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勇者として異世界召喚されたんだが、巻き込まれて一緒に召喚された人が実はヤバかった件  作者: 鷹沢綾乃
Act.1 異世界召喚

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20/98

19.あ~なるほど……

 すると、早見さんが俺たちを手招きする。

 なんだろうと思って皆で近づくと、連中に聞こえないように小声でこんなことを言いだした。


 「いっそ、受けて立った方がいいと思う。実のところ、貴族たちの中には、『勇者召喚反対派』がいるんだ。あの2人は、その派閥に属する者たちだと思う」


 え、反対派がいたの?

 もしかして、『異世界から勇者を召喚するなんてとんでもない』って人たちがいたわけ?


 「言っておくけど、その連中の考えは『どこの馬の骨ともわからない異世界人の勇者なんて信用出来るか!』っていうものだからね」


 あ~そっちでしたか……


 なんでも、『勇者召喚賛成派』の方が多いけど、『勇者召喚反対派』も決して無視出来ないだけの数いるんだと。

 めんどくせぇと思ったのは、どうやら俺だけじゃなかったようで、火村も水谷さんも土屋さんも、ものすごく微妙な顔してる。


 「だから、遠慮なく叩き潰してしまったほうがいい。連中の能力値を【鑑定】してみたけど、レベルこそ君たちより上だが、能力値や武器スキルは君たちのほうが上だ。君たちが本気を出せば、圧倒出来る。……君たちが、人間相手に本気で殴り掛かれれば、だけどね」


 早見さんが、俺たちの顔を順番に見ながら、言い聞かせるように言う。

 ……人間相手に、本気で殴り掛かれるか、か……


 「でも、どうしてもそれが嫌だというなら、無理には勧めない。ただし、これからのことを考えると、それが出来なければいつか命の危険に直面すると思うよ」


 早見さんの言葉に、俺を含めた全員がぎょっとする。

 命の危険って……何なの?


 「で、どうするんですかねえ、そこでこそこそ顔突き合わせてる勇者たち?」


 誰が聞いても嫌味丸出しの声で、バルドア子爵令息がこれ見よがしに言う。


 「おう! 受けて立ってやろうじゃねえか!!」


 明らかにイラっとした顔で、火村が連中を睨みつける。

 それをきっかけに、他の女の子2人と俺も、連中のほうを鋭い目線で見た。


 「勇者殿、このような戯言、受ける必要などない」


 シャルロッテさんの声がする。

 彼女は、挑発に乗ってほしくないようだ。

 でも、ここまで来たら、やらなきゃ収まらないって感じになってるんだよな。

 で、早見さんに対してやらかして以来、人に対して使ってこなかった【鑑定】を、そこにいる2人に使ってみた。



「フェーヴ・ザイス・グェルデン」

男爵令息(3Lv)

――――――――^

STR(筋力)  63

DEX(敏捷)  66

INT(知力)   58

VIT(体力)  56

MAG(魔力) 50

PER(知覚)  70

――――――――

HP      90

MP     77

――――――――

<武器:長剣1Lv>



「ジャン・レーノエ・バルドア」

子爵令息(3Lv)

――――――――^

STR(筋力)  66

DEX(敏捷)   70

INT(知力)  52

VIT(体力)  63

MAG(魔力)  55

PER(知覚)  65

――――――――

HP      85

MP     68

――――――――

<武器:長剣1Lv>



 ふむ、なるほど。確かに、俺たちよりレベルは上だけど、能力値や武器スキルは下だな。

 ちなみに俺の現在値はこうだ。



「風間 翔太」

異世界の勇者(2Lv)

――――――――^

STR(筋力)  163

DEX(敏捷)  175

INT(知力)   85

VIT(体力)  151

MAG(魔力) 158

PER(知覚)  178

――――――――

HP     200

MP    205

――――――――

<風の精霊神の加護>

<神聖魔法>

<武器:長剣2Lv>

<風魔法:風の刃(ウインド・カッター)1LV>

<武器:短剣1Lv>



 でもまあ、この能力値じゃ、俺たちとあまり変わらない能力値だっていう魔族と戦ったら、そりゃ勝てんわな。


 ちなみに、早見さんのことは【鑑定】していない。だって、数字が変わってるとしたら身体(依り代)のほうだけで、本体はやっぱり全部UNKNOWNに決まってるし。

 第一、怖いし……



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