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【俺氏】聖女紋が発現して、王子の花嫁候補になった件【男なのに】  作者: 浦田 緋色 (ウラタ ヒイロ)
見え隠れする存在

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考察厨2

(しかし、どうしたものか)


と、考察厨は画面の向こうで泣きじゃくるリコを見ながら思案した。

何故、考察厨が未来でテロリストになったのか?

リン達を裏切ったのか?

それを知る術はあるのだ。


しかし、それをするにはリコの協力が不可欠なのである。

いっぱいいっぱいだった彼女に、少なくとも今日はストレスをかけるのも気が引ける。

とりあえず、明日また改めて話し合おうと伝えようとした所に、ノックとともにリンが現れた。


画面越しだったが、考察厨とリンの視線が交差した。

続いて、姉が泣いてることに気づく。


「え、なにこれ、どんな状況??」


姉を泣かせることができる人物など、はじめてみた。


『んー、お悩み相談みたいな??

リコ、話していいか??』


考察厨は一応、リコへ確認する。

泣きながら、リコはこくんと頷いた。

そして、リンもリコの今までを知ることとなった。


「えー、なにそれ聞いてないんだけど」


驚きつつ、リンが呟く。


「だって、言ってないし、言っても信じなかったじゃん!!」


リコが感情的に言い返す。


「今まで、タイムリープについて言ったこともあった。

でも、誰も信じなかったんだよ!!」


「えぇ」


そんなこと言われても、リンは困惑することしかできない。


『話進めるぞー。

つまりだな、俺はそう遠くない将来、悪い人になっちまうわけだ。

でもな、そうなる理由が俺には無いんだよ』


「でも、未来は変わるもんだし。

絶対ない、とは言いきれないんじゃ??」


事実として、リコの話を信じるなら。

リコの今までの頑張りで、未来は変わったということになる。


『俺の考えが変わるってことはたしかにある。

でも、考えが変わるのと、実際悪いことをするってのは話が別だろ』


言いつつ、考察厨はリコを見た。


『問題は、なんで俺がそんなことをするに至ったか、だ』


「それはたしかに気になるけど、確認するにはその時になってみないとわかんないんじゃ」


『方法ならある』


そこでリコが、考察厨をみた。

涙でぐちゃぐちゃになった顔で、見た。


『……リコが、もう一度未来を確認すればいい』


少し躊躇いつつも、考察厨は言葉を続けた。


「は??」


リコが意味がわからない、とばかりにそう声を漏らした。


『そうすれば、絶対、なにがどうしてそうなったかわかるはずだ』


自信満々に、考察厨は言い切った。


「そんなわけ」


『まぁ、無理にとは言わない。

リコも疲れてるだろうし。

少し日を置いてから』


考察厨は言葉の途中だった。

しかし、リコは考察厨のことを信じることにした。

スキルを使い、未来を見る。

そして、考察厨の言葉の意味を理解した。


考察厨の言った通りだったからだ。


二度目の未来視で、他ならない未来の考察厨がリコへその理由を語ってくれたのだ。

心なしか、一度目の時よりエストの到着も遅く、時間が取られていたように感じた。

未来の考察厨から過去の考察厨へ、伝言もたくされる。


「移ってきた連中が向こうにいる」


なんのことかはわからなかった。

でも、そう伝えるように頼まれたのだ。


「んじゃ、適当に頑張れよ~」


未来の考察厨は、そう言って笑った。

楽しそうに笑った。

そんな彼を見るリコの横をエストが駆け抜ける。

そのあとは、また同じだった。

考察厨の結末は同じだった。

この結末になるのを知っていて、それでも彼は答えを用意して未来で待ってくれていたのだ。

逃げることも出来たのに。

逃げずに、待つことを選んだのだ。


そうして、リコは現代へ戻ってきた。


『どうだった??』


ニヤニヤと楽しそうに、どこか確信を持って考察厨はリコへ言葉を投げる。

そこで、ようやくリコも釣られて笑うことができた。


「貴方が、物凄いバカだというのはわかりました」


『最高の褒め言葉だよ』


リンだけが、話に入れず疑問符を浮かべることしかできない。



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― 新着の感想 ―
やっぱり考察厨はリコの未来視を利用して状況確認の手段にしたか。やはり頭は回る。しかし、ネジが外れつつも根っこは善良なまま、凶行に及んだっぽいな…?? かなり謎なシチュエーションだ。 そして、「移って…
この時の未来の考察厨は信じて託してくれたんだな……
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