第23話:モモンガのサイズはどれくらい。
いわゆるファンタジーにおける度量衡(大きさや量の単位)の問題です。
最後にしてはニッチなタイトルになっちゃいましたね。
どこを最終話にするか決める前に、23話目のテーマとして決まっていたので……
少し悩んだけど、エッセイ第1話にも通じるお話だし、モモンガに始まりモモンガに終わる。
「むしろ美しい!」というわけで、このタイトル、このテーマです。
K氏の小説の感想で、時々あるのが。
「サイズ感がわからない」(複数意見)
ええ……気づいてましたよ。
……実は、他にいろいろと考えることが多すぎて、放置しちゃってたんだよね。
それに、なろう系のファンタジー小説で、そこまで度量衡を明確に書いているものは見たことがない気がする。
『そんな細かい説明、いらないんじゃない?』と思ったりもして。
それでも、感想でちらほら見受けるということは、きっとそこに「読みにくさ」があるんですよね。
当然、設定厨のK氏は、主人公さんのサイズをしっかり考えていました。
K氏「エゾモモンガは体長15~20cmくらいらしいけど、クロは30cmなんだよね」
私「え、大きくしちゃうの? ……小さいほうがかわいいのに」
K氏「これくらいのサイズがないと、アニメ化したときにバトルで映えないでしょ!」(キリッ)
私「な、なるほど。……で、そのサイズ感をどうやって小説で説明するの?」
K氏「……」
そう、K氏の小説は、くどいようだけど人類未到達のダンジョンが舞台。
しかも主人公は(記憶のない)モモンガ。
サイズ感なんて、誰が知ってるんだ?という状況。
根本的な解決策を考えられないうちに、話数が進んで……
読者へ未開示の情報が、私の頭にどんどんインプットされていく。
しかも、『脳内で勝手に認識ズレを補完する』という『自動補正』スキルが身に付き、読めば読むほど順調にレベルアップしていく。
あるとき、「○○がずらりと並んでいる」という表現の直後に、「○○の顔が迫っていた」と書かれていて。
「えぇ?」となった。
ずらりと並んでる様子が見えるってことは、当然遠景かと思っていたら、次の瞬間には、顔が迫っている──だと……?
ワープ……ではないな、相手はモブキャラだし……
ここで私は思いついた。
はっ……なるほど、モモンガだから人間より視野が広いのか!!
だから、もともと近くにいても、ずらっと並んでるのが見えていたのか!
──と、そこまで考えたところで、はっと我に返った。
いや、その設定は難易度高すぎでしょ!
私「K氏……『ずらり』のところ、モモンガさんの視野の広さは、たぶん誰にも読み取れないよ」
K氏「??? 視野ってなんのこと?」(きょとりんこ)
K氏は、モモンガさんの視野を意識して描写していたわけではなく。
単に、修飾語の選択を間違えただけだった……
これはだめだ……もはや私の認識の仕方がおかしくなっている。
サイズや距離感をわかりやすい書き方にしてもらわないと、『自動補正』レベルが限界突破してしまう。
とうとう私は、K氏に強く提案したのでした。
私「やっぱり、モモンガさんは『度量衡を知ってる』設定にしたほうがいいよ」
とはいえ、K氏はここまで、主人公が『世界の常識を何も知らない』設定で書いてきているから、なかなか簡単には直せなくて。
……紆余曲折を経て。
モモンガさんは、『相棒キャラから度量衡を教えてもらう』ということに落ち着きました。
最近は私も他のWeb小説をよく読むようになったけど、やっぱり度量衡を説明しているお話は、ほとんどなかったように思うんだよね。
だいたいの小説は人間が主人公だから、そこまで気にならないのかなぁ?
昔のファンタジー小説だと、詳しく度量衡を設定している作品もあった気がするけど。
やっぱりそこまで本文に書いちゃうと冗長感否めないよね。
さて、「最後に聞くことか?」という気がしなくもないですが、今回私がお聞きしたいことは、ズバリこれです。
小説を読んでいて、サイズ感・距離感がわからなくて、気になったことありますか?
または小説を書いていて、度量衡の説明に困ったことってありますか? そのときどう対処しましたか?
私個人は、「歩いて半日」とか「輪郭が霞むほど遠方」とか、言葉で表現されてるとウットリしますね。
◆最終話に寄せて◆
ここまで本エッセイにお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。
ご感想や評価・ブクマはもちろん励みになりましたし、K氏経由でいただくXからのご感想なども、聞くたびニヤニヤしておりました。
特に、テーマや問いに対するコメントが、本当にありがたく感じました。
「様々な考えがある」のを知っていることと、いただいた意見に「なるほどー」と思うことは、似てるようで全然違いますね。
「私はいろんな考え方を知るのが好き」という、気づきも得られました。
エッセイのネタは、まだストックがありましたし、K氏とやりとりしてる限り尽きない気がします。
ただ、当初ムラムラと「書きたい!」と思ったことは、書ききった感があります。
このまま続けるよりは、今後またムラムラとしてきた時に、あらためて書き始めるほうが良いと思いました。
その時にまた、どこかでつながれたら嬉しいです。
それではまた。
書き手・読み手の皆様が、今後も充実したWeb小説ライフを送られますように!




