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白銀の忌まれ血  作者: 影乃雫
第三章 騎士編
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Ep:93 火炎

 王様は立ち上がり、僕の前に立ち塞がるブルートを見据える。


「黄金獅子騎士団一等兵、ブルート=フランメ…!」


「覚えててもえらえて光栄だな。で?王様は何をやらかしたんだ?」


ブルートは王様を煽る様に言う。


「所詮束になった所で愚民は愚民だ…この我の敵ではない…!」


王様は剣を構え直し、ブルートを強く睨む。


「そうかよ。悪いなライト、ちょっと下がってろ」


そう言ってブルートは一歩前に出る。剣を構え、剣身に更に魔力を流し、その炎は勢いを増した。それを見た王様は若気、指を鳴らした。


腐敗するもの(アシッド)


しかし何も起こらない。


「魔法の効果を発動しようとしたのか知らないけどよ、あの魔法弾は俺が掻き消したぜ」


「何…!?」


王様は驚き声を漏らす。


「あの魔力を掻き消した…!?」


ダギル大尉も驚きのあまり呟く。


「何もしてこないならこっちから行くぞ。噴き出す炎(ジェットフレア)!」


その言葉と同時に、ブルートの靴の踵の辺りから炎が勢いよく噴き出す。それに押され、ブルートは物凄い勢いで王様に迫った。


「ぐッ…!」


王様はブルートの炎の剣撃を防ぐ。ブルートは、攻撃が防がれるとすぐに剣を弾き、空中で後方に一回転する。そして、元の位置に戻ったと同時に、勢いに乗せてブルートは王様を蹴った。


素早い炎(ラピッドフレア)!」


今度はブルートの後ろに突き出した左手から炎が噴き出し、王様に向けて連続で蹴りが繰り出される。蹴っては噴射し、更に蹴っては噴射する。繰り返し行われる動作が、王様を追い詰めて行った。


聖なるもの(ホーリー)…!」


王様が辛うじて呟くと、その周囲に黄白色の魔法弾が幾つも現れる。王様はブルートを押し退けると同時に、その魔法弾を炸裂させた。


「もしかして…」


僕はある事に気付いて呟く。僕の眼には依然として飛び散った光線が飛んでくる映像と、まだ炸裂したての映像が映る。でも、これが第三段階(フェーズスリー)の能力だとしたら…!


第三段階(フェーズスリー)!」


僕は叫び、エルとダギル大尉の腕を掴む。そして、光線が飛んでくると()()される場所から二人を遠ざけた。案の定そこには光線は飛んでこなかった。


 ブルートは炎の魔力を広げ光線を掻き消し、アカネとアオイは両方とも光線を一つずつ躱す。


「何故当たらない…!我の魔力が…!何故だ!?」


「僕の場合、第三段階(フェーズスリー)の正体が分かったから」


「何…?」


第三段階(フェーズスリー)の能力の正体は、()()()()()。それと同時に、第二段階(フェーズツー)の視力の覚醒が加われば、どんな攻撃でも躱せる…!」


王様は、僕の言葉に唇を噛む。


「どんな攻撃も躱せるだと…?馬鹿を言うな…!そんな事があって良い訳が無い!この国の王は我だ!我以外の者が最も強いなど、あってはならない!」


「――そうだ。少なくとも、どんな攻撃も躱せる訳では無い」


突然横から声がした瞬間、痛みと同時に僕の体が吹き飛ばされる。僕は廊下の壁に激突した。


「うぐ…ッ!?」


攻撃された方向を見ると、雀色のフードを被った例の女が立って居た。また突然現れた…?攻撃も予測どころの話じゃ無かった…


K(キング)、一旦退くぞ。暫くこの国の王は不在にする」


「だがそれは――」


「退くぞ…!」


王様の言葉を遮る様に女は言い、王様は怯えた様に半歩下がる。


「わ、分かった…」


「ライト、エル…魔王の力を持つ者よ。必ずお前達は回収する」


女はそう言うと振り返った。その瞬間、今までフードに隠れて見えなかった白銀の髪が見えた気がした。次の瞬間、女と王様は突然消えた。

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