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ひんやりと気持ちのいいものが額に当たった。
「あら、目が覚めて?」
髪を撫でる感触が心地よい。
あの金色の綺麗な人は誰だったか。
「天使様……」
ぼんやりしたまま呼びかけると、綺麗なひとが笑う。
「わたくしは、あなたのお姉様よ」
おねえさま。
お姉様。
お姉様!
飛び起きた瞬間に頭がぐらぐら揺れる。
力が入らなくてそのまま突っ伏した。
「急に動いてはだめよ。湯冷ましは飲めるかしら?」
背中に手が添えられて、器に入ったぬるいお湯が差し出される。
それを飲み干して顔を上げると、お姉様の他にも
アンナさんやメアリーさん、いつも助けてくれるメイドさんたちがいた。
全身に冷水を浴びせられたような気分だった。




