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【66万PV感謝】大魔女ディケーの異世界百合な日々!~元アラサーの私が転生先で美女達からグイグイ迫られる件~  作者: 漁業フリーダム
第1部-2 スキマ時間で冒険者生活!

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第16話 "魔女見習い"の鍛練

 魔女ヴァルプルギスナハトから1ヶ月が経った。

 季節はそろそろ秋に差し掛かった頃だろうか。

 私達の住む山小屋の周りもセミの鳴き声がしなくなった代わりに、スズムシの鳴き声が聞こえ始めたりと、にわかに紅葉の気配。

 ライアとユティの"魔女見習い"の鍛練は順調に続いていたーーー。



「2人ともいい感じよ。

 そのまま魔力の放出を維持、自分の周囲に留め続けて。

 どんな時でも常に冷静にね」



 今は精神修行の一環として、2人の魔力の総量を底上げしつつ、無闇やたらに放出してしまわないようにコントロールする技術を学ばせている。

 庭の切り株に2人を座らせて、私はじっとその経緯を見守っていた。



「(一度こうなると無意識でも凄い集中力ね……ゾーンに入る、ってやつかしら?)」



 魔女の塔で披露した火球ファイヤーボールの蝶々や水牢アクアドームの水カゴのように、術式の繊細且つ緻密なコントロールは2人とも得意な反面、気が抜けてしまっている時は無意識に魔力を放出してしまい、町の人達を意図しない間に魔女イビルアイで魅了してしまったりと、両極端な状態だったのね。



「(まずはリラックスした状態で、魔力を押さえ込むのを徹底させるわ)」



 でないと、来年から魔術学校に通わせるのがちょっと難しくなってしまうからだ。

 本人達の気づかない内にクラスメイトや先生達を魅了してしまいかねない。

 登下校中には町の人達ともすれ違うでしょうし。



「(ちなみに入学予定の学校は幾つか候補があるのよねー)」



 魔女の先輩の手引きで、候補にしている魔術学校の推薦枠の空きを用意して貰っている。その手の機関に顔が効く人が何人か居てくれて本当に助かった。

 ……まあ多分、学校関係者の説得には魔女の瞳を使ったんだろうなあとは思うんだけど。でも入学さえしてしまえば、何処もエスカレーター方式で中等部、高等部に上がれるらしい。

 ライアとユティの制服姿が今から楽しみ過ぎる……! レジェグラ本編でも絶対見れなかった、レアイベントCGになる事、間違いなしね!



「(魔力の押さえ込みが出来るようになれば、いよいよ次の段階……杖を使っての模擬戦!)」



 先輩達からお古の杖を幾つか貰ってあるし、まずは軽くチャンバラの真似事をさせつつ、杖に魔力を流しながら自身を強化するバフ、相手を弱体化させるデバフの発動の鍛練と行きたいトコロねー。

 攻撃魔術の術式も、もっとバリエーションを増やしてあげないと……。



「(出来る事が増えれば、鍛練はもっと楽しくなる! 2人ともそれに気付いてる……!)」



 あのいつも騒がしい2人が1時間以上も無言のまま、魔力の放出を維持出来ている。

 1ヶ月前、先輩達にパフォーマンスを披露した時は5分程度で魔力切れを起こして、そのまま眠ってしまったのを鑑みれば、相当な進歩じゃないかしら。

 魔力の総量が底上げされた事で余裕が生まれている証拠ね。力強く、それでいて穏やか。



「(何かコツを掴んだみたいね……)」



 ディケーが後継者に選んだだけあって、やっぱり只者じゃなかった2人だった。




****




「きゅうけーい!」

「マダヤルカイ?」

「お疲れ様。エリクシルジュースあるわよ」

「「わーい!!」」



 午前の鍛練はこれで終了。

 集中を解いた2人はタオルで汗を拭いながら、特製ジュースをグビグビと飲み干している。

 


「(ライアもユティも覚えが早いし、教え甲斐があるわね)」



 ちなみにこのジュース、運動後に飲むプロテインドリンクのような物で、魔力を回復しつつ基礎代謝を上げる効果のある私のお手製だ。

 ディケーは薬学にも精通していて、部屋の本棚に色々な資料が纏められていたから、ちょうど今活用させて貰っている。



「2人とも、また魔力が高まったみたいね。

 もう集中していない状態でも殆ど魔力の漏れを感じないわ」

「ホント!?」

「ゴートゥ、スクール?」

「ええ。このまま鍛練を続ければ来年には魔術学校に行けると思う」

「「やったー!!」」



 感覚を掴んだ事で、魔女の瞳のオンオフがほぼ出来るようになったみたいね……これで周囲の人を魅了する事も当面はなくなるでしょう。

 ……まあ、それを差し置いても2人とも可愛いのがなあ。母様としては誘拐でもされてしまわないか、今から心配です。



「(前に作った防犯ブザー代わりの水晶をもっと改良してみようかしら……)」



 魔力を込めて握りしめると、でっかい音が鳴り続ける感じのやつね。

 魔術学校に通ってる子=お金持ちの貴族のお坊っちゃんお嬢ちゃんってイメージが世間に浸透しちゃってるからなあ……魔術の才能があれば平民でも入れるっちゃ入れるけど、狭き門と言うか……誘拐犯からすれば、そんなの関係ないだろうしねえ……。



「(自分の身は自分で守れる程度には鍛えておく必要がありそう)」



 他にも、平民出身って事で貴族の子からイジメられたりされかねないし……ただでさえ特例の推薦枠だしね。まあ、入学時点でライアとユティの魔力量に匹敵するような子はまず居ないでしょうから最初は「何だアイツら……」って感じで大人しくしてるでしょうけど……。



「(出る杭は打たれちゃうからなあ……)」



 筆記はともかく、実技だと2人に敵わなくて嫉妬するような子も現れるでしょう。今まで同年代の子が周囲に居なかった環境だったし、ライア達が学校で友達と上手くやれるよう、そういうところの勉強もしといた方がいいわね……。



「お昼を食べたら、学校でどんな事をするのか、少しお勉強しときましょうか」



 まずは春の2人の入学まで、世間のあれやこれやを教えておいてあげないとね。

 私も最近は納屋の扉を通じて、割と色んな町に出掛けるようになったし、レジェグラの世界にもだいぶ通じて来た感じなのよ。

 そう、例えばーーーー冒険者ギルド、とか。

 

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