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「何も食べてないし、下着もない。体中痛くて、それどころじゃなかったのかな。それともそんな馬鹿なことはないと思うけど、僕に対する抗議の断食とか。哀れみを誘う涙の断食とか。そんな魂胆だったら、やるだけ無駄だよ。何の効果ももたらさないから。君が勝手に飢え死にしてくれるんなら、むしろそっちのほうが僕は助かる。君を生かしている理由はただ一つだけ。僕は意図的な殺人は犯したくないからね。それだけなんだよ。君が病気その他で死んでくれたら、僕は小躍りして喜ぶね」


宇崎は食料を見た。


「一日で腐るようなものではないんで、これはこのままにしておくよ。もったいないからね。今日の君の食料は、代わりに僕が食べておくよ。どうせいっしょだから。君と僕に共通点があるとするなら、毎日同じものを食べているということだけだね」


宇崎は出て行った。


俺は思い出した。


そういえば誰かが言っていた。


宇崎は肉が嫌いで、一切口にしないということを。



次の日、やって来た宇崎に言った。


「肉」


「なに?」


「肉だ」


「なにを言ってるんだ、君は?」


「だから肉が食いたいと言ってるんだ」


宇崎が、にまあ、と笑った。

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