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第47話 えろすぎ注意報

食堂を出て一旦部屋へ戻る。

まずはストレージからお風呂セットを取り出して、タオルも用意してと。

替えの下着はっと……


これは パス。 えろすぎる。


これも パス。 えろすぎる。透け透け。


これも 無理。 えろがえろえろすぎる。布面積小さっ。


これは 絶対無理。 もう殆ど下着の用途を成してない。


これも 絶対無理だな。 ガーターベルトなんて色気が勝ちすぎる。


いや、自分だけならえろえろ下着でもいいのよ。

だけど他の人の目があるからね。

流石に人前でこのえろ下着ちゃんたちはないよねー。

じゃあなぜ買ったんだって突っ込みはナシで!

だって欲しかったんだもん。


うん、やっぱ普通のにする。


ドロワーズじゃない、真っ白の清楚系で大人し目の布面積の大きい紐パンにした。

キャミも真っ白で上下セットに見えるのをチョイスしたよ。

無難に、清楚に、いいとこのお嬢様に優良誤認してくれそうな下着で。

桶に石鹸、ブラシ、替えの下着を入れて、その上にタオルを乗せて、さっ、お風呂入りに行こうか。


トントントン


足音も軽やかに階段を降りてゆく。

食堂に入って見てみるとアルマさんたちも食べ終わってこれから部屋へ着替えを取りに行くみたい。

他の人たちも食べる速度の速い遅いはあれどもみな程なく食べ終わりそうな感じ。

これは順番にって感じではなさそうだから、お風呂上りも一気にきそうね。

ウーズの宿屋の時と同じように厨房の人に断りを入れて大量の氷水を入れる寸胴を貸して貰った。

その中に氷と水を入れておけばお風呂上りにはキンキンに冷えた氷水になってるはず。


カミラさんはどこかな?

