第84話「暇だしお嬢様に魔法を教える。」
俺が屋敷に来てから2か月目、2回目の契約更新だ。吟遊詩人で。
「んー。暇だなぁ、、、ってこの屋敷に来てこの台詞何回目?」
広場の草で寝転びながら昼寝を楽しむゴールド。吟遊詩人なので要求されない限りなにも仕事が無いのだ。
護衛じゃなくてよかったと改めて思う。お嬢様の側にしょっちゅうにいたら疲れるもんね。
「ゴールド!!!遊びましょう!!」
噂をすればなんとやらだ。まぁ俺と同じ6歳だそうだしこんなもんなのかな?
「お嬢様。今日は魔法の授業です。」
そう言うと露骨に嫌そうな顔をするお嬢様。しくったか?いや使えた時は楽しくて仕方なかったんだが、、
異世界人と原住民の差かな?
「つまんないからやだ。授業はつまらないもの。」
あぁ。まぁガキはそう思うよな。仕方ないな。まずはきっかけだ。
「火よ我が魔力に宿れ!ファイア!」
手から火がでる。勿論加減はしている。アクジキさんが睨みを効かせているからな。
「凄い!凄い!私もやりたい!」
食い付いた。まぁ俺も異世界に来たときはそう思ったよ。
「なら、、、これです。初級魔法の本を読みましょう。一緒に読めば簡単です。」
お嬢様は隣に座って真面目に聞いてくれている。授業って言葉自体が好きじゃ無いようだね。
「では、ここに書いてあるファイアを使ってみましょう!」
「わ、、わかったわ!!えーと、、火よ、我が魔力に宿れ!ファイア!!!」
手から火がでる。火力は6歳児並みだ。
「凄いじゃないですか!お嬢様は天才ですね!」
やる気スイッチ押すかな?とりあえず誉めとこう。
「そっ、そう?ふふん!やっぱり私は天才ね!!」
公爵の令嬢だし自信があるのはいいことなのかね?
「では他の魔法も使ってみましょう。」
こうして色々教えてみたが風属性と火属性の初級、簡単な回復魔法をあっさり習得した。
いや。結構才能あるな。この子。
「なんで他の魔法は使えないの?」
傷つけ無いように答えなきゃな。よーし。
「仕方ないですよ。初日でここまで出来るだけでも十分過ぎるのですからね?。」
「そうなの?じゃあ、頑張るわ!!」
どうやらお嬢様は授業と言っても勉強の方が嫌いらしい。
「ふぅー。疲れた、、休むかな。」
自分の部屋に向おうとしていたが不意に声を掛けられる。
「ゴールド君。少し話さないか?」
ベーヘルだ。最近ろくに話していないのでてっきり嫌われたかと思ったよ。
ナタリアとアクジキさん、ミストレアさんとはよく話す。一度遠くなった距離も今では元に戻ったのだ。
「いいですよ?僕の部屋にでも来ますか?」
「すまないが男性の部屋に招かれるのは少し抵抗があるな。レストランはどうだろうか?」
あぁ。予約を取ってあるのかな?気の効いた返事をしなければ。
「たまにはレストランも新鮮で良さそうですね。いいお店を教えて下さいね?」
こうして美女と優雅にレストランで食事をすることになった。




