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【59万PV感謝】大魔女ディケーの異世界百合な日々!~元アラサーの私が転生先で美女達からグイグイ迫られる件~  作者: 漁業フリーダム
第1部-2 スキマ時間で冒険者生活!

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第17話 ギルドマスターを呼びますので!

「す、スキマ時間に有害召喚獣退治……ですか?」

「はい。ダメでしょうか。

 依頼を受けて退治すれば、賞金が出ると聞きました」

「ダメ、という訳ではないのですが……」



 話は、少し前に遡る。

 タイミング的には魔女ヴァルプルギスナハトの直後かしら。

 ライア達の養育費や今後通う事になる魔術学校の授業料やらの支払いの事を鑑みて、私は子供達の鍛練のスキマ時間にアルバイトをする事にした。

 でも魔女の先輩達は



『そんな物、錬金術で賄えばいいじゃない』



とか

 


『金持ちの貴族を2~3人くらい「魔女イビルアイ」で魅了すれば?』



とか、身も蓋もない事を言う。

 さすが魔女、お金の稼ぎ方が一般ピーポーとは異なってて、かなりズレていらっしゃる!

 私としてはライア達を育てるお金は出来る事なら真っ当な手段で手に入れた、綺麗な物を貫きたかった。



「(……まあ、これは私個人のプライドの問題なんでしょうけど)」



 そこで思い出したのが、"帝国軍の置き土産"こと「有害召喚獣」の存在。

 公国軍と帝国軍が戦争をしていた頃、公国領に侵入した帝国の召喚士サモナーが召喚した魔物が、召喚士が倒された後も退去する事なく公国領のあちこちで勝手に繁殖し、地域住民や公国固有の動植物にかなりの被害を与えてしまっている……というモノなんだけども。

 日本でも、アライグマとかマングースとかキョンとかグリーンアノールとかの外来種が問題になってたけど、まあ似たような状況よね……人が食べられちゃう事もフツーにある分、こっちの方がたちが悪いし。



「ウチみたいな地方の冒険者ギルドよりは、それこそ公国の首都近郊のギルドの方が支払いがいいと思いますが……」

「いえ、此処が良いんです」

「エェ……」



 ギルドの受付嬢の塩対応に臆する事なく、私はグイグイ行く。

 まあ地方のギルドなりの財政状況かあるんでしょうけど、こっちも極力、首都には近づきたくないからね!

 レジェグラの舞台は公国の首都がメインだし、まだ本編開始まで13年あるとは言え、うっかりゲームに登場するメインキャラの誰かと遭遇してしまう可能性がないとも限らない。



「わ、分かりました、そこまでおっしゃるのであれば……」



 なので今回は少しばかり「デキる女風」のファッションで決めて、地方都市の冒険者ギルドにやって来た。

 前にも言ったようにディケーの部屋のクローゼットにあった衣装は日曜朝にやってる特撮モノの悪の女幹部みたいな、胸やらお腹やら太股やらを露出した派手な物が多かったので、とても戦闘向きとは言えない(あと2児の母やってる身としては、あの格好は恥ずかし過ぎる!)。



「(機能性も考慮しつつ、あれやこれやと検討した結果、完成したのが……)」



 シャレオツなオフィスで働いてるキャリアウーマンが着てるような、レディーススーツ風の衣装だ。

 これなら戦いの最中でも動きやすい。

 長い黒髪も邪魔にならないよう、シニヨンで後ろに纏めた。

 更にジャケットもシャツもパンツも防護魔術で覆ってあるから、多少の攻撃くらいならビクともしない頑強さも兼ね備えてある。



「では、何か身分を証明出来る物、

 もしくは、どなたか上級冒険者の方からの紹介状などはお持ちですか?」

「冒険者ミアの紹介状があります」

「えっ……!?」



 ふふ、食いついて来たわね!

 それまでの「何か変な人が来ちゃったなあ……」って感じの態度から一変、受付嬢の顔色が目に見えて違う物になったのが分かった。



「(ミア姉様に感謝だわー)」



 ミア姉様というのは、ディケーの姉弟子だ。

 ディケーよりも先に大魔女グランドウィッチに師事していて、次期大魔女筆頭候補とまで一時期は呼ばれていたものの……あまりに自由気まま且つ奔放な性格に加えて、魔女の正体を隠して冒険者をやったりもしているっていう、かなりフリーダムな人なのだ。



「(いやまあ、私もディケーに姉弟子が居たとか、あの晩初めて知ったんだけども……)」



 魔女の夜の成果発表でも、何処ぞのダンジョンに潜って最下層に巣くうダンジョンマスターと死闘を繰り広げた結果、手に入れたっていう伝説の剣を自慢げに大魔女に披露してたわね……しかもマジで本物だったみたいだし……。

 で、ライアとユティが正式に"魔女見習い"として認められた後、今後の養育費やらをどうしようかと何人かの魔女に相談していたトコロ、



『何だディケー、お金に困ってるのかい?

 だったらディケーも冒険者をやればいい!

 なあに、ボクが紹介状を書いてあげるよ!

 こう見えて公国領内のあちこちの冒険者ギルドに、それなりに顔が効くからねえ、私は!』



と、まるでタカラジェンヌみたいな身振りと手振りと喋り方をしながら、サササッと紹介状を書いてくれたのだった。

 ディケーは世界中を星の測量で旅してた割には、身分証の類いを一切持ち合わせていなかったので、紹介状は正直助かる。

 職質とかされても基本、魔女の瞳で切り抜けられちゃうだろうしね……納屋の扉から何処にでも行けるからパスポートも不要だし……。



「あ、あの冒険者ミアの紹介状ですか……ッ!?」

「はい。多分そのミアです。

 ほら、浅黒い色の肌で、真っ白な長い髪をポニーテールにしてて、いちいち身振り手振りが派手な感じの……」

「~~~ッ!!!

 しょ、少々お待ちください!

 ギルドマスターを呼びますので……!!」

「どうぞどうぞ」



 受付嬢は慌ててカウンターから飛び出し、ギルドマスターを呼びに行ってしまった。

 うーん、ミア姉様ってば、そんなに有名な冒険者だったのかあ……。

 後になって思い出したんだけども、確かにレジェグラのゲーム本編でもミア姉様の名前はチラッと出て来てはいたのよね。




『もう10年くらい前だが、ミアっていう凄腕の冒険者が居たんだ。

 騒がしい女だったが、実力は確かでね。

 ……でもいつ頃からか急に見掛けなくなっちまってなあ』




 ……こんな感じで、公国の首都を歩いてるモブキャラのオッチャンが言ってた。

 ……それに、ミア姉様が大魔女に見せてたあの剣。




「(ストーリー終盤のバトルで、ディケーが攻撃モーションの時に使ってた剣だった……!)」




 レジェグラ本編の時間軸では、魔女は全員ディケーによって皆殺しにされてる。

 魔女の塔も完全に破壊されていて存在していなかった。

 多分、ミア姉様の剣もディケーに奪われたのね……。




『可愛い妹弟子が、久々に魔女の夜に顔を出したんだ!

 しかも、新たな魔女候補の娘達を連れてね!

 嗚呼ああ嗚呼ああ

 実に心踊る展開じゃないか!

 全部この私に任せておきたまえ!』




 騒がしいけど、良い人だった。

 ライアとユティにも良くしてくれた。

 あんな良い人を、良い人達を。

 本編の時間軸のディケーは、どうして魔女達全員を殺してしまったのかしら……?

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― 新着の感想 ―
オリジナルのディケーが闇堕ちした理由がだんだん明かされていきそうで面白くなってきましたね
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