あ、居た居た。

私はカミラさんの側まで言って


「お先にお風呂頂いてきます。」


「ゆっくり入ってらっしゃいな。」


「はい、そうさせて頂きます。」


「あ、オルカさんお風呂行く?」


「はい、お風呂頂こうかと思って。」


「じゃあ一緒に行こうよ、ほら。」


そう言ってアルマさんは私の手を引っ張って行った。



お風呂の脱衣所に入ると、篭がいくつも綺麗に並べられている。

そのいくつかには服が入っている事からも既に何人かはお風呂に入っているみたい。


アルマさんはいつもの快活さそのままにすぽぽーんと服を脱いでゆく。

ベルさんとカーリーさんは至って普通人枠って感じ。

ベルさんは朗らかな人柄で、カーリーさんはわりと口数少なめ。

3人の中で一番グラマーなのはアルマさんね。

背も一番高くてグラマラスボディって感じ。

私より気持ち高い?くらい。ほとんど同じくらいかな。

ベルさんはアルマさんより少し背が低くてバランスが良い美乳系。

カーリーさんはベルさんと一緒くらいの身長でお胸が貧……こほん、リズさんくらいの慎ましやかさ。

3人とも一糸纏わぬすっぽんぽんで……


「ちょっ、3人とも少しは隠しなさいよ。」


「あれー、オルカさん照れてるぅ?」

「そうですよ、私たち同性じゃないですか、何にも恥ずかしい事ないですよ。」

「ん、問題なし。」


私はちゃんと前隠してるわよ、隠しきれてないだけで。


「オルカさんすごっ! 」

「隠しきれないふくらみがバインバイン。」

「負けた。」


ベルさんバインバインて……


「さぁさぁ、早く入りましょ。」


両側からアルマさんとベルさんに腕をガシッと掴まれてお風呂場に連行された。

いやいや、自分で歩けるから。


お風呂場は、こぢんまりとしたとても感じのいいお風呂ね。

前世で入った事のある温泉旅館の大浴場と比べると格段に小さいものではあるけれど、それでも一度に10人くらいは入れそうなお風呂はこの世界ではやはり大きいのだと思う。

薪で沸かすにしろ魔法で沸かすにしろ、どっちにしてもお風呂を沸かすと言うのは燃料代(魔力)が掛かる。

だからたっぷりのお湯が張られたお風呂は贅沢の極みね。

一般市民の家にはお風呂なんてものはないのじゃないかと思うの。

あるとしたら上流階級や富豪、貴族と言ったところか。

なので大きなお風呂のあるこの宿は女性向けの宿としてはとても上等と言ってもいいと思う。


「すごい、大きいお風呂なんて初めて見た。」


私がそう言うと


「でしょー、私も初めて見た時はびっくりしたもの。」


アルマさんたちは元々が領都の冒険者でこの宿はちょくちょく使うらしいの。

普段は3人で一軒家を借りてそこに住んでるんだけど、遠征の依頼明けの時とかは借家の掃除と自分たちへのご褒美も兼ねてここに泊まるんだって。

そう言えばリズさんたちも借家住まいって言ってたもんね。

でも確かに普通の安い宿だと治安的にちょっと心配と言うか、ね。

そんな事はないとは思うけど、あったらそれはそれで最悪だしね。

このお宿は女性専用で安心だけど少しお高いから普通の冒険者が定宿にするには躊躇しちゃう金額だもんね。

だからこそ何人かで一軒家を借りるって訳か。


「はぁ、気持ちいい。」


掛け湯しながらアルマさんたちとそんな話をする。

さぁ、まずはお湯に浸かろうか。

私は前を隠しながら脚を折りたたむようにしてそっと楚々と跨いで湯船に浸かる。

うん、我ながら上手く跨げたと思う、これなら見えてないでしょ。


「そりゃ。」


えいやっ!と前も隠さずにアルマさんたちが跨いでくる。

ご 豪快ね。

ガバッと脚を大きく開いて跨いでくる。


あっ、見えた。

あ、こっちでも見えた。

うわ~お花畑だ。

あのぅ、みなさん丸見えなんですけど?

え、見えてもいいの? 小さい事は気にしない?


へー、髪の毛の色と同じなのね。

何がって? 言わせないでよ、恥ずかしい。


「「「「はぁぁぁ、気持ちいい~♪」」」」


お風呂サイコー♪


胸の前辺りで腕をクロスするようにしながら手の平でお湯を掬って肩にかける。


「気持ちいい。」


前世ではいつも妻から


「ホント私より女っぽいってどうよ?」


って言われてたっけ。

今は紛うことなき女の子、しかも巨乳で美少女。

目の前には、前世ならアイドルにだって成れそうな美少女や女優ばりの綺麗なお姉さん方がいらっしゃる。

ここは桃源郷か。

あー私女の子に転性(てんせい)して良かったわ。

眼福眼福♪


さて、温まったところで身体でも洗いましょうかね。

一回湯船から上がって洗い場の方へ行って木で出来た椅子に座る。

ス〇〇椅子じゃなくて良かった。

〇〇ベ椅子だったらびっくりだもんね。


手作り石鹸で泡泡~♪

ハーブのいい香りがお風呂中にふんわりと広がる。

首から肩、腕、身体、丁寧にゆっくりと脚もつま先から太ももまでマッサージするように優しく揉み込みながら洗う。

首のとこの顎の下から耳の後ろは特に念入りに洗う。

女の子なら誰でも気になる部分でもあるしね。


「オルカさん、その石鹸貸して貰ってもいい?」


アルマさんやっぱり来たね。

そう言うと思ってたから余分に持って来てるよ。


「みんなで使って。」


「いいの?」


いいよ。まだ沢山持ってるから。

他のお姉さん方も周りに寄ってきて


「なにこれ、すんごい泡がたってる。」

「匂いもすごくいい。」

「これどこで売ってるの?」


「チッチッチッ。ふっふーん、すごいでしょ。 これはオルカさんの手作りなのよ!」

「って、何でアルマが自慢げな顔してるの、偉いのは作ったオルカさんでしょ!」

「そうだそうだ。」


ベルさんとカーリーさんに言われて頬をぷくっと膨らませてるアルマさんが可愛い。


「この石鹸で洗うと次の日もいい香りに包まれて幸せな気分になれるのよねー。」

「確かに。」


ベルさんとカーリーさんが体中にこれでもかってくらい泡を付けてやってきた。

そして、両側から私の腕を取ってピトッて身体をくっつけてくる。


っ!! 当たってる!


二人の双丘に両腕を挟まれて、ふるんとした膨らみとツンした蕾が腕に当たってる。

ね、ちょっと待って。

あ、動かさないでよ。


ツンツン当たってるから。

泡で滑りが良くなって尚のことトゥルルンしてる。

両側から抱き付かれて泡であわあわと洗われる。


うぅー、恥ずかしいよぉ。

気持ちいいんだけど恥ずかしい。

みんなが見てるぅ~。


「いいなぁ、私もあの子にアレやりたい。」

「見て見て、顔真っ赤にして可愛い~。」


無理に振りほどくのも躊躇われるし、かと言って別にイヤではないんだけど、どうやって二人から逃れようかと考えていたら


「ベル、次いくよ。」

「あれ、する?」

「する。」


なになに?

