表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

プロローグ


 ガチャリと窓を開ける。


「すぅ〜。はぁ〜」



 外の空気を限界まで肺に溜め、思いっきり空気を吐き出す。



 右手で直接の日光は避けながら太陽へと顔を向ける。

 うん、爽やかな朝だ。

 やはり日本男児たる者、朝はしっかりと日光浴をするべきである。



 まぁ今の俺を日本男児と呼んでいいのか、疑問が残るところであるが。



「ふふ、もう十七年かぁ」



 なにを隠そう、俺は一度死んでしまった。

 そして、転生した。

 しかも日本でもなく外国でもない、まったくの別世界、異世界に転生してしまった。

 そして、もう十七年も生きている。

 異世界ベテランといっても過言ではない。



………異世界ベテランってなんだ?



 自分で言っておいて、よく分からなくなったので置いておくとして、こちらでの生活は特段何も変わってない。

 チート能力も手に入らず、役に立つお勉強もしてなかったので前世の知識で無双もできない。


 華のない生活だ。


 まぁ、人前で自信満々に何かできるような性分でもないので、そこは別に良い。

 細々と暮らすのが一番しっくり来るしな。

 やっぱり身の丈にあった生活をするのが、一番幸せなのだ。

 

「さて、と」



 目が覚めたので窓を閉める。

 そして出かける準備に取り掛かる。

 動きやすいカジュアルな服にローブを着込み、日本の短剣を腰に装備したら、はい完成。



 はい、これで俺特製の冒険者スターターセットの出来上がり。

 いやー、楽で良い。

 武器の手入れさえしていれば、後はかなり適当でもなんとかなるんだからな。

 はっはっは!



 ……はぁ、金欲しい。

 俺だって、金があったらもっと使い捨ての武器とか道具とか買うよ。

 けど、貧乏性の俺が買ったとしても使わないのは目に見えている。

 RPGゲームでもエリクサーをずっと手元に置いて、薬草で必死に命を繋いでいた。


 よくエリクサーを抱えたままゲームオーバーになったのも、良い思い出だ。


 自分の性格を熟知している自分だからこそ、分かる。

 使い捨ての道具を購入したとしても、もったいなくて使わない。



 たぶんずっと大事に抱えて、終わる未来が見える。  

 だから、俺は買わないと決めている。

 これが最適装備なんだ。

 



「んじゃ、行ってきまーす」



 俺は扉を開けて、外へ出た。

 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