12-2 さらなる協力者
「そんな経緯があって、彼は国際連合警察機構に移ったの? 全然知らなかった。どうして教えてくれなかったの?」
「レンから、極秘情報として他言しないことを条件に教えてもらったからだよ」
「今は話していいの?」
「今話すべきだと思ったからな。それに、警察機構でどんなことがあったのか、真実が公表されてもいいと思う」
『ショウ君がこの前、友人のレン君を紹介してくれてね。今度、話し合いの場を設けることになったんだよ』と、グループのボスのキルシュが言うので「叔父様! 会われるんですか!」
驚くラルがショウを見ると「国際連合警察機構としではなく一人の刑事として、そして、シルバーフェニックス側の救出グループではなく、いち保護団体の代表として会うことにしたんだよ。それに、ティスも国際連合警察機構の刑事だから、一緒に参加してもらう予定でいたんだけど、難しいかもしれないな」
「そういえば、ティスが連れてきた両隣の領主の配下の刑事はどうなったの?」
「奴らは領主たちと一緒にそれぞれの国へ行ったから、この国にはいないよ」
「でも、国際連合警察機構の刑事のままなんでしょう?」
「どうだろうな。この国の領主を監禁して薬漬けにしたあと、他国へ追いやったり、領主の館を乗っ取ったことを隠ぺいするため、何年にも渡って、ホッフマイスター侯爵たちを地下の部屋に監禁したりしたことは犯罪だからな」
「その証拠を提出すれば、共犯で懲戒免職になる?」
「そして、それを知った国際連合警察機構内に残ってる残党は、バレる前に行動するだろうから、自主退職するか逃亡するか。中にはバレないだろうと高を括る図太い奴が、知らん顔して残るかもしれないが、そういう奴が、バックについてる腹黒な大物にたどり着くヒントを、くれたりするんだよ」
「そんなおバカさん、いるの?」
「それがいたりするんだよ。なんにせよ、正当な取り締まりが始まってるから、徐々に良くなると思う」
『そう言い切るのはまだ早いよ、ショウ君』グループのボスのキルシュが冷静に言う。『我々の敵が、そんなおバカさんを見逃すとは思えないからね』
「ああ……そうですね。まだ油断はできないです」
「ショウと叔父様、私の知らないところでいろいろと進めてたんですね?」ラルがキルシュを問い詰めると『お前に話したら暴走しかねないからな。だから、お前の体調が良くなって、こちらの計画が整ったら話そうと、ショウ君と話していたんだよ』
「……ショウ?」むくれた顔をすると「ラルには休養が必要だって、何回も言ってるだろう?」
「でも!」
「あれ? そういえば、今夜は先生の診察日じゃないか?」
「エッ! そうだっけ!」慌てて壁に掛けてあるカレンダーを確認しに行く。
『ショウ、大丈夫ですか?』心配する「水の貴族」トップのジェシーに「ああ、こっちは大丈夫だよ。ちゃんと先生の言いつけを守ってるから」
「ショウ! 夕飯の材料ある? 先生が来る前に夕飯食べないと、また怒られちゃう!」
『また怒られるんですね?』苦笑するジェシーに「それでも、よくはなってるんだよ」ショウも苦笑する。




