12
窓からの朝日で目を覚ます。
今回は、しっかり朝に起きる事が出来たようだ。
体を起こそうとすると、ふと違和感に気づいた。
「?」
布団をめくってみると、なぜか隣のベッドで寝ていたセレンが寝ていた。
「お~い、セレン。セレン。」
体を揺すってみる。
「ん~、あ、おはようございます、マモル様。」
「あぁ、おはようセレン。」
挨拶をしたセレンが、何故か、不思議そうにキョロキョロ顔を動かし、少しして、顔を赤らめ、飛び起きる。
「す…すみません!!」
「大丈夫、大丈夫気にしてないよ。それよりご飯を食べに行こうか?」
「はい!!」
俺たちは起き上がり、整容を済まし、朝御飯を一緒に食べに行く。朝御飯を注文し、今日の予定を話す。
「それじゃあ、昨日話した通り、しばらくはこの街を拠点にして、レベルを上げながら、冒険者活動をしていこう。だから、セレンにも冒険者登録をして貰おうと思う。」
「分かりました。」
「登録した後は、一緒に装備を見に行こうか。」
「はい!!」
そんな話をしていると、朝食が届いた。
「それじゃあ、食べようか。」
「はい!!」
ご飯を食べ終え、冒険者組合へむかう。
時間の関係のせいか、昨日来たよりも、冒険者の数が多かった。
「なんだか人が多いですね、マモル様。いつもこんなに多いんですかね?」
「たぶん、朝早いから、皆依頼でも、受けてるんじゃないか?」
「そうなんですね。」
昨日の件があったからか、セレンとはだいぶ打ち解けた気がする。
「それじゃあセレン、冒険者登録するから、列に並ぼうか。」
「はい!!」
列に並び、徐々に人がはけていく。
もうそろそろ、俺たちの順番が来そうなとき、
「おい、そこどけガキ!!」
ちらっと見てみると、柄が悪いスキンヘッドの男が立っていた。
「ま…マモル様。」
セレンが俺の服の袖をつまみながら、少し怯えていた。
安心させるため、頭を撫でてやる。
「大丈夫だよセレン。」
「おい、何ぐずくず言ってんだよ、早くどけガキ!!」
頭を撫でながら、逆の手で、周りにばれないように、魔力弾を指で弾きスキンヘッドをぶち抜く。魔力量は当然抑えたが、イラついたので、魔力量は、勇者たちを撃った時よりも、多く込めた。まぁ、それでも魔力量は2だけどな。
「ぶぼっ」
スキンヘッドは、盛大に回転しながら、ギルドの入り口までぶっ飛んでいく。
「何だ何だ。」 「おっ喧嘩か。」「ん、おいおい、こいつ気絶してるぜ。」
周りの冒険者が騒ぎ出す。
「何事ですか!!」
冒険者をかき分けて、昨日、受付をしてくれたマリアさんがやって来た。
「あら、昨日? 確かタツガミ様でしたか? これは貴方が?」
マリアさんは、俺に尋ねてくる。
「いえいえ、違いますよ。勝手に転んだだけじゃないですかね?」
「そうですか。」
その後、周りの冒険者たちにも、確認して、
「そこに転がっている人をとりあえず、連れて行って下さい。」
スキンヘッドは、職員に連れて行かれた。
「では、業務を再開します。」
少しして、俺たちの順番がまわってきた。
「次の方どうぞ。あら、タツガミ様。今日は、どのような用件でしょうか?」
「この子の、冒険者登録をお願いします。」
「あら、その子は?」
「俺の新しい仲間です。」
「そうですか。では、こちらに必要事項を記入して下さい。代筆は必要ですか?」
「そういえば、セレンって、文字書けるの?」
「はい。一応、人通りの教育は受けています。」
そう言い、セレンは、必要事項を書いていくが、職業欄で手が止まり、小声で俺に、聞いてくる。
「ま…マモル様、私の職業ってなん何でしょうか?」
「あれ? セレンって自分の職業知らないの?」
「は…はい。すみません。」
「別にいいけど、セレンの職業は、歌神だったと思うよ。」
「歌神ですか?」
代わりに、職業欄を書いてやる。
「ありがとうございます、マモル様。」
「それじゃあ、マリアさん、お願いします。」
俺は、そのまま、マリアさんに、手渡す。
「では、お預かりします。」
「セレン様、この歌神は、どのような職業でしょうか?」
「え!! あのーそのー… ま…マモル様。」
「それは、支援系の職業みたいなものです。」
「支援系の職業ですか? 聞いたことない職業ですね…分かりました。では、それで、登録させて貰います。少しお待ち下さい。」
マリアさんは、奥に行き、1枚のカードを持って戻ってくる。
「こちらが、セレン様の冒険者カードになります。」
「あ…ありがとうございます。」
体をカチコチさせながら、セレンは受けとり、マリアさんから、冒険者の説明を聞く。
「以上になります。他に質問はございませんか?」
「だ…大丈夫です。」
「あ、俺から質問いいですかマリアさん?」
「はい。大丈夫です。何でしょうかタツガミ様?」
気になった事を、ついでに、マリアさんに尋ねてみた。
「自分の職業って、本来どうやって調べるんですか?」
「職業ですか? 一応、ステータスは、教会や冒険者ギルドで、大銅貨5枚払って下されば、鑑定の水晶を使用しステータスをお教えしております。」
「その他に、知る方法ってないんですか?」
「一応、鑑定系のスキルを持っている人に直接聞いて知ることも出来ますが、もともと鑑定系のスキルがレアなスキルなんで、殆どが、鑑定の水晶を使用し、知ることが多いですね。」
「そうなんですね。」
他にも、何個か質問し、それが終わると、ギルドを後にした。




