第38話 〜フードの男〜
セロが飛び出していって、男にしがみついた。
「何やってたんだよ!」
『おい! ひっつくなキモいわ! 汗だくのキモい男にしがみつかれるなんて... 吐くわ! 離れろ!』
「バインド!」
セロがしがみついた時にセリカが拘束魔法を使った。
セロのおかげで逃げられずに済んだ。
...連れてきてよかったな。
まあ、今はそんなことどうでもいい。
『くっ』
「こいつがインサニティ・モンスターを生みだしていたのか...」
「お前のせいで何人も死んだ人がいるんだぞ!わかってるのか?」
「なんでこんなことをしてたんだ!?」
そう聞くと、
『はっ、教えるわけ無いだろ。』
そう言ったとき、男のバインドが解けた。
「しまっt...」
男はバインドが解けるのを待っていたように、解けた瞬間に魔法で上空に浮かび上がった。
そうだ...バインドはすぐに解けるんだった!
『では、さようなら。』
おおおおおおいぃ!!! 空飛べるなんて卑怯だぞ! オレも空飛びたいっ!
「待てよ! 卑怯だぞ! 空飛ぶな! オレは魔法が使えないんだ! 目の前で飛ぶな! 腹が立つわ!」
え? セロって魔法使えないの!?
「え?」
「なんだよ…」
「.......オレにはセンスが無かったんだよ!」
「あ、なんかごめん...」
『ぶーっww センス無かったのかよww センス無いやつなんてそうそう 居ないぞ?』
.....黒いフードの男が煽った。
あ... セロ、怒ったよね?
セロの目はもうフードの男しか見ていなかった。
セロは黒いフードの男に向かって斧を投げた。 投げた斧は太陽の光を反射させ、 輝きながら飛んでいった。
『は…』
バゴンッ
見事命中。
速すぎて見えなかった...
男が落ちてきた。 ......痛そう。
「おい。お前俺のことバカにしたよな?」
なぁ、セロ。お前魔法使えなくてもいいと思うぞ。
落ちてきた男をつかんで、セロがフードの男に向かって斧を振り上げる。
「セロ! 殺すなよ。ギルドに連れて行く。」
「あぁ、そうだな。」
「でも、連れて行った後は俺が好きなようにしてもいいよな?」
「......まぁ。」
「よし。行くぞ。」
セロ... 強すぎ。
てか、ちょっと煽っただけじゃん。見た目からは想像できないが、意外と短気なんだな。 怒らせないようにしないと...




