300~不足している~
足りないものがある。
人手だ。
畑も宿もあるし、みんな趣味の範囲くらいで錬金術はしてくれているけど、ほんとに従事できるとしたら、ナナくらい。
うん。
足りない。
小さい子だって、家の手伝いがあるものね。
そんな中で、宿からの陳情。
部屋数が足りない。
「どういうこと?」
結構でかい宿のはず。
このプラム郷に来る人の数だって、そんなになかったし。
「最近、このプラム郷の宿の食事がおいしいと評判になりまして。しかも、宿代は安いですし、風呂も入り放題。門前街に泊まって、手続きをある程度した後は、二日かけてこちらに来て、長逗留という方が増えました」
「ええ?」
「冒険者の方や、冬などは、それこそ雪深いこの辺りではあまり仕事がないにもかかわらず、宿にパーティーで長く泊まるようになりまして」
それで部屋数も足りない、と。
それに、これ以上はつらいと思うの。
土地はあるけど。
部屋が増えれば、いろんな仕事が増える。
人手不足の場合、今までのサービスの質が落ちる。
だからと言って、すぐに人が増やせるわけじゃない。
有限だから。
「食事は何とかなるとして、部屋と人手か・・・」
「無理でしょうか」
「冒険者ギルドに泊まっている人もいるのよね」
「いますねぇ。ここにきてくれている人たちは働き者ですが、取り決められた休みもなくなりそうですよ」
おばあちゃんのため息。
長生きできるようになったのか、背筋もピンとしているけど、寿命は伸ばせないから。
過労死は絶対ダメ。
「ジューノさんにそのあたりは相談かなぁ。商業ギルドから回してくれる人いないかも聞いてみましょう」
それしかないよね。
あれもこれも足りないけど、kのプラム郷に来てくれる人、もっといないかな。
難しいかな。
課題は山積みだ。
まだ、リアさんからの連絡が来ないだけ、時間はあるかな。




