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呪壊の陰陽師 ―霊力零(ゼロ)の陰陽師が最強の妖狐と結ぶ仮初の契約―  作者: 仁科異邦
妖怪の王の復活編

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巫女と葛葉の特訓

ちょっと短めですすいません。

 同じ頃。

 ミユキとナギサも、八岐大蛇と戦っていた。


 二つの頭が、二人を攻撃している。

 ミユキは、炎を放った。

「《蒼炎・朱雀》——!」

 炎の朱雀が、八岐大蛇の頭に向かった。


 でも、八岐大蛇は口から水を吐いた。

 大量の水が、炎の朱雀を消した。

「——っ、水——!?」


 ミユキの心が、焦った。

 ——朱雀の炎が、効かない。

 ――どうすれば。


 八岐大蛇の頭が、ミユキに迫った。

 速い。

 ミユキは、避けようとした。でも、動きが鈍かった。焦りが、判断を鈍らせた。


 牙が、ミユキの右腕を掠めた。

「——っあ!」


 激痛が走った。

 腕から、血が流れる。

 服が、赤く染まる。


 ミユキは、歯を食いしばった。

 ——痛い。

 ――でも、これぐらい。


 ナギサは、水の龍を出した。

「《水龍・青龍》——!」

 水の龍が、八岐大蛇に巻きついた。

 身体を拘束しようとする。


 でも、八岐大蛇は力任せに水の龍を引きちぎった。

 まるで、紙を破るように。


 そして、尾がナギサを打った。


 ナギサの身体が、吹き飛んだ。

 地面を転がる。

「——っかは!」


 ナギサは、地面に倒れた。

 全身が痛む。

 息が、できない。


 ナギサの目に、涙が浮かんだ。

 ——痛い。

 ――苦しい。


 でも、ナギサは立ち上がった。

 震える手で、地面を押して。


 「……まだ」

 ナギサは、呟いた。

「まだ、やれます」


 ミユキも、傷ついた腕を押さえながら立った。

「……そうね」

 ミユキは、ナギサを見た。

「やるしかないわ」


 二人は、また攻撃した。

 何度も、何度も。

 傷つきながら。

 でも、諦めずに。


 ムツミとユカリも、八岐大蛇と戦っていた。


 二つの頭が、二人を攻撃している。

 ムツミは、風を纏って跳んだ。

「《暴風・白虎》——!」

 風の虎が、八岐大蛇の頭に向かった。


 でも、八岐大蛇は風を口から吸い込んだ。

 風の虎が、消えた。

「——っ、吸い込まれた——!?」


 ムツミの心が、動揺した。

 ——白虎の技が、通じない。


 その隙を、八岐大蛇は見逃さなかった。

 頭が、ムツミに迫った。

 牙が、ムツミの脚を狙う。


 ムツミは、避けようとした。

 でも、動揺で動きが遅れた。


 牙が、ムツミの左脚を切った。

「——っあああ!」


 ムツミが、地面に倒れた。

 脚から、血が噴き出す。

 深い傷だった。


 ムツミの視界が、霞んだ。

 痛みで、意識が飛びそうになった。


 ——痛い。

 ――こんなの、初めて。


 ユカリは、土の壁を作った。

「《大地・玄武》——!」

 土の亀が、八岐大蛇の攻撃を防いだ。


 でも、八岐大蛇の力が強すぎた。

 土の亀が、一撃で砕けた。


 八岐大蛇の尾が、ユカリを打った。


 ユカリの小さな身体が、宙を舞った。

「——っきゃああ!」


 ユカリは、木に激突した。

 背中を、強く打った。

 地面に落ちる。


 ユカリは、動けなかった。

 全身が痛くて、震えが止まらない。


 涙が、溢れた。

「……い、痛い」

 ユカリは、泣いた。

「い、痛いです……」


 でも、ユカリは立ち上がろうとした。

 震える手で、地面を掴んで。


 ムツミも、脚を引きずりながら立った。

 血が、地面に滴る。

 でも、諦めなかった。


 「……やろう、ユカリちゃん」

 ムツミは、震える声で言った。

「一緒に」


 「は、はい」

 ユカリは、涙を拭った。

「い、一緒に」


 二人は、また攻撃した。

 傷だらけで。

 恐怖に震えながら。

 でも、前を向いて。


 葛葉も、八岐大蛇と戦っていた。


 二つの頭が、葛葉を攻撃している。

 葛葉は、九本の尾を展開した。

「《狐火・連弾》——!」

 金色の霊気が、連続で放たれた。


 でも、八岐大蛇の鱗には傷がつかない。

 霊気が、弾かれる。


 葛葉は、舌打ちした。

 ——やはり、硬いのう。


 八岐大蛇の頭が、葛葉に迫った。

 葛葉は、尾で受け止めた。


 でも、八岐大蛇の力が強すぎた。

 尾が、折れそうになる。激痛が走る。

「——っ」


 八岐大蛇の別の頭が、葛葉の脇腹を打った。


 葛葉の身体が、吹き飛んだ。

 地面を何度も転がって、止まった。

「——っぐ、ぬ」


 葛葉は、地面に倒れた。

 息が、荒い。

 脇腹が、激しく痛む。


 でも、葛葉は笑った。

「……ふふ。これぐらいで、へこたれるわらわではないのじゃ」


 葛葉は、痛みを堪えて立ち上がった。

 尾を、また展開する。


 ——わらわは、九尾じゃ。

 ――こんなところで、負けるわけにはいかんのじゃ。


 葛葉は、また妖気を溜め戦い続けた。



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