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転生時に貰ったギフトで異世界をのんびり旅します  作者: きさらぎみな


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第002話 アイテムの確認

説明回。

 眩い光が収まり、俺はゆっくりと目を開ける。

 背中に触れるのは、ゴツゴツとした硬い感触。

 振り返れば大木を背にしていたようで、見知らぬ大木の幹がそびえ立っていた。


「……ここが、異世界か」


 そう呟き、体を起こそうとして違和感に気づく。

 目の前というか周囲を囲むように半透明の壁が存在しているのだ。

 外の様子はぼやけており、はっきりと確認する事は出来ない。

 外の音は一切聞こえず、俺自身が発する音以外は、奇妙なほどに静まり返っている。

 それでも、ここの場所は妙に落ち着く。

 転生者を保護する為の安全地帯なのだと思う。

 外がどうなっているかも気になるが、安全であるだろう今のうちに色々と確認をした方がいいだろう。



 まずは貰ったアイテムの確認からだ。


 俺はまずは身分証になると言ってたあの木板を探そうとした。

 そう考えた瞬間、俺の手の中に、あの時引いた木板が突如として現れた。

 そして木板に触れたと同時に、俺の頭の中には様々な情報が流れて来た。

 この木板の説明や使い方、さらにこの世界の一般常識など、これから生きて行くには十分な情報だ。

 なにかを読むことなく、必要な情報を全て受け取れるのは助かるが、意識しなければ忘れているのと同じだ。


 木板に関する情報を整理する。

 少年が身分証になると言っていた、この木板の名称はオラクルプレート。

 通称、神託板、板、プレートと呼ばれ、プレートが一番広まっている。

 念じたり、必要に思えば手の中に現れ、任意に消す事も出来る。

 神聖文字で情報が記され、文字を知らない人でも内容が理解できる。

 この世界で生まれた人族であれば、全ての者がこのプレートを所持している。


 プレートは不思議なことに、所有者、プレート同士、特定の魔法陣、これら以外は全て透過する。

 自身のプレートと相手のプレートを接触する事でポイントの受け渡しができる。

 プレートが透過できない特定の魔法陣の多くは、魔道具に刻まれている。

 魔道具はプレートのポイントを規定量消費することで動かす事ができる。

 プレートの片面は身分証、もう片面は能力補助が表示される。



 身分証になる側の確認をしよう。

 書かれている項目はそれぞれ、人に見せたくない部分を隠すことができる。

 思考で念じるか、隠したい部分を指でなぞれば他者には見えなくなる。

 ただし、犯罪に関係することは隠すことができない。


 項目を確認しながら、見せることになった時の為に、隠すかどうかの設定をするか。



 名前は『ヒュウガ・シンドウ(神道飛河)』括弧内は隠されているということか。

 苗字は貴族や一部の民族だけがもつみたいだ。

 これは余計なトラブルを避けるためにも、苗字は隠して『ヒュウガ』だけにした方がいいな。

 これで名前は『ヒュウガ(・シンドウ 神道飛河)』っと。



 年齢は『20歳』

 20歳!?ついに30代になったと思ったら、10歳も若返っている!?

 これは新しい体の方に合わせた年齢だよな?

 軽く触れてみると、今までの俺とは違い、この体はしっかりと筋肉がついているようだ。

 年齢が知られることで突然問題が起きる、ということはないだろう。



 種族は『平人族』

 聞きなれない種族だが、平地に住む人族、いわゆる普通の人って事らしい。

 他にも森人族、岩人族、獣人族、魔人族、人魚族、がいるらしい。

 普段は、人間、エルフ、ドワーフ、犬人族・猫人族などの特徴+人族、魔人、人魚、と呼ばれる。

 見た目でも解る事だし、隠す事もないからこのままでいい。



 属性は『無』

 無いのではなく、無属性か。

 無属性以外には火・水・風・土・光・闇の6属性がある。

 属性は一応隠した方が良さそうだな、無は珍しい。

 ただ、髪色とかに属性の色が出やすくなるらしく、あまり意味はなさそうだけど。



 能力は『乗物召喚 Lv.1』

 貰ったギフトだな。

 これ以外は無し、新しく増える事もなさそう。

 ギフトは持っている人の方が少ないし、能力は隠すのが普通のようだ。



 称号は『神級ギフトの保持者』『幻影の旅人』

 正しく人に認められたことについて、その重要さによっては記されるらしい。

 英雄とか殺人者とかは良くも悪くも記載されるが、ガキ大将などは記載されない。

 そして悪い方の称号は強制表示、誰でも確認出来て、隠す事も出来ない。

 ただし、こっそり悪事を働いている場合は世間に認知されていないから、表示されないようだ。

 何故かギフトが2つある……。

 これはあの少年が認めたということか?

