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ある日、TS金髪サキュバス系美少女になった俺はVRMMO世界を《捕食》スキルで無双する  作者: その他大勢の中で耳だけが大きくなった兎
始まりの街レアルタ編

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【緊急】オークダンジョン完全攻略(散歩)

 手に持つのは、ベルナデッタから得た大剣だった。

 

 シスター風の見た目をした低身長爆乳美少女に、不釣り合いなくらい巨大な大剣の組み合わせは完全に絵面が強い。


『!?!?!?』『でっっっっか』『なんで大剣!?』『リエラ様、そっち行った!?』『急に主人公感』と、コメント欄が一瞬でそっちへ持っていかれた。よし、カモフラージュは完全に成功である。


「今日はねぇ」


 俺はにやっと笑い、


「新しい力、試しちゃうんだから」


 と告げた。

 そう、今回試すのは前回手に入れたスキルである《大剣術・初級》であり、余っていたスキルポイントもさらにそこへ振っていたのだ。


 当然、コメント欄は『なんで!?』『リエラ様VIT型じゃなかったの!?』『方向性どうした』『無駄遣い感ある』と困惑している。


 うん、普通に見たらそう思えるだろうが、そこにはちゃんと理由がある。


「前のエルーサ戦でね」


 俺は歩きながら説明を続ける。


「ゴブリン達、私の技とか能力の一部を引き継いでたのよ」

 その言葉に、リスナーたちも『あー』『たしかに』『関節ゴブリンいた』『あれ怖かった』と思い出しているようだ。


「だから」


 ブォン、俺がクリムゾンブレイドを軽く振ると、重い風切り音が響いた。


「なるべく幅広いスキルを取ることで、コールするゴブリン達の底上げになるんじゃないかなって」


 『なるほど』『賢い』『完全にママ思考』と納得の声が上がる。


「まぁ、半分くらい実験だけどね」


 そこで俺は肩を竦め、と付け加えた。そして、大剣を使う重要な理由がもう一つある。 それは、クリムゾンブレイド自体にSTRとAGIの補正がついていることだった。

 ベルナデッタ捕食によるSTR増加や体捌き補正など諸々を込みにすると、現在の俺のSTRは補正込みで140を超えている。 つまり、少なくとも数値上はもう“非力な女の子”ではなく、普通に前衛適性があるどころかむしろ高いのだ。

 俺は再度大剣をぶんっと振り抜いた。

 重いが、それでもしっかりと振れる。


「ファンタジーゲーム、一度は大剣ぶんぶんしたいじゃない? 今のリエラ様はそれができるんだからね!」


 声高に宣言する。

『何その結論www』『筋力お化け』『ゴリラシスター』『盛大にコケるフラグに聞こえてくる』とツッコミが飛ぶ中、


「いざっ!」


 気合いを入れる。


「へぶっうぅ!!」


 岩につまづき顔から盛大に転んだところから改めてのオークダンジョン攻略が始まった。


◇◇◇


 ――ぶんっ!!


 初撃でオークの身体が普通に吹き飛び、「……え」と俺が一番驚いてしまった。

 いや、今までの俺は基本的に状態異常や拘束、捕食といったそっち方面ばかりだったのだ。

 だから、“純粋な物理火力”というものにそこまで期待していなかったのだが、完全に違った。

 STR140、そして素の攻撃力が高いクリムゾンブレイド、大剣術、そしてベルナデッタ由来の身体操作感覚の全部が噛み合うと普通に強い。 しかも、本当にめちゃくちゃオークが吹っ飛んでいく。


