表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/8

結局ゲームができたのは、翌日の晩でした

 その後はそれぞれ事情聴取をされました。

 教祖の娘様プラスその他から事情をそれぞれ根掘り葉掘り聞かれて、すごく疲れました。

 ちなみに事情聴取の順番は同僚さん→私→上司の順番でした。

 上司は声を封じている呪詛をなんとかしなければならなかったので、後回しにされたようです。

 一応主犯ということになっているらしく、魔封じの手錠付きで治療室に連れてかれていくのを見たのが最後の姿でした。

 …………………………ざまあ。

 思わずせせら嗤いそうになるのをぐっと堪えます、あの人の事は昔から嫌いだったのですが、今の状況で『ざまあ』というほど関心があったわけではないので。

 結局解放されたのは結構遅くになってしまいました。

 あたり一帯が真っ暗です、泣いてもいいでしょうか?

 早くおうちに帰りたい。

 帰りたいのです、が……

「めっちゃ疲れた顔してるけど大丈夫?」

「あんまし大丈夫じゃないです……」

 私の手を引く同僚さんが足早に向かう先は私の家とは逆方向でした。

 視線だけで自分ちに帰らせてくださいと訴えてみましたが、黙殺されました。

「……同僚さん」

「駄目」

 呼んだだけなのにいきなり却下されました。

「疲れました……」

「そう」

「同僚さんは疲れてないんですか?」

「少しだけ」

「じゃあ日を改めましょうよ」

「やだ」

 とか言い合っているうちに同僚さんのご自宅に到着してしまいました。

 あ、どうしましょう。

 今更になって冷や汗が……

「お、おじゃまします……」

 促されて玄関に入り、靴を脱いだ直後に小脇にひょいと抱えられました。

「え?」

 同僚さんは私を小脇に抱えたまま廊下を大股で進んで寝室へ。

 少し大きめなベッドに私の身体は放り投げられました。

 ボヨボヨ跳ねている途中でベッドに押し付けるように覆い被さられました。

「あの……同僚さん…………?」

 シャワーとかお貸ししてくれるとか言っていた覚えがあるのですが、これはどういう……?

 いきなりとは思っていなかったのですが……

 同僚さんは何も言わずに恐ろしい笑顔で私を見下ろしました。

 うっわぁ……なんか色気がダダ漏れなんですけど……気を失ってもいいでしょうか、多分起こされるのでしょうけど。

 ……そういえば昔、こんな話を聞いたことがあります。

 生命の危機を感じると、そういう欲が高まるとかどうとか……

 ああ、まさに今その状態ですかね……

 その日の晩、私は容赦も手加減も一切なくいじめ抜かれました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