と教えてくれるなら、食べさせてあげよう。」
「むぐぐぐぐ・・・」
結局、ナルシスが折れるまでに5分とかからなかった。
食べさせる代わりに、一番手っ取り早い方法で契約を結ぶ。
所謂、奴隷契約だ。
この世界ではすでに廃れ始めた奴隷契約だけど、そのためのスキルも存在する。
『奴隷術』と呼ばれていて、血を使って主従契約を行い、成立すると主人に逆らうことは絶対にできない。
魔人族は使うまでもなく力でねじ伏せていたし、それ以外の種族は奴隷だとかそうじゃないとかそれどころではないくらい追い詰められているので、もう何年もこの世界では使われていないだろうスキルだった。
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女神が持つ100の能力
No12.フェンリルの首輪 変換先:『奴隷術』
神話の時代に魔獣フェンリルを押さえつけるときに使用したスキル。
「主従関係をはっきりさせる」という概念を持っていて、特定の条件を満たせば
半強制的に従わせることができる。
条件には変換先の『奴隷術』と同じ血を使った契約がある。
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ほかの人には見えない、私からは半透明に見える鎖がナルシスの首を繋ぐ。
これでもうナルシスは逆らうことができなくなった。
「好きなだけ、おかわりしていいからね?」
契約して初めて気づいたのだけど、男だと思ってたナルシスは実は女の子だった。
『鑑定』のときも見落としてたヨ・・・恰好も男装だし、体つきも中性的だし、何よりも実力が普通じゃなさそうだったし・・・
女の子だと思うと、さっきの仕打ちだったり蹴り飛ばしたりしたのはちょっとかわいそうかなーと思ってついつい優しくしてしまう。
というか女の子を奴隷化するなんて、鬼畜すぎるだろう私。
まぁ成り行きだし、意図したわけじゃないし、しょうがないよね、うん。
その後3枚ほどステーキをおかわりしたナルシスはデザートのゼリーをおいしそうに食べていた。
初めての奴隷は実は女の子だった。
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並行して頭の中にしたためてたものも書き始めました。
「光の勇者と幼馴染 ~語り継がれることのない影の勇者の物語~」
http://ncode.syosetu.com/n9241dn/
更新頻度は「私こと地球の女神~」を優先して更新する予定です。
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まだまだ精進していきたいと思うので、
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