第36章 — 「家を選ぶ」
第36章 — 「家を選ぶ」
視点: 榊宮朔継 — 一人称限定視点
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朝は金色の光がテントの隙間から差し込んでやってきた。
俺は目を開けた。朝の空気は爽やかだ——露、湿った土、そして刈りたての草の香りが混ざり合っている。テントの外では、鳥たちがさえずり始めている——見知らぬけれど心落ち着く歌だ。
十四日目。
始原島で最初の家を建てる日。
俺はテントを出た。
エイリウェンはもう起きていた。彼女はキャンプの前の折りたたみ椅子に座り、手に茶碗を持っている。銀白色の髪は寝癖で少し乱れているが、その目——エメラルドグリーン——はすでに鋭い。
「おはよう、朔継。」
「おはよう。」
「よく眠れたか?」
「ああ。休む必要があった。」
「私たち全員に休みが必要です。今日は長い一日になりますから。」
「その通りだ。」
俺は遠くの高台に目をやった。
今日、俺たちは家を建てる。
最初の家。
すべての始まりとなる家。
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簡単な朝食——パン、果物、茶——の後、俺たちは移動の準備をした。
レイヴナは素早く効率的にテントをたたんだ。エイリウェンは調理器具と台所用品をまとめた。ミレルは自分の小さな持ち物を集めた——ぬいぐるみ、昨日摘んだ野生の花、そして川岸で見つけたきれいな石たち。
「準備はいいか?」と俺が尋ねた。
「はーい!」とミレルが元気よく答えた。
「よし。行こう。」
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俺たちは高台へ向かって歩き始めた。
キャンプ → 集落予定地の高台。
移動はそれほど時間を要しなかった——歩いて約十五分。地形は平坦で、地面は固く、背の低い草が歩きやすい。
ミレルは俺の前を歩き、時々立ち止まっては花を摘んだり、見知らぬ虫を観察したりしている。レイヴナは俺の横を歩き、耳を警戒させている。エイリウェンは後ろを歩き、注意深く周囲を観察している。
俺たちは高台に到着した。
朝日が頭上に輝き、長い影を草の上に落としている。遠くでは川が静かに流れ——水面が日差しを受けてきらめいている。
俺は高台の中央に立った。
ここだ。
ここに俺たちは家を建てる。
ここで俺たちは新しい人生を始める。
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俺はスマホを取り出した。
画面が淡い青色の光を放つ。
【EARTH ARCHIVE — 設計図データベース】
カテゴリー:住宅
サブカテゴリー:家 — 4寝室
フィルター:モダンカントリー
該当件数:847件
俺はそのリストをスクロールした。
四つの寝室。
それぞれが自分の部屋を持つ。
俺は一つを選んだ。
【設計図 — ロード完了】
構造:モダンカントリーハウス — 4寝室
総面積:150m²
間取り:
— リビング:25m²(キッチンとオープン)
— キッチン:18m²(完全装備)
— 主寝室:20m²(朔継用)
— 寝室2:16m²(エイリウェン用)
— 寝室3:16m²(レイヴナ用)
— 寝室4:12m²(ミレル用)
— 浴室1:6m²(主)
— 浴室2:5m²(ゲスト用)
— 物置:10m²
— テラス:15m²(川に面して)
— 書斎:7m²(朔継用)
素材:木材、石、ガラス、軽量鉄骨
様式:ミニマルモダン — 日本風
設備:電気(ソーラー対応)、水道(配管)、換気、暖房
推定施工期間:即時(召喚利用)
状態:【保存】【召喚】【作成】
俺はその設計図を見つめた。
百五十平方メートル。
四つの寝室。
リビング、キッチン、二つの浴室、物置、テラス、書斎。
それぞれが自分の部屋を持つ。
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俺はスマホの画面を他の者たちに見せた。
「これが俺たちの家だ。」と俺は言った。
エイリウェンが注意深く画面を見つめた。
「……これが家の設計図ですか?」
「ああ。」
「これを建てられるのですか?」
「このシステムならな。」
エイリウェンはゆっくりとうなずいた——好奇心と信頼が入り混じったまなざしで。
「信じています。」
レイヴナが近づき、好奇心旺盛な金色の瞳で画面を覗き込んだ。
「四つの寝室? それぞれに一つずつか?」
「ああ。」
「自分の部屋を選べるのか?」
「もちろん。」
レイヴナは微笑んだ——口元に小さな牙を見せて。自分の空間を持ちたいという願望がにじみ出ている。
「森に面した部屋がいい。」
「調整できる。」
ミレルはその場でぴょんぴょん跳ねた。
「私は台所に近い部屋がいい! 朔継さんが料理してるところが見たいから!」
俺は微笑んだ。
「四番目の寝室は台所に近い。お前にぴったりだ。」
「やった!」
希望と愛着が少女から溢れ出ている。
エイリウェンはしばし考え込んだ。
「私は静かな部屋がいいです。川から離れた側がいいのですが?」
「二番目の寝室は東側だ。川から離れている。」
「いいですね。」
俺は彼ら全員を見渡した。
それぞれに希望がある。
それぞれに好みがある。
すべてを叶えてやるつもりだ。
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俺はもう一度設計図を確認した。
主寝室——俺のため。
二番目の寝室——エイリウェンのため。
三番目の寝室——レイヴナのため。
四番目の寝室——ミレルのため。
リビングとキッチン——全員のため。
テラス——景色を楽しむために。
書斎——俺がアースアーカイブを管理するために。
これが俺たちの家になる。
始原島で最初の家。
俺はボタンを押した。
【召喚 — 家】
品目:モダンカントリーハウス — 4寝室
状態:【召喚】
目の前の空き地が変化し始めた。
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【次章 第37章 — 「一秒で家が建った」へ続く】
朔継は召喚のボタンを押した。目の前の空き地が変化し始めた——壁、屋根、窓、扉——すべてが瞬時に現れた。始原島で最初の家が一秒で完成した。ミレルは歓声を上げた。レイヴナは呆然とした。エイリウェンはただ微笑むしかなかった。
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【第37章へ続く……】