 リスナーも『!?!?』『強』『待って火力ある』『リエラ様がパワー系になった』『オークかわいそう』と大騒ぎだ。


 うん、結論から言うと、オークは本当にかわいそうだった。でも、エルーサもベルナデッタも遠慮しなくていい的な感じだったし、ここは徹底的に叩かせてもらおう。

 今までの搦手中心の戦い方に筋力が加わった。

 大剣に拘束、誘惑、ゴブリン、さらにミーナの後衛火力があわさっている。

 前回ですら理不尽寄りだったのに、今回はそこへ“純粋な殴り性能”まで加わっているのだから、オーク達からしたらたまったものではない。

 しかも俺たちのレベルは50台で、このダンジョンも50適正だ。ネネも前の段階ですでに呆れてた。本来なら、もっと時間かかるんだよぉ、とは頭の痛い発言である。

 だが、ミーナがスッと手を上げ下ろすだけで、フレアランスが複数本同時にゴォォォッ!!とオークを吹き飛ばしていく。《無音詠唱》登録した動作に魔法を割振る。ハッキリとした動作が必要だが、彼女の希望通り、喋りながらの攻略に適している。

 そこに、さらに俺の大剣が横薙ぎに振るわれ、前衛を崩し、ゴブリン達が足へしがみつくという完全に地獄の光景が広がっていた。


 新しいスキル楽しー!!


 その結果としてハイになった俺たちは無駄な寄り道戦闘により、ミーナの経験値効率が異常なことになっていた。

「えっ」とミーナがぽかんとして、「また上がりました」と報告する。

『はや』『もう!?』『ミーナP育成RTA』とコメントも驚きを隠せない。

 その後も、進むたび、戦うたびにレベルが上がっていく。ミーナの被弾はゴブリンがダメージの身代わりを受けるため火力に集中することもできるし、俺の継戦能力が異常すぎる。《戦場の聖女》による5秒毎リジェネにより、細かい被弾がほぼ無意味になっていたのだ。

 俺たちは“攻略”というより、完全に宣言通り“散歩”みたいな空気でダンジョンを進んでいた。


◇◇◇


 そしてボス部屋前となる湿った巨大扉の前に到着した。そこで、ミーナが自分のステータスを見ながら固まっていた。

「どうしたの?」と、俺が横から覗き込む。

 すると、ミーナが信じられないものを見るような顔でこちらを向いた。


「私、今レベル63です」と告げる彼女に、


『!?!?!?!?』『上がりすぎwww』『ミーナP、爆速育成されてる』『2人とも休憩なしで戦いっぱなしだもんなぁ…』


 コメント欄も大騒ぎになる。


 ーーちなみに俺は1上がって54である……。


 炎将軍ローブ姿のまま

「私、今日……ほとんど何もしてないのに……!!」

 

 ぽかんとしている。


「ほんと、びっくりだよ」


 俺は苦笑しながら大剣を肩へ担ぎ直した。

 何もしてない……そんなことはないけど詠唱がないと言うのは燃やしている実感がないのかもしれない。


 勢いをそのままに俺たちはボスエリアに向かう。湿った空気に重い鉄臭が漂い、巨大な門の先からは低く唸るような咆哮が聞こえてくる。


 ここまで来ると流石に空気が違い、雑魚オーク達の拠点とは明らかに別物だった。 戦場や軍の砦といった、張り詰めた重厚な雰囲気がある。巨大なボスエリアは非常に広く、天井も高く作られている。

