少年と聞き込み
「で、犯人の目星はあるの?」
旅館に再び戻り
私たちは作戦会議をしていた。
「やっぱりねぇ、悪霊かな」
蒼くんは
むぅ、と唸った。
悪霊かぁ。
実は、悪霊には会ったことがない。
祖母が言うには
悪霊というのは何かに対して恨みのある霊で
すごく厄介なものらしい。
「咲子ちゃん、
もし悪霊はとても怖いのよ。
それに、危険よ。
恨みを晴らすには何でもするの」
祖母の言葉を思い出す。
うーん
大丈夫だろうか。
まぁ
なんにせよ、
「とりあえず、じゃあ聞き込みかな」
「あぁ、よく知ってますね」
旅館の仲居さんは
地元の人でそのことを知っていた。
「最初にいなくなったのは
今から5年前くらいよ。
次はそれから2年後。
最後は今から半年前。」
「警察とかは?」
「手かがりがなくてね。
あんな場所だから人目もないでしょう?
犯人なんて見つからないわ」
仲居さんは「それに」と声を潜めた
「悪霊の仕業っていう噂よ」
それから
何人か地元の人に聞き込みをしたが
全員が似たような答えだった。
「みんな悪霊の仕業って思ってるのね」
「まぁ、楽なんだろうね。
姿の見えない恐ろしいものが犯人だと思ってたら
仕方ないって思えるじゃない?」
「確かに。
蒼くんは悪霊をみたことないの?」
「それがねー
神社にいて感じたことないんだよね。
神社にはいないのかもしれないね」
「本拠地は別の場所ってことか」
「かもしれない」




