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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第九章 大陸の秘密
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11-1 安全な場所の確保

 

 その後、フルーツミックスサンドを食べた「風の貴族」セカンドのホッフマイスター侯爵が、『人間は探求心がすごいと思っていたが、分野を問わないのだね』と、満足そうに紅茶を飲むと、内容の違うフルーツミックスサンドを食べたあと、イチゴのサンドを食べる「土の貴族」サードのタンデルチェスト子爵が『気になることがあるんだが、聞いていいかな?』とテレビモニターに映るショウに聞く。


『このマンションの下の階にいるという組織のメンバーのことだが、どうして同じマンションに居るんだ?』


「わかりませんか?」


『タンデルチェスト子爵。彼らは我々を護衛するためにいるんですよ』「風の貴族」トップのファルークが代わりに答える。


『我々の護衛だと!』全員ファルークを見る。


『そうです。今の我々の状態を見てください。俺はこのとおり視力を失ってます。誰かの助けがなければ一歩も動けません。

 ホッフマイスター侯爵とあなたも、最近まであの鏡にエネルギーを奪われていたため、本調子ではないですよね? 少し歩いただけで息が上がってることは、息遣いを聞いてわかってますよ。

 だから、もし両隣の領主たちの配下が来たら、逃げ切ることは不可能です。

 そんな我々の状態を推測して、アディという組織の責任者が指示したんでしょう。そうだろう?』テレビモニターに映っているショウに確認する。


「俺の説明はいらないだろう?」


『それでは、下にいる組織の連中は、我々が上の階に来たことを把握してるのか?』緊張するタンデルチェスト子爵に「彼らは調査員でもありますからね。誰がここに入ってきたか、常に確認してるはずですよ」


『では、わかってるのか』

『タンデルチェスト子爵。どうして彼らが下の階にいると思いますか?」逆に聞くショウ。


『下から上がってくる配下たちを食い止めるためだろう?』代わりに答える「風の貴族」トップのファルーク。『我々が逃げる時間を作るために、すぐ下の階ではなく、二つ下の階にいるんじゃないのか?』


地頭(じあたま)のいい奴と話をすると、余計な時間が掛からないから話しやすい」ショウはファルークが気に入ったらしい。


『我々からしたら、生死に関わることだからな』

「……そうだった。失礼なことを言った。申し訳ない」


『しかし、アディという組織の責任者は、思った以上に観察力があるね』感心する「風の貴族」セカンドのホッフマイスター侯爵。「いくら元心理分析官といっても、それ以上に多彩な能力の持ち主だな」


『我々も、そういう人間を敵には回したくないが、共に行動するかどうかは、まだ返事ができない』返答する「土の貴族」サードのタンデルチェスト子爵。


『考える時間はあまりないだろうが、我々で話し合う時間をもらえるだろうか』「風の貴族」セカンドのホッフマイスター侯爵が聞くので「もちろんです。今日は疲れているでしょうから、この辺で終わりにしましょう。食事は 近くにスーパーがあるし、デリバリーもあるので、好きなほうで食事を取ってください。返事は明日お聞きします」


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