 中央には砦のような陣形が組まれており、そこへ整然とオーク達が並んでいた。 盾兵、剣兵、槍兵、そして後衛の弓兵までが揃っている。

 さらに術師やヒーラーまで含めると、総数は50近くにのぼる。しかも、そのすべてがしっかりと統率されているのだ。

 中央にはひときわ巨大な体躯を持ち、金属装甲と赤黒いマントを身に纏い、大斧を構えた存在がいる。


 ――《オークジェネラル Lv65》


 その瞬間、視界へ警告ログが表示された。

 《警告》《当エリアはレベル50以上レイドパーティ推奨です》《十分な戦力と連携を推奨します》


『このパターンww』『これ苦労したけどww』『完全にレイドだ』『必要人数たりないからの…?』『リエラ様なら普通に問題なさそう』と、コメント欄もざわつく。


 初級者、卒業ダンジョンとはよく言ったものだ。


 恐らくここで軍勢対軍勢をするため、これまでのダンジョン攻略で役割やヘイト、ヒーラー、前衛、そして連携といった要素を学ばせてきたのだ。

 その全部を「はい、最終試験です」と叩きつけてくるタイプの構成になっている。

 本来なら、ここでプレイヤー達は連携を崩されて苦戦することになる。


 ーー本来なら。


「……ふふ」


 俺は小さく笑った。

 当たり前だけど、俺は全然怖くなかった。

 だってこれはもう、俺たちからすれば“あの戦い”のミニマム版でしかないからだ。


 適正80のネームドであるベルナデッタとエルーサを、100を越える軍勢を退け俺たちはそれを二人で攻略したのだ。

 だから今さらレベル60の軍勢なんて言われても、正直なところ“攻略法が見えてしまっている”状態だった。


「ミーナ」


 ミーナも状況を完全に理解して目が笑っている。

 スッと一歩前にミーナが出る。

 パチンッ指を鳴らしフレアオーバーライドのエフェクトたる炎の軍旗を背負う。


 さらに片手を上げフレアランスを構える。

 ボッボッボッボ、と規則的にランス並んでいく。


「控えろオークの軍勢よ。ここへ来たるは、かの聖女、そして真紅の騎士を退けた、リエラ様である!」


 そのままミーナが右腕をスライドさせると後ろにはファイアーボールがまるで軍勢のように現れる。


「しかし、お前たちは同時に幸運である。我が主、リエラ様の贄となることができるのだから」 

「……」


 俺はその様子を腕を組みながら、それっぽいポーズで眺めている。なにそれ聞いてない。って言うかカッコ良すぎない? なにしちゃってんのこの子……。


「リエラ様、道は作りました」


 彼女は炎将軍ローブの裾を翻しながら、後衛位置へ下がった。


 え、丸投げ? 締めは丸投げ……?

 俺はできるだけ平静を保ち、声色を落とす。


「ご苦労様」


 俺は肩へ担いでいたクリムゾンブレイドをゆっくり地面へ突き立てる。


「晩餐には贄が必要ね……今夜の私は飢えているの。さ、あんたたち宴に付き合ってちょうだい」

 

