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2 人と人、街と街

1話見てない人は、1話見てから来て

人通りの多い通りを抜け、青年について行った先には、一軒家があった。見たところ、結構新しい。

「おかえり」

中に入ると、自分と同じくらいの年格好の少女が一人いた。母親は、見たところいない。

「こいつは誰?」

少年は、眼の前でこいつ呼ばわりをされた。

「拾ってきたんだよ。しばらく置いとく」

「よろしくお願いします。」

「よろしく」

こうして、青年と少女と少年による奇妙な同居生活が始まった。



少年にも、部屋が与えられた。2階の隅の部屋だ。と言っても、少年の持ち物は、ほとんど無いので、部屋には布団と机と椅子とタンスだけである。窓を開けてみる。見晴らしは、最悪だ。隣の家が綺麗に見える。その日のメニューは、カレーのようなものであった。食事は、美味い。それを口に出すと、2人とも、笑った。最も、美味く感じた理由には、宇宙船の中で、液体状の栄養液しか飲んでいないのもあるのだが。


ご飯を食べたあと、少女に連れられて、街を回った。少女の名前は、キョウコというらしい。中学生らしい。それが、自分たちの学校体系のどの部分なのかは、少年は知らない。その他、会話はなかった。この街の町並みは、少年が宇宙旅行の前に住んでいた、冥王星の町並みとは、ことごとく違っていた。まず、20階建て以上の建物がない。冥王星では、70階建て以上の建物は、ザラである。空中に浮いているのもある。次に、光が強すぎる。人工太陽ではなく、本物が照らしているからであろう。そして、街の保護ドームがない、軍隊がいない、などいろいろな違いに少年は驚いていた。


少年には、いくつか気づいたことがあった。まず、80歳以上の人を殆ど見かけない。2300年代には、200歳はザラに居る。というのも、2172年に、冥王星調査隊が、宇宙人と接触し、すべての技術が急速に発展したのがきっかけである。しかし、40歳というのは、この時代には、比較的年を取った人という位置づけなのかもしれない。

2つ目は、少女に連れられて通りを歩いているときである。たまに、歩いている人が、少年の顔を見てくることである。少年は、生まれてすぐに、他の人と同じように、ちょっとした美容整形をした。そのせいで、今の恋愛は、顔ではなく中身で決まると、曽祖父が嘆いていたのを、少年は聞いたことがある。

3つ目は、人種が一種類しかいないのと、軍人らしき人がいない点である。冥王星には、いろいろな人種の人がいたが、第二宇宙語という共通語で統一されていた。少年が日本語を喋れたのは、第二言語として、日本語を学んでいたおかげである。ちなみに、第一宇宙語もあったのだが、宇宙人との接触によって、第二宇宙語で統一され、今ではごく少数の人が喋れる程度だ。そして、軍隊もいない。少年のいた街では、木星の人々と、その他の人々との巨大な戦争が4年ほど続いていたので、街は静かで、軍隊が徘徊していた。だから、少年の指にも、護身用の小さなレーザー銃がついている。

こんな風変わりな街であったから、少年は、キョウコが学校へ行っている間も、ずっと街をウロウロしていた。


そうして、少年がここの生活にも慣れてきていたある日、事件が起きた。


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