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ワールド・ガイア  作者: 水野青色
71/281

71~ガラスハウスは・・・~

いつもお読みいただきありがとうございます。居眠り女主人公、前回から引き続き、集落でのお話です。

私が寝ていた数日の間に、どうやら住民の引っ越しは終わったようだ。

メイちゃんとシツジローくんとジャムさんが手伝ってくれてたらしい。

前の隙間風の入る家よりも快適だといっているそうだ。

家の中で水が使えるからね。

井戸がなくても大丈夫・・・。

今のところはね。

でも井戸は、宿屋や支部ができた時用にそのままにしておこう。

移動もできるのかな?


今日はガラスハウスを作る。

大きなのがいいよね。

でも住民の家に隠れるように作るから、奥まったところ。

そのためのガラスもいっぱい作ったし、鉄も作った。

私の想像でできるものだから、確かこんな感じ、って要領でいいはず。

屋根と横のガラスは別々に開閉できるように。

開閉にはハンドルだよね。

老人でもできるように軽く。


スキルを発動して作ると、二階建てくらいの大きさのガラスハウスが、大きな葉竹蔵の大きさでできた。

隠れてないね。

まあでもいいでしょう。

こんな大きいのだと、冬にお野菜とかも作れそうだ。

一部がいやし草で、あとはお野菜でもいいかな。


土魔法と水魔法使える住民に来てもらう。

指導して、土を耕していく。

もともとが住宅用の場所だからかな、結構堅そうだし、あまりいい土じゃないな。


「ほうほう。ここは温かな場所だ」


住民のおじいちゃん。

確かにこの時期に入るには温かくしてある。

水は水のスライム核石入れたスプリンクラーがでるようにするけど、中の暖かさは、四隅につけてある日のスライム核石でやっている。


「ここでみんなで日向ぼっこもいいのう」

「そうだねぇ。のんびりお茶でもいただきたいねぇ」


ええ!

そういう作りである場所じゃないよ・・・

ああ、でも、休憩する場所は必要だよね。

まだ木が残っていたから、急遽ベンチを作ってみる。

ああ・・・

眠くなってきた。

まだやらなきゃいけないことが多いのに。


「メイちゃん」

「おまかせください」


ベンチに寝転ぶ。

ダメだ。

眠くて仕方ない。

そのまま意識を手放した。


気が付いたときは、家のベッドの中。

夜だ。

ここは集落の家のほうか。

やっぱり魔法使うと眠いな。

まだ朝まで時間あるし、もうひと眠りしよう。

ああ、ベンチにクッションも欲しいよね。

あそこは固いな。


朝は早々と目を覚ました。

集落の住民はもう起きているそうです。

早いね。

なぜか、うちのリビングでみんなが朝食とっているんだけど、なんで?


「お嬢さま、おはようございます」

「おはよ。何この状況」

「メイのご飯が食べたいとのことです」

「あ・・・ああ。そういう・・・」


ちゃっかりジャムさんもいるわ。

まあちょうどいい。


「ジャムさん」

「ジェヌだ。まあいい。なんだ?」

「肥料が欲しいのよね。ないかな?」

「森の土を混ぜたやつなら、ほぼ畑にまいたからな。冬は使えないし」

「そうか・・・。じゃ、買ってくるしかないわね。シツジローくんと一緒に、買いに行ってきてくれる?」

「急ぎか?」

「いぞぎ。今日中に、ガラスハウスを整えたいから」

「わかった。が、今日中には無理だろ」

「ポータルで、ジューノさんの家に行けるから、ジューノさんから聞いて」

「おいおい・・・あちらともつながっているのかよ」

「魔力が足りないから、ジャムさんたちじゃ無理だから、シツジローくんといってもらうのよ。定期的に肥料も持ってきてもらえるようにね」

「わかった」

「お金はシツジローくんに渡してあるから」

「・・・っああ」


この集落にはお金ないものね。

これくらいはできるし。

メイちゃんにはクッション作ってもらわないとだから、布と糸とかも買ってきてもらわないとね。

耕すのは、メイちゃんとシツジローくん指導で終わったみたいだし、開閉の仕方もおしえたようだし。

運営さんはまだ帰ってこないから、やれるとこまではやってしまわないとね。

さみしいなぁ。


さて。

今日は外の畑を含み、壁を作るか。

今まで集落だけをロープで囲っているだけだったものね。

壁作ってもいいわけだし、強固な壁を作らないと。

森から来る魔獣だけだけど、この辺りは本当に人がほぼ通らない。

何かあると困るわね。

流行り病で滅びたって思われているかもだけど。


メイちゃんと住人の何人かを連れて外に出る。

畑がどこにあるかの把握もしなければならないからだ。

こんなに少ないのだから、そりゃ、畑の麦だけじゃ、飢えないわけにはいかないよね。

でも、老人ばかりだから無理はできないし、仕方ないのか。


ぐるりと魔法文字を書きながら進む。

ここにある土をそのまま突き出させて変えにするのだ。

使われた分溝ができるが、そこには、水を流そう。

堀となる。

それだけでも、外からの侵入が拒めるからだ。

出入口は一か所になってしまうけど、籠城できるようにすれば大丈夫だろう。

結界魔法も張らないとね。


住民にはなかに戻ってもらい、息を吐く。

大きな魔法を使う時は、精神統一が必要だわ。

すぐ倒れるからね。

某錬金術師のように、手を合わせて地面に手をつく。

ものすごい地響きとともに、五メートルはあるだろう土壁が出来上がった。


「ありゃ・・・ちょっと大きかったかな?」

「いいんじゃないですか?外から中が見えないのは大切ですし、外にはここに集落があるのはわかりますから」

「そ・・・そうだよね」


そういうことにしておこう。

壁の外にできた側溝も結構深い。

飛び越えられる広さではあるけどね。

水のスライム核石を入れる。

そのうち水がたまるし、スライムが勝手に住み着いてきれいにしてくれるでしょう。


「ね・・・ねむい」

「おじょうさま。もう少しです。聖結界を張られるのでしょう」


そうだった。

メイちゃんに中央まで何とか運んでもらい、ぼーっとしながらも立ち上がる。

結界のために魔力を放出した。

そのまま意識がフェードアウト。


気が付いた時には、秋が終わり、雨期に入っていた。

よく寝たわ。

やはり聖結界は、ものすごく魔力を使うわ。

つらい。


まだまだ、集落の準備は終わっていないけど、肥料を混ぜた畑はシツジローくんが指導して作ってくれているらしい。

まだもう少しだらついていようかな。


今日も運営さんは帰ってきていないようだ。

やはりさみしいな・・・

お読みいただきありがとうございました。毎週水曜日更新しております。

更新ストックしたいけど、書く時間がないです。いつもギリギリです。

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