 なるべく不敵に、なるべく意味深に宣言する。


『!?』『え』『まだおかわりあるの!?』


 コメント欄がさらにざわついた。


 その瞬間、俺は静かに手を掲げて「《コールゴブリン》」と唱えた。


 影が揺れて黒い波紋が広がり、そこから次々とゴブリン達が現れる。


 棍棒や短剣を持ち、よだれを垂らしながらギャアギャア騒がしい、完全にいつものゴブリン軍団だ。


 だが、問題はその“最後”に現れた存在だった。

 すぅっ――と空気が変わり、コメント欄も一瞬止まる。


 影の中から静かに、泥濘の聖女エルーサと真紅の騎士ベルナデッタの二人の影が現れたのだ。


『!?!?!?!?!?』『え』『は????オークだろ!?ナンデ!?』『うそだろ』『ゴブリンとは!?』

 と、コメント欄が爆発した。


 当然の反応だ。


 トビーはゴブリンとしての召喚だから理屈はわかる。でも、エルーサ、ベルナデッタはゴブリンではない。

 コールゴブリンとはなんなのか、今はそれ以上のことは使い手にもわからない。


 俺はそのままクリムゾンブレイドを引き抜くと、ベルナデッタへ向けて放った。


 パシィ……彼女がそれを片手で受け取る。

 赤い瞳に静かな殺気を宿すと、大剣がゴォッと低く唸った。

 俺は笑いながら、


「この、リエラ様の忠実なる臣下よ」


 オークの軍勢を見据えて命令を下した。


「目の前の敵を討ち滅ぼせ」


 一拍置いて芝居かかった言い方で、


「……できるな?」


 と口元を吊り上げる。


 ベルナデッタは一切迷わず「仰せのままに」と答えたーーその瞬間、轟ッ!! という音とともに、彼女が地面を砕きながら突撃した。


 軍勢対軍勢、ついに戦いの火蓋が切られる。

 ゴブリン達が叫びながら雪崩れ込み、ミーナの炎が後方を焼き、エルーサが支援魔法を展開していく。

 そして、その中心でオークジェネラルが完全に固まっていた。

 いや顔、顔がすごいことになっている。目を見開き、口も半開きだ。

 完全に、“なんでうちの英雄と聖女が敵側にいるの?”という顔だった。そりゃそうだろう。

 さらに俺のパラメーターを一部継いで捕食前より硬く速くなったベルナデッタはめちゃくちゃ敵陣で暴れている。

 エルーサの支援もいやらしい。

 相手にしていた時も思ったが、的確に戦場の足りていない部分にバフやデバフ、回復を届けている。


 結果として、オークジェネラルの顔面がさらにとんでもなく情けないことになっていた。

 だが次の瞬間、ようやく我に返ったのか、

「ブモォォォォォォォォォッッッ!!!」

 怒号とも咆哮ともつかないヤケクソ気味の声を上げた。

 軍勢全体が震えるような大音声が響き渡る。

 そして、オーク軍団が一斉にこちらへ突撃を開始した。

 俺はクリムゾンブレイドではなく、トゲメイスを握り直して、そのまま前線へ飛び込んだ。

 重い鈍器特有の、腕へずしりと乗る感覚がある。だが、今の俺にはその重量がむしろ心地よく感じられた。

「さぁ、行くわよっ!」と気合いを入れ、俺は床を蹴った。


 《反応強化》が発動し、視界が一瞬だけ研ぎ澄まされる。

 オーク達の動きや武器の軌道、そして足運びに至るまで、全部が少し遅く見えた。

 俺自身の動きは速く、あっという間に最前線に躍り出る。多少ミーナの炎が直撃しても《戦場の聖女》のリジェネが絶えず身体を修復し続けているため、ただのバーサーカーだ。


 痛みや疲労、細かい削りダメージなど、その全部がじわじわと消えていく。

 そして今回は、本当に“雑魚処理”でしかなかった。通常個体のオークは、もうとっくの昔に吸収限界へ達している。尻尾も萎え萎えと言うかまるで反応がない、つまり俺にとってオーク軍は単なる武器のサビでしかないのだ。


 ヒュンッ! と、俺はまず後衛へ魔ダーツを投擲した。それがヒーラーオークに命中する。


 ビリッッ!! という音と共に、麻痺が広がる。

「ブッ!?」と驚くオークを尻目に俺はそのまま勢いを殺さず、前衛へと突っ込んだ。


 盾持ちオークが咄嗟に防御を上げるが、ゴッッ!! という衝撃と共に、トゲメイスが盾ごとオークを弾いた、トゲメイスを投擲でぶん投げ、オークの腕をサブミッションで極める。骨が砕け、肉が潰れる鈍い感触が手に伝わってくる。


  さらに「ミーナ!」と声をかけると、「はいっ!!」という威勢のいい返事が響いた。


 ゴォォォォッ!! と、炎の魔法が炸裂する。アロー、ランスやボール、が俺ごと容赦なく後方へ降り注ぐ。ヒーラーが沈み、術師が燃え上がり、ゴブリン達が動けない敵の足へ群がっていく。


