第23話「炎龍帝の娘。じゃじゃ馬は乗りこなせない」
「ゴールド!!!無事ですか!?」
朝一番にアイラは駆けつけてくれた。嬉しい。道場の人間が宿に来て聞いたらしい。
「大丈夫です。模擬戦ですし木剣なのもあって怪我は回復魔法で何とかなりました。アイラには心配を掛けましたね。すみません……」
申し訳なさそうに謝る。そう。いのいちに謝る事が重要なのだ。炎龍流と揉めた挙げ句この様なのだから。
「いいんですよ無事なら。本当に良かったです。」
どうやら安心してくれたようだ。素直が一番だね。
「これからどうするんですか?もう傷が治ったならここにいる意味は無いのでは?」
もっともな考えだ。だが一般的な考えってやつだな。
「ごめん。相手の強そうな人を吹き飛ばしたからさぁなんかお前刺客じゃね?みたいな視線でみられていたから怪しいって考えを無くさせる為にもう一日ここにいたいんだ。ごめんね、、、滞在は3日程度の予定って言ってたのに、、、」
考えを告げる。そうするとアイラはすぐ申し訳なさそうに返答を返す。
「ちっ、違うの。あれはあくまでも目安だから!そういう事ならゆっくりしていてね。私はいつまでもここにいるといけないからまた観光してくるね。」
そう言ってアイラは観光に街へと消えていった。
「くっそ暇だなぁ。何か面白イベントないんか?」
独り言を呟いているとそんな期待を満たすように声が響く。
「貴方がゴールドね!!!!!」
あぁ。フラグ回収早すぎるよ。こいつ関わりたくねぇって思ったやつじゃん、、、
嫌な予感しかしないので素早くそして誤魔化すべく返事を返す。
「違います。確かその人はいかつい大男だそうですよ。僕は稽古に混ぜて貰ったんですが見ての通りこのあり様です。まだ剣術は早かったみたいですね、、、」
お願いだ目の前の美少女、、馬鹿であれ。
「そうなの?ごめんね。貴方は確かにあと数年は待った方がいいと思うわ。志は買うけどね。じゃあ頑張って。」
美少女は興味を無くしたようにそう返す。馬鹿で助かった。
そうしてねんごろな時間を過ごすのであった。
「お調子はいかがですか?」
そう告げるのはユルシル。もう全然大丈夫なのだが焦らないよ?タイミングはあくまでそっちに任せる。
それが疑われない最善策なのだから。
「大分よくなってきました。もう動けますよ。良かったら道場を見学してもよろしいでしょうか?元々それが目的でしたし。」
あくまでここからでない。だが暇に耐えかねたので見学はしたい。
「それは何よりです。見学は構いませんよ?ただ稽古はしないで下さいね。貴方の実力は抜きん出ていますので騒ぎになりかねませんから。」
かなり評価されているようだ。まぁ実力じゃなくて異世界チートだからあんまし嬉しくないが。
それにマジックアイテム屋の言葉を思い出す。確か魔力を剣に通せると異名持ちも夢じゃないらしかったっけ?まぁ。異名っぽいの名乗ってたしそいつと渡りあえる時点で危険だわな。
「了解です。後赤髪の女の子が来たんですがご存知でしょうか?」
その一言に表情を引くつかせるユルシル。かわゆい。
「その方は炎龍帝の一人娘スカァ様です。出来れば余り関わらない方がいいかと。あの方はいつもトラブルの中心にいますから、、、。お付きとしても頭を悩ませていますので、、、。」
あっっっぶねぇ!!!適当にホラ吹いてかわしといて良かった。このぶんだと大人しく寝てた方がいいな、、、。
こうして2日目も大人しく過ごすのであった。




