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20代最後のゲイのエッセイ  作者: 湊 俊介


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何もしないをしよう

 僕たちは日頃から「何か」をしすぎているから。

通勤通学をしているときは歩きながら音楽を聴いている。電車やバスに揺られながらスマホゲームや映画を見ている。


食事をしているときにはラーメン屋で麺をすすりながらショート動画を見ている。友達と会話しながらネットを見て、布団の中でも何かを見ている。


 僕らは「何かを」しすぎている。常に。


 情報を入れるのが嫌になった。寝ているときにラジオを流す。うるさい。目を瞑っているだけの時間を有効に使おうと、現代人の悪い癖だ。やめた。


音楽を止めた。テレビを消した。無音を聞きながら何もしない。無音がこんなに心地よいことを忘れていた。何もしない。何もしないをしよう。


「何もしないをしよう」

クマのプーさん。彼のセリフにそんな言葉がある。何もしない時間の大切さを今実感している。20代中盤は一時期狂っていた。流行に乗って音声配信を1.5倍で聞いてタイムパフォーマンス重視の生活に満足したり一日中お金を稼ぐことを考えていた。お金を稼ぐ以外時間の無駄だと本気で思っていた。


何もしないをする。退屈を感じる、無音を感じる。

きっとこれは無駄であって大切な時間だから日頃感じない身の回りにあるものを感じよう。


肌に触れる空気の冷たさ暖かさ、心臓の鼓動、呼吸の音。それらを感じる。毎日じゃなくても、一週間に一度10分でいい。


何もしない。正確にはしているけれど吸収する情報は体が感じるものだけ。それだけを吸収する。




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