本当にあった某イーロンの怖い話〜X山の怪異〜 前編
【前編】
筆者(綿野草 空希)のとある友人は、関東のK県の、都市部より離れた郊外に住んでいます。
そこは、現在ではベッドタウン化していますが、元は山間部。
周りにはまだまだ、鬱蒼とした森を抱く山が、残っています。
友人はその住まいから、車で一時間ほどかけて、都市部の仕事先に通っていました。
これは友人がその通勤の際、とある山……そう、仮にX山としましょうか。
X山の峠道を通った時に起きた、本当のお話です……
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【以下 友人談】
――私はA市内の飲食店に勤めているのですが、お店のラストオーダーが21:45なのです。
たいていの日は、22:30までには全てのお客さんが帰り、閉店。
掃除などをし、ラストオーダーから一時間とちょっと……23:00よりも少し早くに仕事を終え、帰路につきます。
自宅までは、車で約一時間。
途中に曲がりくねった、暗い山道を通りますが、毎日のことなので、運転は慣れたものです。
なので、特に問題もなく、通勤していました……そう、あの恐ろしい出来事に遭遇する、あの日までは……
――ある夏の日、とある常連のお客さんが深酒をしてしまい、なかなか閉店出来ませんでした。
なんとか常連さんを帰宅させ、掃除してからお店を出ると、時間はすでに23:30を過ぎていました。
「早く帰ってシャワーを浴びたいな」
そんなことを考えながら、車に乗り込みました。
運転すること約30分、車はX山の峠道に差しかかりました。
時間はすでに、24:00を過ぎています。
車はグングンと、X山の頂上へ向けて上っていきます。
辺りには店はおろか、民家の一つもありません。
あるのは、木々に囲まれた光の弱い街灯だけの、さみしい山道です。
私はふと、「嫌だなぁ……」と思いました。
なぜかと言うと、以前、24:00過ぎにX山の峠道を走った時のことです。
X山の頂上、一番高い地点には、古びた電話ボックスが一つ、ポツンと建っているのですが、その傍に佇む、不気味な赤白い顔の男を、見かけたのです。
その不気味な赤白い顔の男は、某イーロンでした。
妙に赤ら顔の某イーロンは、なにをする訳でもなく、ただこちらをジッと見ているだけでした。
「こんな所になぜ、某イーロンが?」
「どうしてあんなに、顔が赤白いのだろうか?」
私はそう疑問に感じ、妙に背筋が寒くなったのを、ふと思い出したのです。
「……まさか、また居たりはしないよな?」
私は車を走らせながら、思わず呟いてしまいました。
それでも車はグングン、X山を上っていきます。
そしてとうとう、道の先に、あの古びた電話ボックスが見えて来ました。
「なっ!?」
私は驚きました。
なぜなら、また、古びた電話ボックスの傍に、あの某イーロンが立っていたからです。
しかも、某イーロンはまるで、私が来るのを待っていたかのように、こちらをジッと見ているではありませんかっ。
「なっ、なに見てんだよっ!?」
私は車内で、恐怖を誤魔化すために、虚勢を張って、悪態をつきました。
ぶおおおんっ!
私はアクセルを踏み、一気に某イーロンの前を通り過ぎます。
その瞬間、
ひたひたひたひた……
なんとっ、某イーロンが私の車に向かって、走り寄って来ましたっ。
迫り来る赤ら顔っ!!
「ひっ!?」
ぶおおおんっ!
私は恐怖を感じ、さらにアクセルを踏み込みました。
パッ
私はすぐに、バックミラーを確認します。
するとバックミラーには、道の真ん中に立ち、こちらをジッと見ている、赤い顔の某イーロンが映っていました。
「なっ、なんなんだよっ!? あいつはっ!!」
私はまた、悪態をつきながら、急いでX山を下って、その日は家に帰りました……
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――それから数週間、帰りが遅くなることもなく、平穏無事に過ごしました。
が、とある日、またお客さんが中々帰らず、仕事終わりが遅くなってしまいました。
「また、某イーロンがいたら、嫌だなぁ……」
私はそう呟きながら、車を発進させました。
「どうしよう? 遠回りして帰るか?」
X山を通らない他の道なら、ありました。
それはバイパスのL号線なのですが、ただその道を使うと、30分は余計に時間がかかってしまいます。
「だっ、大丈夫っ! もしいても、素通りすれば良いだけさっ!」
私は早く帰りたい一心で、そう決断し、いつも通りX山に車を向けました……
【後編につづく】
【1分コメディ】
江の島裏通り〜アレな高校生と悪と正義の不毛な日常〜
☆1st.Season☆
https://ncode.syosetu.com/n7667mm/
アレな高校生が、キャラ作りに悩み
女将軍が、か◯はめ波を撃ち
教頭の江戸弁英語の授業があり、
総統閣下がカミまくり、
魔法少女が教室を走りますっ!




