42-1 ピエロの仮面の正体
ここで映像を止めると、「ピエロの仮面をかぶった奴が誰か、わかるか?」ショウが聞く。
『たぶん、「土の貴族」か「準貴族」の誰かだと思います』ジェシーが向かいのティスを見ると、彼は目を閉じて何かを思い出そうとしていた。
そのため、ティスが何か言ってくるまで待つことにし、『シルビアはどう思う?』と話を振る。
『えっ、ああ、俺もジェシーと同じ考えだよ』と言うが、歯切れが悪いので「心当たりがあるんだろう?」ショウが聞くと『心当たりというか、どこかで聞いたことがあるような声なんだよ』
『シルビアもそう思うか?』ティスが同意する。『前に聞いたことがあるような気がするんだよな。クソッ、出てこねえ……』
「ジェシーは聞き覚えある?」ラルがモニター越しに聞くと『いいえ。僕は聞き覚えないんです。ラルさんは?』
「実は、私も聞き覚えないの」
「ラルとジェシーは聞いたことなくて、シルビアとティスは聞いたことがある声だということか」確認するショウが「じゃあ、シルビアとティスの行動範囲内にいる者の可能性が高いから、シルビアたちがよく出かけた先とか、共通の友人の可能性はないか?」
『そんな身近な奴なららすぐに思い出す!』必死に思い出そうと頭を抱えるティス。
『ダメだ! 思い出せない!』諦めるシルビア。
「それなら、大分前に会った者だろう。誰なのか今は特定できなくても、ふとしたことで思い出すことがあるから、気に留めておいてくれればいい」
「あのピエロの仮面が「土の貴族」か「準貴族」の誰かなのは確実なの?」ラルが改めて聞くと、ティスが『ああ、間違いない』ハッキリ答えるので「だとしたら、おじ様に確認してもらうのが早いかもしれない」
「そうだな。「貴族」か「準貴族」のランクにいるのなら、キラのメンバーに選ばれてる確率が高いから、グループならなにか情報を持ってるかもしれない。俺があとで連絡しておくよ」またメモ帳に書いていく。
『たぶん、奴があの巨大ナメクジを操ってるんだ』口を開くティスが『俺たちが追いかけられた巨大ナメクジは、フェイクだとジェシーは言った。「土の貴族」か「準貴族」の誰か作り出したものだとしたら辻褄が合う。あのナメクジは「風の貴族」が作る「螺旋の迷路」のラスボスだからな』
『確かにそうですね。では、僕たちが会ったあの巨大ナメクジも、ピエロの仮面が作りだした可能性があるということですね?』
『だとしたら、ピエロ仮面はこの森に張られてる全部の結界を行き来できることになるぞ。そんなことができる奴がいるか?』疑問を投げるシルビア。
『おそらく無理かと……できないと言い切ることができないので……』慎重に答えるジェシー。
「あの森に掛けられてる結界は、「土の貴族」のものと「風の貴族」のものだよな?」確認するショウ。「だとしたら、両方の貴族は行き来できるわけじゃないのか? ジェシーたちは最初、「風の貴族」が掛けた「螺旋の迷路」に入って、その後、「土の貴族」が掛けた「森林の迷宮」へ移動したんだろう?」