やっと終わり?


と思ったら違った!

もっとすごいの来たよっ!

背中側からベルさんが抱き付いて、椅子に座ってる私を跨ぐようにして前からカーリーさんが抱き付いてくる。

美少女二人による泡泡サンドイッチ。

にゅるにゅると動かれると……


あ  んっ。


これヤバい。

ほんとにヤバいから。


下唇を噛んで声が出るのを必死で堪える。


はぁ


あっ。


んん。


「あの子必死で我慢してる姿が……色っぽくて、はぁ♪」

「私いろいろと来ちゃったよぉ」

「わたしも」

「滾るわ」


衆人環視の中、気持ち良く  なっちゃう。


「あの表情見てるとお腹がキュンてなっちゃう。」

「私も! お腹の奥が切なくって……」


あぁぁ また周りから不穏な台詞が聞こえてくるよぉ。

って言うか、まず二人を止めないと。

これ以上続くと私が持たないよ。


これは ダメ


カーリーさんが私の耳元で低く優しく囁く


「オルカさんからすっごいイイ匂いする。 私本気になっちゃいそう、いい?」


あ ほんとにもう ダメ。

耳は弱いんだったら……

私の方も色々と溢れちゃいそうになったその時


パンパンパン!


「はい、二人ともそこまでよ! オルカさんが困ってるでしょ。ベルももうヤメな。」

「えーっ。」

「ブーです。」


「ダメ。 オルカさんが嫌がってるでしょ。 嫌がってるよね?」


私の方を見ながらそう聞いてくる。

いや、イヤなんだけどイヤじゃないって言うか。


「オルカさんてやっぱりそっち系だったの? なら止めないけど。」


いや、止めて止めて。

多分そっち系だとは認識してるけどまだ心の準備が。

だから今はまだダメ。


「ベルとカーリーはガチのそっち系だからね。 ノンケさんならヤメた方がいいよって言おうと思ったんだけど……ふむ、大丈夫そう?」


「「だったら私たちのお嫁さんになって!」」


またか、またそれか!

リズさん・メロディちゃんに続いてベルさん・カーリーさんまで。

まぁ殿方から言い寄られるよりはいいけど。

あ、こうゆう考えだからそれが態度にも出ちゃってるのかも。


ふう、それにしてもあの二人えろすぎ注意報だわ。

心がオーバーヒート寸前よ。


身体についた泡を流して湯舟に浸かる。

私の両脇にはベルさん・カーリーさんがピトっとくっ付いてる。

くっ付いてコテっと頭を私の肩に乗せて甘えている。

それどころか真ん前にはアルマさんが、それ以外の全ての方向にお姉さん方がびっしりと。

これは どんな状況なんだろう。


「お触り禁止ですからねっ!」


私がそう言うと


「ベルとカーリーだけなんてズルい~。」

「私もそれするぅ~」


だ め で す。


「じゃあ、1人30数えるまでくっ付いててもOKで、右腕、後ろ、左腕、前の順に一回転したら終了。多数決で決めるからね。」


ちょい待ち!

多数決は酷くない?

それ私が絶対勝てないやつだよね?

実質選択権ナシ!


「賛成の人手を挙げて!」


「「「「「ハーイ!!」」」」」


「厳正なる多数決の結果、反対1対賛成多数により可決されました。」


ええぇぇぇ……。


「腕以外ちょっとでも触ったら即中止ですからね!」


私は高らかにそう宣言する。


「お触り禁止?」

「禁止!」

「揉むのも?」

「ダメ! 当たり前でしょ。」

「じゃあ キスは?」

「絶対にダメ! それは一番好きな人の為に取っておくの!」

「じゃあ……」

「それもダメ!」

「まだ何も言ってないんだけど。」

「言わなくても大体碌でもない事は分かるから。」


はぁ……なんでこうなる?


結局みんな平等に一巡しましたよ。

私が我慢すると言う尊い犠牲の元にね。

可愛い子や綺麗なお姉さんに引っ付かれて悪い気はしないけどね。

けれど、それはそれこれはこれ。


めちゃ疲れた。


早く部屋に戻って休みたい。



あっ、



これからまだ果実水があるんだった……





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