ミヤビちゃんの日記
友達と過ごす誕生日というのを初めて体験した。
これを記念して日記を記す。これからは、いい事があった時も日記に記すことにした。
第1回はミヤビちゃんの誕生日パーティー。
ケーキを食べて、お菓子を食べて、ゲームをして、どうでもいいような話をして、ほとんどいつもやってることと変わらないけど……これが年に一度なんだとしたら貴重だとは思う。
う、嬉しくなかったわけではない。いや、これがダメなんだ……。自分で分かってはいるんだけど、急にはね。変わらないよね。
でも、みんなには言わなかったから。
い、言えなかったから、ここで発表します。
予期せぬ誕生日パーティーだったけど、楽しかったです。ケーキを用意していただきましてありがとうございます。さらに、プレゼントまでいただいてしまいましてありがとうございました。いただいたプレゼントは、大事にしまっておきます。
……んっ?
『──是非とも使ってくださいね!』
と言われたし使わないとダメかな? あの人、プレゼントにもらったやつを使ってるわ。クスクス。とか言われない? まぁ、他人からは分からないか。
分かっているんだ。分かってる。
しかし、意識してしまうとどうにもね。
これまで、誕生日もクリスマスも興味ないと言ってきているからさ。急に路線変更はね。むずかしいんだよ。
きっと、誰も祝ってくれない。
きっと、他の人はあたしに興味ないから。
きっと、……このきっとは、あと100個続く。
記すのも面倒だから、101個目のきっとだけを記す。このきっとは認めたくないものだった。だけど、あたしの中に存在しているものだから。
きっと、自分を祝ってくれる人がどこかにはいる。
そう思っていた。
ずっと奥の方で。
ずっとずっと深い場所で。
でも、それでは待ってるだけだった。
やってほしいなら、やってほしいと言えば良かったんだ。例えばクリスマスなら、「やろう!」と一言、言えば良かったんだ。そんなことにも気づかなかった。
必要とされたかった。
これも、必要とされるには必要としないとダメだった。必要ないと、弱さは見せないと思っていてはダメだったんだ。なので、やめました。
これからは必要とされるあたしであり、困った時はみんなを頼るあたしでいきます。
♢
「1回目だし、こんなところかな……」
「雅、宿題ですか?」
「違うよ。毎日夏休みなのに学校行ってんだから、宿題はないよー。たぶん。そして来週からは、いよいよ夏休みだ!」
「それまでは授業があると聞きました。明日も学校でしょう。早く済ませますよ」
「……何を?」
「髪ですよ。揃えてあげると言ったでしょう」
「あー、忘れてたよ。楽しくて。明日は明日でお寿司だし、それも楽しみでね。回らない寿司とか流石だよね!」
「楽しみなのは分かりましたからいきますよ。そして、早く休みなさい。寝不足で授業を聞いていないではしょうがないですから」
「……ユッキー。誰からそれを? 普段はちゃんと聞いているんだよ。本当だよ? ユッキー?」
100話で1部終わるつもりが、111話になってしまいました。
ここまでで1部ならびに作中の7月の話は終わりになります。2部は8月1日から開始する予定ですが、キャラクターが足りません。3人ほど不足しています。本編の方に先に出したいので、1部として区切りをつけ本編を進行します。
開始時期は未定ですが、お付き合いいただければと思います。




