表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トンネルの先には  作者: 椎名れう
2/30

付き合い悪いと言われても。

退屈だった授業が終わり、終礼の時刻になった。

皆が帰り仕度を整え、教師が明日以降の連絡をしてそのまま帰れるはずだった。

…はずだったのに!

「はいこれで連絡は以上です。あっ、山城君。後でちょっと教卓に来て」

嫌な予感がした。おいおいまたアレじゃないだろうな。クラスメイトも察しがつくのか、ニヤニヤ笑っている。ええい、忌々しい。

「なんですか」

「えーっとね、お父様からご伝言があるの」

やっぱりか。

「なんですって?」

「『近頃息子が学校から帰ってすぐ、隣町まで遊びに行っとるようです。今日からはそんな行動を取らないように、しっかりと言い聞かせてくださらんか』学校から帰ってしまったら、もう私たちの管轄じゃないんだけどね。この伝言も四回目よ。親に心配だけはかけないようにするのよ」

周りを取り囲んでいる男子どもや、すみっこに固まって女子会(?)をしていた女子どもから低い笑い声が聞こえてきた。くそっ俺馬鹿にされてる! てかお前ら、いつまでいるんだ。とっとと帰れよ。

「学校から帰ってすぐってのは間違いです。ちゃんと宿題やってから行ってるんですよ。俺、宿題の提出遅れたことは一回もないですし」

「そうね。授業中もいたって真面目で、居眠りひとつしてないらしいし」

「先生だってわかるでしょ、こんな村には何もないんですよ」

「とにかく」

教師は、机の上の学級日誌を持って歩きかけた。話はおしまいってことか。

「お家の人には心配をかけないようにね」

「…はい」

俺の言い分遮られたぜ。しかもまだこっち見て笑ってるやついるし。ああ凹むなあ。

「おい、山城」

振り返ると、舞鳥と金村・他三名が帰り支度を整えてつっ立っていた。まだ帰ってなかったのか。

「どした?」

「わざわざ終わるまで待っててやったんだよ。今日は一緒に帰れるんだよな」

そして、そのまま一緒に隣町まで行って遊べるんだよな。舞鳥の目はこう語っている。

「ごめん、今日も無理だ」

「あ? またかよ。そんなに親父さんが怖いのか?」

「ちげーよ。じゃこれで」

「待てよ」

そのまま教室から出た俺の耳に舞鳥たちの会話が聞こえてきた。

「来ねえんならしゃーねえって。ほっとこうぜ」

「…あいつ、付き合い悪くなったな」

「だったら、村陽むらひの言う通り、もうほっとこ」

「俺たちだけで行こうぜ」

あー、行けばいいじゃん。というか、村陽なんてやつ知らないし。…あ、よそのクラスか。

「山城君!」

突然後ろから声が聞こえた。なんだ、今度は女子か?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