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不羈奔放なパーティですが、  作者: 西園寺未來
ヴァンパイアの洞窟
8/8

依頼無事終了です

「お元気でー!!!」



スヴェンとデロイドに手を振られながら、トロッコ置き場についた。


ガタガタと揺れながら進み出す。


ぐぅーっと伸びをして息を吐いた。



「そういや2人は何買ったんだ?」



「あぁ、私はアクアマリンとターコイズが付いたストラップにしたよ。旅のお守り」



にへっと笑いクルクルと回した。


あんまりそういう扱いをするもんじゃないと思うのだが……。



「俺はロードライトガーネットのピアスだ。勿論、セイン様と結」

「出来るといいねぇ」



フレアの言葉を遮る。


珍しいが昔もそうだったかもしれないと脳を働かせたが結局思い出せなかった。


思い出すで言うとなにか忘れてる気がする。


うーん…………………………。


あっ。



「あのヴァンパイアどうしたっけ」



「ラヴィーネのこと?外で引き摺られてるよ」



あっさりすぎる回答に急いで外に出た。


攻撃してきたヴァンパイアが血まみれのボロボロになっている。



「大丈夫なのかよ!?」



「安心しろ、光さえ当てなければ死ぬことはない」



「いやそういうことじゃねぇよ!」



倫理観がまるでない。


いや、僕も口では心配してるけど助ける気は微塵みじんもないもんな。


まぁ勘違いとはいえ1度殺されかけたのだから当たり前っちゃあ当たり前なのか?


なにか喋っているようだが聞き取れない。



「喋ってるけど……入れる?」



「セイン様と同じ空気を吸わせられるわけないだろ」



何を言ってるんだこいつは。


セインにも聞こうとチラリと見ると瞳を閉じている。


………………よし、忘れよう僕は何も知らなかった。


そっと元の場所に座ってフレアと話を始めようと口を開ける。



「お前はなんでここ入ったわけ?」



「セイン様がいるからに決まってるだろう。何を言ってるんだお前は」



「あっそ」



会話が終わった。


両者とも喋るより聞く方が得意なので分かりきったことである。


後、だいたい趣味の話になると意見が合わなくなって喧嘩になるからそもそも会話することが少ない。


終始無言のまま事務所に着いてしまった。


ヴァンパイアの洞窟にいた時は気づがなかったが辺りはもうすっかり暗い。


部屋に荷物を置いて変身を解く。


意識を失うほどでは無いが、クソ痛いのは変わらない。


呻き声を上げ続けているとフレアが嘲笑うように僕を見下ろす。


そこをセインがトンっと腰を叩いた。


電流が走ったみたいにビクンッと体を震わせて膝から崩れ落ちる。



「ったくもぉ〜意地悪しないの。あんまり酷いなら解雇するから」

「嫌です!待ってください!!もうしませんから!!!」



フレアがセインの足にしがみつく。


180cmの程よい筋肉を持った男を気にせず、ズカズカとスマホを取りに事務机に向かう。


本当、どこにそんな力を隠し持っているのだろうか。



「もう今日は遅いし、2人は休んでいいよ。私はラヴィーネを本社まで連れて行ってくる」



「俺も行きます!」



「棗を1人にしとくのは心配だし、残ってて」



ピシャリと願いを突き返され無いはずのしっぽがしゅんと下がった。


セインは深い青の軍服を着てヴァンパイアの少年を抱えて出ていく。


ボロボロになった皮膚は綺麗に治されており、服も綺麗なものに変わっていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


