part.03
バビーに連れてこられたのは森を入ってちょっと急な坂道を上った場所だった。森は大きな丘になってたらしく、丘の下には双刀をかまえたアキラと重鎧を着こんだドーベルだった。こちらからアキラたちまではだいたい一キロ近くに離れていたが、生まれ変わったことでだいぶ良くなった視力なら普通に見ることができた。
「ありゃ?お客さんやね?」
ドーベルが小刻みにジャンプしながらアキラに言う。
「はい、バビーとクローシャですね。」
アキラはいっさい首を動かさずにクローシャたちを認識する。
「どうするよ?俺っちはこのままやっちまいたいんだけどよ」
「…」
「お前とマリーはクローシャを過保護にしすぎなんだよ、クローシャに意思があるなら育ててやるのも親の勤めだろ?」
「…ですが」
「ですがもへちまもねーよ!」
「なっ!?」
ドーベルは小刻みにジャンプしていた勢いを一気に前方に倒して弾丸のようなスピードでアキラにタックルする
アキラは焦りながらも上空に跳ぶことでドーベルの死のダイブをかわす
「すきありぃぃいいいい!」
ドーベルはアキラが上空に跳んだ瞬間に右足を踏ん張り、急ブレーキ。そこから止めた勢いを軸にして左足の後ろ回し蹴りをアキラの背中にめがけて振り抜く。
アキラは跳ぶと同時に身体を捻り、ドーベルと対面しながら右手の刀でドーベルの顔をめがけて振り抜き、更にドーベルの蹴りを左手に持った刀で刀身を下に剃らそうとする
ドーベルも刀身を状態を反らすことで交わし、左から右へと振り抜く蹴りを力業で止めて、上へと振り上げる。
ドーベルの振り上げた足はアキラの顎に直撃してしまい後方へと垂直に飛んでいく。
「うわぁ…三年前なら俺っちの全力の蹴りくらったら死にかけてたのに今じゃ、骨の一本も折れないのかよ」
「まぁー、直撃じゃないんでね」
アキラは綺麗に受け身をとりながらその勢いで立ち上がり、笑ってみせる。
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クローシャは二人の人間離れしたやり取りに唖然としていた。あれが人間の領域とはとてもじゃないが思えずに体は硬直してしまっていたが、心は違うほうに向いていた。これがこの世界で…自分一人が生きるので清一杯の世界で人を救うために必要な力なのかと思うと心は奮えた。
「バビー…俺、もっと強くなりたい。アキラやドーベル…皆よりも」
「そうか…」
「力だけじゃなくて…魔法や料理、練金、話術…。難しいかもしれないけど俺はやらないよりもやったほうが良い。可能性があるならやらないのはただの逃げだ。俺に教えをつけてくれ!」
バビーにはクローシャの反応は予想外だったが、強くなりたいという意思を見せるクローシャに満足しながらクローシャの頭の上に自分の手をのせる。
「お前の保護者たちはすげぇーやつらだ。あいつらの力はこの腐った世の中を変えてくれると思ってるからこそ俺はやつらのサポートをすることにしたんだ。だから…お前も強くなれ」
「バビー…なに言ってんの?バビーも凄いよ。だからさ…俺が人を救うためにバビーも俺にいろいろ教えてくれよ。ダメか?」
「…わかった。」
こうして、クローシャはアキラたちのように他人を救えるようになりたいと願った。その願いを叶えるためにアキラたちから教えをこうことを願った。
「俺は…絶対にこの世界で一番強い存在になってみせる!」