 ひとつは『神級の保持者』、これが示すのは乗物召喚が神級ということだろう。

 ただ、少年はなにも言ってなかったし、一般常識にも神級に関する情報はない。

 取り合えず怖いから隠しておこう。

 もう一つは『幻影の旅人』。

 さらによくわからない……まあ旅人ではあるからな、気にせずに、でも隠してはおこう。



 所属は『無し』

 市民権のある街や、各ギルド、騎士団などに所属すれば記載される。

 ギルドカードや市民証などとしてもプレートは使えるようだ。

 所属組織のマークも身分証に表示されるらしく、ギルド関係はランクに応じた素材感で描かれる。

 早めに何処かには所属した方がいいな。

 所属するまでは隠しておこう。



 魔瘴は『100ptポイント

 通称でポイントと言われている。

 現在の異世界での一般常識では、消費の殆どは魔道具を動かす燃料になるだけ。

 俺のギフトのようにポイントを使用するものもあるが、極稀のようだ。

 魔石や、魔物や魔獣の死体などに神託板を通すと、その魔力や瘴気を吸収し、ポイントとして得られる。

 俺にとってはギフト使用時の対価で、財産でもあるのだから隠す一択だな。



 備考は『無し』

 懲罰履歴やダンジョンの攻略層の情報、紋章の表示など、他の項目以外の必要な情報が記される。

 この項目でも犯罪系の事項は強制表示される。



 これで身分証として表示される情報は、


  名前:ヒュウガ

  年齢:20歳

  種族:平人族


 これだけか……これで身分証って言っていいのか?



 さて次は貰った旅人セットの確認をしよう。

 必要となる物とは、一体何が貰えたのか。



 まずは身に着けているものは。


 蒸れないか心配になる『鍔の広い革の帽子』。


 寝る時や雨対策に使う『革のマント』は、結界のお陰か、季節のお陰か、今のこの場所の気温なら十分そうだ。


 薄汚れた『麻の旅人の服』の上下セット、下着付き、ちょっとごわごわするが慣れれば大丈夫か?


 足元は『革のサンダル』、周囲はいかにも森の中って感じの地面だが大丈夫なのか?ブーツとかがよかったな。


 二か所にロープが巻いてある『杖代わりになる長い枝』。

 このロープは歩く時用と振り回す時用の滑り止めっぽい。

 先端部分は少しだけU字に分かれて膨らみがあり、鈍器として使えそうだ。


 腰に巻かれた『革のベルト』には『小さいポーチ』と鞘付きの『鉄のナイフ』が付いてる。

 ポーチの中には『ドライフルーツ』が入っていて、小腹が空いた時に食べよう。


 後は長い紐が付いた『革の水袋』、これには水が半分弱入っている感じだ。


 それと丈夫そうな『肩掛けの革の鞄』、長さの調整は出来ないようだ。

 鞄の中にもまだいろいろと入っている。


 まずは『小袋』、持ち上げると金属がぶつかる音がする。

 その中には、小金貨1枚(小さい正方形)、銀貨1枚(大きい八角形)、小銀貨1枚(小さい円形)、銅貨1枚(大きい円形)、小銅貨1枚(中央に穴があいた円形)が入っている。

 形を覚えれば袋の中に入っていても必要な通貨を取り出せそうだ。


 少し粗めの麻袋には『黒パン』と『干し肉』が入っているが、多く見積もって3食分ぐらいしかない。

 これで足りる所に街があるのか、セットとして固定で入っているのか。

 それよりも、軽く触った感じでも硬そうだと分かるこれを食べる事ができるのかが不安だ。


 別の麻袋には『乾燥ハーブ』と『乾燥キノコ』もあった。

 しかし鞄の中には調理道具はなさそうだから、お茶にも出汁にも使えない。


 それぞれ、専用の小さい革袋に入った『岩塩』と『蜂蜜』があった。

 甘味だけでなく塩も結構な貴重品のようなので、あまり量もないし大事に使おう。


 木製の『コップ』と『スプーン』と『二股フォーク』も料理が出来ない今は、出番はあるのだろうか?


 紐でまとめられた『ボロ布の切れ端』が10枚ぐらい、再利用出来るティッシュみたいな扱いか。


 そこそこ『綺麗な布』が2枚、タオルだな。


 マスクやマフラーの代わりに使えそうな『長い布』も入っている。


 解して火口にするための『ロープの切れ端』と、使えるか不安になる『火打石』。


 腰のナイフの整備用の『砥石』と『油布』も専用の袋に入っていたが、整備をしていない設定なのか砥石は新品で綺麗な直方体だった。


 あとは鉄の輪が3つロープで鞄に吊るされてるけど、熊除けの『鳴子』か?



 セット内容の確認がおわり、確かに最低限の道具が揃っている印象だった。

 なぜか料理関連だけは中途半端だったけど……。


 何も貰えない異世界転生なんてのも多いし、この待遇はかなりありがたかった。

 これだけあれば普通の旅人として違和感はないだろう。



 アイテム関連の確認は終わったので、後はお楽しみのギフトについてだ。

名前:ヒュウガ

年齢:20歳

種族:平人族

属性:無

能力:乗物召喚 Lv.1

称号:神級ギフトの保持者

   幻影の旅人

所属:無し

魔瘴:100 ポイント

備考:無し

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