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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第八章 ルナノヴァ国の秘密
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42-2 ピエロの仮面の正体

 

『あれは、行けるように最初から仕掛けられていたものと判断しています。通常、複数の結界を同じ場所に掛けることはしません。なにの掛けているのは、やはり、そうせざるを得ない何かがあるんだと思います』


「俺たちがまだ気づいてない何かがあることは確かだよ」ショウが言い切るので「なにがあると思ってるの?」隣のラルが聞くと「おそらくだけど、誰かいると思う」


「ファルークじゃないの?」

「俺たちが気付いてないと言っただろう? ファルークじゃない他の誰かだ」


『なぜそう思う』ティスがつっけんどんに聞いてくる。『誰かいると考える根拠はなんだ?』


「重複して掛けてある結界だよ」

『結界が複数掛けてあるから、誰かいると考えたのか?』


「さっきジェシーが言った、通常、複数の結界を同じ場所に掛けることはしない、というのは前から聞いてたことだが、通常行わないことをあえてやるからには、やはり何か理由があるし、結界を掛けることができる側にいるみんなでも、結界をまたいで移動することはできないとなると、複数の結界を重ねて掛ければ、中心まで行くことがかなり難しいので、重要なものを隠してると思うのは想像に難くないだろう?


  では、なにを隠してるのか。物であれば埋めればいい。深いところに埋めればそう簡単に見つかることはない。当然、わざわざ結界を張る必要はない。


 だから逆を考えると、埋めて隠すことができないもの。ある程度の空間が必要なもの。

 それは、みんなの側の誰なのか、もしくは人間かわからないが、生きている者を隠さなければならない場合、結界を張るなど、誰も近づかないようにする配慮が必要になる」


『なるほど。筋が通った根拠だ』納得するティス。


『ショウの見解からいくと、結界の中心に隠れてる、もしくは隠されている者は、かなりの重要者のようだな』シルビアも誰なのか考えはじめる。


「例の領主たちは、その誰かも捜してるのかもしれない。どうしても見つけたいから、生半可なことでは音を上げることはない探検家に、調査を依頼したとも考えられる」


「そうなると、考えられるのは誰?」当てはまる者を捜していくラル。

『漠然としすぎてて、どこからチェックしたらいいかわかりませんね』苦笑するジェシー。


『隠れてる者は、例のピエロの仮面の奴かもしれないな』腕を組んで考えるティスが『正体がバレたらいろいろと問題が起きるから、あえて素顔を出さないようにしたと考えれば、仮面の意味はわかる』


 ピエロの仮面の人物は真っ先に思いつく。


「それはそうだが、だとしたら、ピエロの仮面は「土の貴族」になるんだろう? だったら「有力な候補者は誰か、考えたほうが早いんじゃないか?」


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