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無限の1%

 失敗した。


 「ああっ! そっかぁ~っ!」


 よくよく考えれば『世界』なんて書き方をしたのがいけなかったんだ。


 「1%を手に入れられる魔法」だとは書いてあったけど、ゲームの世界の1%なんてたかが知れていた。


 まぁ、私の現実の世界の方がもっとたかが知れているのだけれども。


 確かに、ワールドマップの1%は占めているだろう豪邸と大量のアイテムは入手できた。


 でも、せっかくゲームの中ならもっと、それこそこのゲームの全てを手に入れる方法だってあったんじゃないだろうか?


 そう、もしも『無限』の1%を望んでいたとしたら。


 手に入るのはやっぱり『無限』だったはずだろう。


 つまり、実はこの魔法、上手く使えば全てを手に入れることが出来るのだ。


 友達のYAKOはこの魔法で少しばかりのお金を手に入れて喜んでいたようだけど、全くしょぼい望みをしたものである。


 その間に私がこの世界の支配者になってやる。


 まぁ、そうは言っても所詮ゲームの中の話なんだけれどもね。


 思い立ったら即行動。


 ゲーム画面上の『魔法』のアイコンをクリックする。


 しかし「今日の魔法は使い終わりました。欲しいものはまた明日望みましょう」とメッセージが出るだけだった。


 残念。諦めて明日まで待つしかないか。


 日付変更まではあと数十分。


 いい加減ゲームのやり過ぎで疲れてしまったので、一旦休憩をすることに。


 襖を開くと居間で母親が寝ていた。遅くまでの仕事で疲れきっているのだろう。


 まぁ、自業自得だけどね。


 父親が出て行くことになったのも、原因は母親にあったのだ。しかも私がまだ年端もいかない内に別れやがったのである。お陰で私がどんな目にあってきたか……。


 それでもここまで私を養ってくれていることには感謝している。


 ていうか、これからも養ってもらうんだけどね。


 ニート最高。現実の世界なんて所詮こんなものでいいんだ。


 冷蔵庫から出したジュースを一口。一息つくと眠気が押し寄せてきた。


 だるいなぁ。アイテムの整理だけでも済ませておきたかったのに。


 まぁ、明日でいいか。どうせ他にやることもないんだし。


 布団に入り、ぼんやりと考える。さて明日は――。


ここまで読んで下さった皆様、本当にありがとうございました。


うまく纏められたか不安ですが、これでこの話は完結です。


実はこの作品、最初は詩として書こうとしていたのですが、書いている内にどんどんと長くなり、気付くと小説になっていました。


短く纏めるのって難しいですね。


こちらに来ると素敵な短編を書かれている方が沢山いらっしゃって、自分の未熟さを痛感させられます。


そんな方々に追い付けるよう、日々精進したいと思います。

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