苦い香りが当たりを包んだ。


ミルクをドバっと注いでかき混ぜる。


牢の中に入ったまだ幼そうなヴァンパイアを見つめながらコップを傾けた。


いつの間にか服が着替えさせられており、濃いオレンジ服に身を包まれている。


ヴァンパイアに最も重要な黒いメッシュの入った髪は綺麗さっぱり無くなっていた。


とても可哀想。


ラヴィーネ=ルトラス、両親はヴァンパイア狩りに捕まりそこから救ってくれたアルバス・ベルプティに洗脳されていたらしい。


ちなみにアルバスは私の腹を突き刺したため、問答無用で塵になった。


まぁ私が作り出したそっくりの人形だから痛いも死ぬもないけれど。



「ねぇセイン〜これ殺さなくてよかったの〜?」



「殺人未遂はここのルールでは殺せないよ。まっ棗に何かあったらただじゃおかないけどね」



ロイに向かってニコリと微笑む。


彼女は元々私の体を乗っ取ろうとした幽霊だが仲良くなって主従関係を結んでいる。


そうでもしないと成仏してしまうからだ。



「んっ……うぅ……」



「おや、起きたかな?」



寝ぼけ眼を擦る姿は何人も殺したとは思えない。



「おはよう。よく眠れたかな?」



ゆっくりと状況を理解していく。


次には目を見開いて顎が外れるぐらい下がっていた。



「どこ……ここ」



「ここはスノードロップの拘留室だよ。まだ明確な罰が決まっていない子達を留めて置く場所さ」



微かに苦い覚めたコーヒーを1口飲む。



「さて、場所を移ろうか。審判の時間だ」



「審判?」



カードキーを使い牢の扉を開ける。


ルイに後ろ手に拘束されて窮屈そうだ。



「ちょっと待てよ!これからどこ行くんだよ!」



「君の罰を決めに行くんだ。それは絶対にくつがすことは出来ないから諦めた方がいいね」



長い何の変哲もない廊下をひたすらにヴァンパイアの会話をラジオ代わりにして歩く。


途中歴代の四天王の写真が貼られているのを眺めながら扉をノックした。



「失礼します」



ギィィッと古めかしい音を立てて光を全身に浴びる。


中には私の義理のキョウダイであるネモ・シューネムが優雅に紅茶を飲んでいた。



「夜分遅くに申し訳ございません、ネム様。彼の審判を」

「前から言ってるだろうセイン。その喋り方はキモチワルイから止めろって」



目つきの悪い瞳が私を突き刺す。


いつものようにわざとらしく口を開いた。



「ごめんね、上下関係ごっこやってみたくてさ」



「まぁいいや。そこにおけ」



指がさす場所は悪魔でも召喚出来そうな魔法陣にヴァンパイアを適当に置く。


短い悲鳴をあげたのでもう少し丁寧にした方が良かったかもしれない。


数秒の沈黙の後パチンっと音が2回鳴った。


白いモヤがモゾモゾとうごめき心臓を貫く。


何度も何度も何度も。


叫び声を出す暇もなく貫かれ、辺りに血が飛び散る。


服に飛んできた赤い液体をルイが代わりに受け止めてくれた。


スノードロップに捕まった犯罪者達は審判の間に連れてこられる。


そこでネモが彼らの過去を見ることによって査定を下す。


1回目は精神攻撃、2回目は精神攻撃と身体攻撃、3回目は精神攻撃と身体攻撃に加え意志を失い人の形も失う。


ここにある箱は全部そうだ。


100以上はあるだろう。


今日も眠れない夜になりそうだなと欠伸を噛み殺した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


疲れた身体がソファに抱きしめられて離れない。


寝かけているとフレアがドンッと座ってきた。



「お前っ!」



「悪いな、にしても珍しいな」



「何がだよ」



もう寝れそうにないので仕方なく体を起こした。


パソコンに映っていたのは依頼メールだった。



「こんな立て続けに大きいのが来るのも珍しい」



ザっと目を通してから報酬額にもう一度視線を向ける。


報酬額は250万Gゴールド……悪くない額だとは思う。


隣のエルフの表情は不安だが期待も満ちていてなんと言っていいか僕はまだ知らない。

パワーストーンを買うなら学業系が欲しいです。1度でいいので学年10番以内に入ってみたい気がします。


良ければブクマや高評価、コメントをお願いしますm(_ _)m


[小ネタ]

フレアは元々棗との中は良好でした。けれど色んな作品と触れ合う中で仲悪い方が面白のでは……?となり今の性格になりました。あと、完璧すぎても面白くないのでヤンデレになりました。セイン頑張れ。

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