表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
古流武術異世界戦記  作者: タキケン
25/86

ワーウルフ族

24話


「おーい!リュカオーン殿!ワシじゃよ!ダグザじゃよ!」


 ダグザが後ろから狼人間のリーダーらしき男の名を呼んだ。どうやら知り合いらしい。


「これは、これは、ダグザ殿、お久しぶりでござる。」

「ダグザ殿のお仲間でしたか!いやはや、ギガースを魔法も使わずに、たった一人で倒したものですから、何者かと思って警戒しておりました。」


 狼の男は慇懃な態度でダグザと接していた。どうやら律儀で誠実な男の様である。

 ダグザが優司の元へ狼の男を連れ、紹介を始めた。


「こちらはワーウルフ族の族長の息子、リュカオーン殿ですじゃ。」

「こちらは優司殿と申しての!異世界から転移してきたお方じゃよ!」


「異世界から!?」

「どうりで、変わった剣に変わった戦い方だと思いました。」


 リュカオーンは親しみのこもった笑顔を優司に向け、驚きと感想を述べた。

そして、獣人の森へ入ってきた理由を聞いてきた。


「ところで、このような所に、いかような御用が、おありですかな?」


 ダグザが、すかさず答えた。


「なに、ちょうどワーウルフの里へ行こうと思っていたところじゃよ。」

「重要な話が族長殿にあっての・・・。」

「案内してくれるかの?」


リュカオーンは一瞬考えた様だが、直ぐに笑顔となり、案内を始めた。


「ダグザ殿が申すのであれば、重大なことなのでしょう。であれば、里に迎えない訳にはいきません」

「さぁ、どうぞ、こちらへ!お連れの皆さんも!」


 優司達はリュカオーンに促されるまま、後を付いて歩いた。



 一方、近くでギガースとの戦闘を見ていたコボルトはというと。


「すげえ!すげえ!おいっ!見たか!?見たか!?」


 兄貴分のコボルトが興奮しながら弟分の肩をバンバン叩いて話していた。弟分のコボルトは迷惑そうな顔をしながら答えた。


「へい、見やしたよ。そう興奮しないでおくんなせい」


「あいつ!あんなでかいギガースを剣のみで倒しやがった!」

「たいしたもんだ!なぁ!?そう思うだろ!」


「へい、そうだやんすね。」

「ただ、あんだけ強いと兄弟達の形見を取り返すのは難しいでやすねぇ・・・。」


「兄弟達の形見?なんだそれ?」


「いやいや、兄貴が言ってたんでやんすよ!あいつらをつけている理由を・・・。」


「ああ、そうだよ!形見だよ!お前が覚えているか試してみたんだよ!」

「さあ、どうやって取り返すか・・・?」

「おっ!ワーウルフ達だ!どうなるか・・・?」

「んっ?みんなで出発しやがった!」

「おいっ!俺たちも行くぞ!」


「へいへい、わかりやしたよ・・・。」

「・・・素直に仲間に入れてくれって言えばいいのに・・・」


 コボルト達は優司の後をつけて行った。


 しばらく歩くとワーウルフの里に到着した。レプラコーンの里と違い、森を切り開くことはなく、森をそのままにしながら家を作っているという感じの里であった。里の中に入ると、広場の中央にワーウルフ達が集まっていた。

 ワーウルフ達の間を通り、ワーウルフの族長の前に案内された。目の前の椅子に、ひときわ大きなワーウルフが座っていた。


「息子よ、ギガースはどうであった?無事に討伐できたようだが、被害はいかほどであった?」


 どうやらワーウルフ達の集まっている理由がギガースの出没だったらしい。被害が出る前に討伐するため、リュカオーンを隊長にして討伐隊が組織された様だ。


「親父殿、それがギガースは、この者たちが倒してしまいました。」


 リュカオーンが優司達を族長に紹介した。すると、ダグザが前に出て族長に挨拶を行った。


「レディオーン殿、久しぶりじゃの。ワシじゃよ!ダグザじゃ!」


「これは!ダグザ殿!久しぶりですな!息災の様で何よりです。」


 ワーウルフの族長も丁寧な挨拶を返し、ギガースの討伐の礼を言った。


「ギガースを倒してくれたとは!さずがダグザ殿ですな!」


「いやいや、ワシは何もしておらんよ!ギガースを倒したのは、この優司という異世界人じゃよ!」


ダグザは優司をワーウルフの族長に紹介した。


「異世界人!?そなたが!?確かに見たことのない種族のようだが・・・。」

「して、どのような手段でギガースを倒したのかな?」


族長の問に対して、リュカオーンが答えた。


「親父殿、信じられませぬが、あの者が背負っている長い剣を使い、一人で倒しておりました。剣を3回振っただけです。」


「剣のみでギガースを!!それは真か!?」


 族長は、かなりの驚きようだ。するとリュカオーンが言った。


「間違いございません。この目でしかと見ておりましたので・・・。」

「さらに、ダグザ殿達は、我らワーウルフの里を目指して来ていたそうです。」


 そう聞いた族長は、ダグザに来訪の趣旨を聞いてきた。


「我らの里の御用があったのですか?して、どのような用件で?」


「はい、私たちの旅の理由をお聞きいただき、今後の対策を決めておきたいと思いましての。」


 ダグザが神妙に族長へ話を始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