 ベルナデッタが戦列を崩壊させ、エルーサがこちら側へ的確な支援を撒いている。完全に俺たちの戦場だった。


『えぐ』『オーク軍壊滅してる』『ジェネラル君かわいそう』『オークくんやっぱり逃げてえ!』


 コメントが視界の端に流れる。

 うん、まさにコメント欄の言う通りである。特に、ジェネラルがかわいそうだった。


 戦場の中心には、かつての英雄であるベルナデッタと、聖女エルーサがいる。

 本来なら自軍を率いているはずの存在が完全に敵側に回り、しかもめちゃくちゃ強いのだ。


 オークジェネラルからしたら、これは悪夢でしかないだろう。


「ブモォォォォッ!!」


 ジェネラルが怒号を上げる。彼が巨大な斧を振るうが、ベルナデッタはそれを真正面から受け止めた。


 ガギィィィィン!! と、激しい火花と衝撃が弾け飛ぶ。しかし、ベルナデッタは一歩も引かない。しかもよく見ると――彼女は明らかに手加減している。


 HPを削り切らないよう、絶妙に攻撃を調整していたのだ。じわじわと、じわじわと相手を追い詰めていく。これは完全に公開処刑である。


 気づけば、周囲のオーク軍は全部沈んでいた。  燃え尽き、倒れ、転がり、残ったのはジェネラル一体だけである。


「ブモ……」と、ジェネラルが後ずさる。


 そこにはもう威厳も何もなく、汗を流し、怯え、半泣きになって、完全に追い詰められた顔をしている。

 俺はゆっくり歩み寄った。

 血濡れのメイスズルズルと引きづり、


「……言い残すことは?」


 そう静かに聞いた。

 ジェネラルは、しばらくの間ただ震えていたが、やがて観念したように斜め下を向き、持っていた武器を地面に置いた。


「……ブモォォォ」


 発せられたのは、それだけだった。

 それは諦めや敗北など、全部を飲み込んだような声だった。

「そっか」


 俺は小さく笑い、そして口元を吊り上げた。


「オークジェネラル」


 呼びかけながら、一歩近づく。


「いただきまぁす❤︎」


 尻尾が開き、黒い花弁と牙、そして粘液があらわになる。――グシャァァッ!! という生々しい音と共に、ジェネラルが影の中へ飲み込まれた。


 次の瞬間、大量のログが視界へ流れ込んでくる。


《オークジェネラルの捕食を確認しました》

《オークの吸収限界を確認》

《斧術・初級》《槍術・初級》《片手剣・初級》《盾術・初級》を獲得しました。


「は?」と俺は声を出した。待って、いくらなんでもログが多すぎる。


さらに、

《一定数の近接系スキル所持を確認》

《スキルを統合します》

《近接系初級スキルのスキルポイントを返還します》

《武芸・初級》を獲得しましたと続く。


「情報量っっっ多っっ!!!」


 と、俺は思わず叫んでしまった。


『wwwwwww』『なんか増えたの!?www』『リエラ様もしかしなくてもまた変なことになってる?』

 俺の中のログを想像するしかないコメントも騒がしい。俺自身の頭が追いつかない。


 棍棒、体重、大剣、槍、剣、盾、斧、といったスキルがまとめて“武芸”になったというのか。


 しかも、使ったスキルポイントがかなり返還されている。


「な、なにこれ……」


 俺は完全に困惑しながらステータスを開いた。

 すると、《武芸・初級》の説明欄にはこう書かれていた。


 ーー近接武器全般への適性補正。

 ――近接行動時、身体操作補正。

 ――近接系スキル初級マスタリー。


「……あっ」


 俺は直感した。これ、かなりやばいスキルだ。

 たぶん、今後獲得する近接系スキル全部の土台になるやつだろう。

 つまりリエラは、武芸者?路線に進化してしまったのだ。この身体で……。


「……まぁ」


 俺は視界を埋め尽くしていた大量のログ表示を一つ一つ丁寧に閉じながら、小さく息を吐いた。


「ヤバかろうが、ヤバくなかろうが……進むしかないか」


 次々と押し寄せてくる規格外の能力や異常なステータス上昇の通知を見ていると、まともなプレイヤーとしての常識が完全に崩壊していくのを感じるが、もう今さらである。


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