異常事態の原因(哀れ)
ストックが無くなったので次の更新まで少しお待ち下さい。
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シオン達が最下層に足を踏み入れた時、ダンジョンコアのある部屋にて、闇の波動を纏う影が揺らめいていた。
『ようやく復活できたが力が・・魔力が足りん。このダンジョンに入ってくる人間を殺して力を取り戻さねば』
ちょうど、邪神の魂の欠片がこのダンジョンに流れ着いていたのだ。
『クククッ、ボスだけ強化しておけば、バカな人間はそのまま殺されるだろう』
迷宮を徘徊する魔物はそのままにしておけば、いつも通りだと思い、ボス部屋で殺される。完璧な作戦だ!
わーっははははは!!!!
邪神の欠片は高笑いしていたが、その実は、シオン達があっさり攻略しており、誰も犠牲になっていなかった。
シオンと邪神の欠片の対面まで数時間である。
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「ついに最下層のボス部屋にたどり着いたわね」
ゴクリッと仲間達が喉を鳴らした。
「僕はこの依頼を達成したら子供一緒に旅行へ行くんだ」
「俺はシオンの料理を提供する高級レストランを予約している。一緒に腹一杯食べる予定だ」
シオンはレッドとムラサメの2人の頭を何処から出したか分からないハリセンで叩いた。
「2人ともフラグを立てるんじゃないわよ!へし折るのが面倒なんだからっ!」
「「フラグってなんだ!?」」
2人は???を浮かべたがシオンだしなぁ~と納得してしまった。
「コホンッ、取り合えずここにいるであろう元凶を倒して美味しいもの食べに行くわよ!」
「キュピーン!ハクア、了解した!」
「「よっしゃ!やる気が湧いてきたぜ!」」
ハクア以外も目を輝かせて返事をした。
こうしてテンション高めのパーティ達は扉を開いて中に入るのだった。
「ハクア!GO!」
ハクアは扉が開くと今まで以上に強力なブレスを吐いた。
しかし、目の前にはボスはいなかった。
「あれ?誰もいない・・・?」
周囲を警戒しながら、リサーチの魔法を使い、天井や地面の下も警戒したが反応が無かった。
部屋の奥にはまた扉があった。
「いない。奥の扉の方にいるのかしら?」
「どうする?」
「同じやり方でいきましょう。ハクア、もう一度ブレスお願いね」
「うん、わかった」
シオンの豪勢な料理のためにと、フンスッと頑張るハクアだった。
邪神の欠片には予想外過ぎた。
まさか最下層までやって来れると思っていなかったからだ。
最奥のダンジョンコアのある部屋の扉が開いて、固まってしまった。
誰がきたのか?
警戒するより、なんで空いた?誰がきたんだ?
疑問が頭に浮かんで身構えることすらできなかった。
ワンテンポ遅れて、ハクアの強力なブレスが来たのを呆然と見ることしかできなかった。
ウギャァァァァァァ!!!!!!!!
邪神の欠片は悲鳴をあげて転がった。
「あっ、誰かいるわよ」
「あれはなんですかね?」
炎に巻かれて悲鳴を上げている黒い塊に首を傾げる。
「魔力の塊?」
「エレメンタル系かな?」
「でも知性があって喋れるみたい」
燃えて悲鳴を上げている塊をみながら何の魔物なのか考えて見たが倒せばそれまではと思い直して、トドメを刺すことにした。
「ふふふっ、おーーーほほほほっ!!!!ぶざまね!この私、フレイムマスターが消滅させてあげるわ!」
『ふ、フレイムマスターってなんだ!?』
邪神の欠片は最後にその声を聞いた。
「蒼き炎よ。我が目の前の敵を消滅させん!」
と、たいそうな事を言っているが、最後は蒼炎を放って終わりである。
ていっ
『うぎゃ~!!!』
こうして邪神の欠片は人知れず消滅したのだった。
「これで終わりかな?」
「さっきの黒い塊が元凶だったの?」
目の前には手のひらサイズのダンジョンコアが鎮座していた。
「これがダンジョンコアなのね」
「ああ、シオン、間違っても壊すなよ?ダンジョンが無くなるから」
「壊さないわよ!私を何だと思っているのよ!」
まったく失礼しちゃうわ!
プンプンッと怒るシオンだったが、周囲を調べて問題なしと結論付けた。
「じゃ、さっきのよくわからない黒い塊が原因って事でいいかな?」
「たぶんね。なんか哀れだったけど」
う~ん、確かに叫んでいたし少し可哀想だったかも。
最下層には地上に戻る魔法陣が設置されているので、調査完了と言うことで地上に戻った。
地上に戻ると監視役の兵士が待っていた。
「おお、戻られました。すぐに校長へ連絡を」
すぐに校長達がやってきて調査報告の説明をした。
「なるほど。最下層にいた黒い塊が原因の可能性が高いと?」
「ええ、先手必勝で攻撃して倒したので何者かはわかりません。ただ人の言葉を喋れるようでしたが」
ふむ?
黒い塊に喋れる知性がある。
………まさかな。
こうしてシオン達は人知れず世界の危機を救ったのでした。




